第37話
わかった
すまなかった
しばらくパソコンから遠ざかっていたよ
レス返せなくて申し訳なかった
そうか
そこまで決心してしまったんだね
わかった
では僕も決心するよ
僕が君に逢いにいこう
住所本名携帯番号は
しっかりとこちらに届いているからね
それがあれば君に辿りつける
待ってておくれ
君の誕生日にそちらに行くよ
必ず
なんとしても
そのかわり
何が起きても
何が来ようとも
驚かないでくれ
それだけが心配でならない
愛している
心から君を
君は僕のものだよ
【須永カヲル】
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たとえ、どんなことになろうとも──
たとえ、カヲルが女だったとしても──
カヲルという存在を愛する気持ちに嘘偽りはない───
そう思った。
強く願えば、いつか叶えられるもの。
私はそう信じて生きてきたつもり。
そして、それが今度も叶えられようとしている。
どうして逢ったこともない、声を聞いたこともない、文字だけの繋がりで人を愛することができるのかわからないと、世間では言っているけれど。
それでも昔からそういうことはあったよね。
手紙だけの付き合い──文通で心を通わせ、相手を好きになってしまうということが。
私も昔そういう相手がいた。
誰だったか──名前はもう覚えていない。
確か映画が大好きな男の子で、私も好きだったから何度も手紙をやり取りしてだんだん惹かれていった。
写真がほしいという彼に、一番キレイに写った写真を送ったこともある。
相手もとても気に入ってくれたらしくて、逢いたい、逢いにいくと言われたことがあった。
私はそのとき──
あんなに好きだと思ったんだから、嬉しかったはずだよね。
どういう返事を出したっけ?
どうしたんだろう。
ああ、まただ。
また思い出せない。
私は「逢いに来て」と返事をしたんじゃなかったっけ?
けど。
なぜだろう。
不安が心に広がっていく。
私はなんて答えた?
思い出せない。
ああ。
頭が痛い。
割れるように痛い。
早く、早く、来て。
私に逢いに来て。
カヲル、私をこの暗闇から救い出して。
私の願いを叶えて───




