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メラバ  作者: 谷兼天慈
23/51

第23話

無題


書かれているもので相手の言いたい気持ちがわかるのは辛い。

そんなとき鈍感な奴だったら良かったのにと思うだろう。


僕と貴女はよく似ているよ。

僕等は互いに傷を舐め合って生きていけばいい。


****************


友人。


『私との約束を予定表に書きこんでくれる友人も大切だが、

 それ以上にありがたいのは、

 私のために予定表を無視して付き合ってくれる友人である』

 (ロバート・ブロールト「ナショナル・エンクワイアラー」)



カヲルさん、ありがと。o(^-^)o


****************


 友達がね。

 掲示板でね。

 うんざりしたって、もうつきあいきれないって…。

 それは別に私に対して言ったわけじゃないんだけど、私はひしひしと感じたの。これは私へのメッセージだって。

 カヲルは、よくそこを覗いてたから、だからすぐピンときたみたいだね。

 だって、それから結局その人は私に接触してくることなかったし。

 今まであんなに私を好きだと言ってくれたのに、たったこれだけのことで心って離れちゃうものなんだって、大泣きしたよ。


 みんな、みんな、離れて行く。

 私のどこがいけないんだろう。

 どうしたら、ずっと私を好きでいてくれるんだろう。

 そう言ったら、カヲルは「人の心が変らないことこそ怖いことだ」って。

 確かに、好きだって気持ちが変って嫌いになって、もしかしたら憎しみに変っちゃうこともあるだろうけど。

 けれど、その逆だってあるかもしれないんだよね。

 あんなに嫌いだった人を好きになることだってあるって。


 すべてのことが思い通りになるわけじゃない。

 離れて行く人もいれば、寄り添ってくれる人もいる。

 最初ほど「好きだ」と繰り返し言う人ほど、離れて行くのは目に見えている───ような気がするな。

 たとえ、べったりしてなくても、細い糸で繋がっているように絆が切れなければ、それはそれで幸せなことなんだろうけど。

 でも、やっぱり私は始終傍にいてほしい。

 身体だけじゃなく、心も傍に。

 カヲルは心がすごく近くに在るって感じられる。

 そう思うと───


 あとは身体が傍に在ることを欲する。

 それが女というもの。

 それを愚かというかどうかは、私には決められない。

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