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メラバ  作者: 谷兼天慈
28/51

第28話

歩きまーす!o(^-^)o


山登りはちょっと無理だけど、

今日からちょっとづつ

歩くことに決めましたっ!


買ったまま、

まだ聴いてないCDを聴くの。

音楽に浸りながら

書いている小説に思いを馳せ歩いたら、

何だかどこまでも歩けそう。


でもほどほどにしとかないと

ほんっとーにぶっ倒れちゃうかもね。(笑)


ところで、

いつの頃からか「私」じゃなく

「僕」になっちゃいましたね。


*****************


おやすみ


もう夢の中だろうね。

ほどほどにするんじゃなかったのかな。


「私」

貴女が好きだと言ったんだが。

「僕」

では嫌かい?


ところで

貴女も敬称つけるのをやめてくれないかな。


****************


 そう。

 そうだった。

 私が言ったんだ。


「男の人が、”わたし”って言うの好きだな」


 でも、それはカヲルにじゃなくて、別の人に言ってたことだったの。

 私のサイトの掲示板で、そういう話をしていたら、「男ですけど”わたし”って書いてますよ」というカキコしてくれた人がいて。

 で、びっくりした。

 その人、友達のサイトの掲示板で仲良くなった人だったんだけど、私は女の人だと思ってたのね。

 その人もサイトを持ってて、何度かお邪魔したりしてたんだけど、文章もサイトも女の人と思わせる雰囲気だったの。

 けれど、その書きこみを見て、慌ててプロフィール見たら───男の人だったよ。

 まあ、ちゃんとプロフを見てなかった私がいけなんいんだけど、ふぇー、文章ではわかんないこともあるんだなーって思った。


 で、確かに私は男の人が”わたし”って言うの好き。

 なんでかなあと思う。

 中学の頃、私は自分のことを”ボク”っていうのが好きだった。

 というか、ものの本で読んだけど、女の子って思春期にそういう言い方をすることがあるんだって。

 なまめかしい女性化が始まり出す頃だから、それに反発をしてなのかなって私は思ったんだけど、それは確かにそうかもって思った。

 少なくとも私はそうだったな。

 女という生物になりたくなくて、男に憧れて、男になりたくて、それで自分は男なんだと思いこみたいがために”ボク”って言ってみたり、少年の格好をしてみたり───


 大人になった今、男は男なりにしんどいこともあるって知った。

 女よりも優位かと思いきや、早死にはするし、いろいろ虐げられたりしてるところはあるしで、ちっともいいってわけでもないし。

 かといって、女もいいかといえば───またそうでもないよね。

 だから、そうだな。

 与えられた性を変えることはできないんだから(例外はあるにせよ)、その性に生まれてきたのを運命と受け入れ、女だったら女の武器を、男だったら男の優位さを、最大限に使ってこの世界を生き抜いていかなくちゃ。


 でも思うことがある。

 もし、両性具有だったら?

 どちらの性でもあるとか、どちらの性でもないってことになったら。

 そうなったら、私はどういう想いを抱くのだろうって。

 動物世界ではそういう生物だっているし、人間だってそういうこともないとは言えないよねぇ。

 ちょっと興味があるな。


 そして、カヲルってそのどちらでもあるような、そして、どちらでもないような、そんなあやふやな印象を私に抱かせる。

 その漠々としたところが、私のどこか奥深いところを妖しく揺さぶるのだ。

 じくじくとソコが疼き、私はいてもたってもいられない。

 こういうのをなんて言うのか───最も根源的な獣慾を呼び起こすとでも言うのか───

 私はソレに負けてしまいそうになる。

 私の冷えきった心にも、そんな熱い滾りがまだ残されていようとは、不思議な感じがする。


>貴女も敬称つけるのをやめてくれないかな。


 もうすっかり、私の心の中では敬称なんてとっばらってるんだけど、さすがに公衆の場ではね。それに、チャットでなら呼び捨てしたこともあったけど、メールでもなかなかちょっと。

 まだまだだな。

 どんなところでも「カヲル」と呼び捨てできるようになれば、彼は私に逢ってくれるかしら?

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