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~第二の錦織圭たちに贈る言葉(8)~ 『サーブレシーブは一歩前へ突っ込んで打て』

作者: 目賀見勝利
掲載日:2017/05/13

           〜第二の錦織圭たちに贈る言葉(8)〜

          『サーブレシーブは一歩前へ突っ込んで打て』


1. まえがき;

 2017年5月11日、スペインのマドリッド・オープン3回戦で、世界ランク9位のドミニク・ティエム選手と世界ランク12位のグリゴール・ディミトロフ選手の試合があった。

 試合結果は4−6、6−4、7−6(タイブレーク11−9)でティエム選手がやっとこさ勝利した。

 二人とも時速220キロ程度の強力なファースト・サーブを打ち込んでいたが、サーブをレシーブする時は、あらかじめに立っていたレシーブポジションで返打していた。

 ティエム選手などはベースラインから3m以上下がってレシーブをしていたため、返球に威力なく、ディミトロフ選手に主導権を握られっぱなしであった。これでは、サービスブレークをするのは難しい。(ストローク力ではティエム選手が上回っていたので勝てたが・・・。)

 テニスの試合に勝利するにはサービスブレークしなければならない。

 すなわち、攻撃的なレシーブが必要になる。

 その為には、宮本武蔵の兵法で云うところの『三つの先(縣の先、待の先、対々の先)』のうちの『待の先』を実践する技術が必要である。

テニスにおいて、かかりの先はサーブ、まちの先はレシーブ、対々(といとい)の先はストロークラリーからの先手ショットで、出玉を打ち込んでネットダッシュすること等である。

 

2. 贈る言葉;

  時速180キロ以上のサーブ球がサービスコートのコーナーに入ったらサービスエースになる。この球の返球は諦め、気にしないこと。

しかし、フォアハンドやバックハンドで届く位置に飛んできた高速サービス球は返球が可能である。空中で時速220キロでもコートでバウンドしたボールの速度は遅くなっている。

このとき、球速に負けないためには体を前に動かすことが必要である。

贈る言葉(1)で述べたように、物理的に考えると、テニスはボールと人体の衝突問題である。ボールの勢いに体が押し返される。この押し返しの影響を少なくして安定した高速レシーブ球を打ち返すには体を前に動かす必要がある。

また、高速サーブ球に体が遅れることなく反応するために、インパクト動作する直前に体を前に進める動きをすることで返球準備(反射神経回路の活性化)が素早くできるのである。


私の知る範囲では、『体を一歩前へ突っ込んでレシーブをする』ことを始めたのは35年くらい以前で、スエーデンのビヨン・ボルグ選手であった。サーブ・アンド・ボレーを戦術とするジョン・マッケンロー選手の強力スライスサーブを返球するために考え出したレシーブ技術であったと記憶している。


(贈る言葉の手順)

① まず、ベースライン後方2mくらいの位置に立ち、やや腰をかがめて相手のサーブを待つ。

② 相手がサービス・トスを上げる始めるタイミングで素早く一歩前に飛び出す動作を始める。

 (相手のトスの高さなどからインパクトの瞬間を予測しながら動く)

③ 相手がインパクトする瞬間に、両足を肩幅に開いて一瞬止まり、ボールがフォアーサイドに来るか、

  バックサイドに来るかを見極める。(アンティシペーション(予測)する)

④ 前に飛び出した勢いのまま、フォアーサイド、又はバックサイドに足を蹴り出して動き、ボールを打つ。

 (この時、ラケット面をボールに合わせるのではなく、振りぬくこと。ボールに強力なトップスピン

  が掛っているとラケットがはじかれるので、それを防ぐため、ガットにボールをしっかり食い込ませて

  返球をコントロールする必要がある。)

③、④の動作はネットダッシュしてボレーする感覚と同じ。


(注記):

スライスサーブの場合は腰から胸の高さでインパクト出来るが、フラットやトップスピンの場合は顔の高さ、或いは頭の高さ以上の位置でインパクトさせられるので、オープンスタンスで顔の高さのボールをインパクトするフォアハンドストロークをマスターしておくことが必須である。

打点が低い場合はスクエアスタンス(ベースラインに対して両足を結ぶ線が90°となる)でインパクトし、打点が高くなるにしたがって、ネット側の脚を後ろに下げていき、オープンスタンスの度合いを90°から120°、150°180°と順次に広げていって、それぞれで打点の適正高さを確認しながらストローク練習をすること。

バックハンドでの高い打点のストロークはワンハンド・ダブルハンドにかかわらず、ラケットを立てて打てなければならない。


3.あとがき

『サーブレシーブは一歩前へ突っ込んで打て』を実践して強力サーブをブレークしてください。

ジョコビッチ選手、マレー選手など一流選手たちはこのレシーブを採用しています。

錦織選手は3年くらい前からこのレシーブを採用して、ランキングを一桁台に上げることができました。


          『諸君の健闘を祈る』

        目賀見勝利より第二の錦織圭たちへ

           2017年5月13日



参考文献:

宮本武蔵五輪書入門 桑田忠親著 日本文芸社 昭和55年4月 発行



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