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「なんだ、お前まだ魔術師やってたのか。てっきりアドニスが死んだら辞めるのかと思ってた」


ソラリスの中にいるソレは皮肉げな笑みを浮かべる。

ロイドよりも遥かに強い魔力が部屋に満ち始め、冷や汗が噴き出す。


「ああ、驚いてるのか? あの時は声を聞かせただけだったもんな。こいつはまだ魔力の制御ができてないから、我が体を少し乗っとることができる。ま、あんまり長時間はこいつの体が持たないけどな」


あの時ー

その瞬間を思い出してロイドは歯を噛みしめる。


「おいおい。そんな怖い顔すんなよ。仲良くしよーぜ」


ソラリスの中にいるソレはまた皮肉げに笑うと、ベッドから降りてシルフォリアを眺める。


「一体……何をしにまた出てきたんだ?」


以前、ソレの声をロイドが聞いたのはアドニスが死ぬ前だ。


「面白そうだから。ここ2回の襲撃はこいつらが犯人だ。お前って信用されてなくてカワイソーだな」


全く同情していない口調で倒れたままのシルフォリアの体をつんつん爪先で蹴る。


「やはり……」


一瞬納得しかけたが、ソレを信用してはいけないと気を引き締め直す。


「仕方ないか。小さい妹を賢者になったからって急に連れて行かれたら兄貴も取り返そうとするよな」


今度はシルフォリアの髪の毛をいじる。

どうもニコライにも全く信用されていないようだ。王の命令なのだが、王族の権威も最近落ちたものだ。


「彼は……生きてるよな?」


「邪魔だから昏倒させただけだ。それよりいいのか?」


「……何が?」


「ああ、我の魔力で気付いてないのか」


ヒリヒリするくらいの圧が肌にささる。それが一瞬緩んだ。


「あのいけ好かない白い王子様に襲撃だぞ」


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