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かくれんぼが恐怖の始まりになるなんて思わなかった。

作者: 神名代洸
掲載日:2016/11/14

みんなで子供の頃はやったかくれんぼ。

そのかくれんぼが恐怖の引き金になるなんて誰も思わなかった。


「かくれんぼするものよっといで。」

そう言いながら指を一本上に突き上げた。すると、遊びたい子供達は集まって来る。

ザッと20人くらい集まっただろうか…、早速かくれんぼが始まる。


僕は鬼の役をかって出て10数えた。そしてかくれんぼが始まった。

この場所は廃屋があり、廃材があり、危険な個所も多いので大人からは入らないようにと言われている場所だが、子供達の格好の遊び場になっていた。特に今流行っているかくれんぼをするにはもってこいの場所だ。

いろんな廃材の隙間に隠れている子や、潜って息を潜めている子もいる。

そんな場所を探すもの大変だが、それでも見つかった時には達成感があった。


今日も1人、また1人と捕まえることができた。けれども徐々に難しくなる。何故って?人数が多いせいで意外と早く終わるかと思われたかくれんぼだが、その分隠れる方も考えているようだ。

最後3人になったが、意外と見つからない。外野はやあやあと言っているが、捕まっているので逃げることはできない。誰かが助けに来なければ…。

今はもう3時を回っていた。

始めたのが1時だから2時間たったことになる。

意外と時間がかかってるなぁ〜と反省していたら、小さな木陰で動くものを見つけた。ソロリソロリと近づいて行きトントンと肩を叩いた。「みーつけた!」

見つかった子はがっくりと肩を落とし、最後尾に並んだ。あと2人だ。

その時サッと走ってきたのは残ったうちの1人。缶を蹴ろうとダッシュで走って来る。そこを見た僕は「みーつけた!」と言って体に触れようとするも男の子はうまく交わす。

しかし蹴るのは諦めて何処かへ走って逃げた。

「あいつ、逃げ足だけは早いな。」

もう1人はどれだけ時間がたっても出て来る気配はない。

4時を過ぎた時点でお開きすることになり、皆んなで全員いるか点呼したが1人足りないことがわかった。

「おーい!もう遊びは終わったよ!出て来いよ。」そう言うが出て来る様子はない。

これ以上はまずいなぁと言うことで、大人を呼ぶことにした。怒られることはわかっていたが、仕方がない。皆んなで怒られようと言うことになった。


そして自分たちの親に話し、いない子が誰かを話して聞かせた。

大人たちはすぐに現場に向かって探したが何処にも見当たらない。

もしかして何処かの土に埋まってしまったとか?まさか…ね。でももしものことを考えて探せる場所は全て探した。

いなくなった子の両親が捜索願を出して本格的な捜索が始まった。

警察犬も来ていた。

大掛かりな捜索にもかかわらず、まだ見つからない。


焦り出す大人達。


心配する僕達。




それから30分が経った頃、ようやく警察犬に反応が出た。そこはこんもり盛り上がった小山になっていた。


大人達も僕等も驚いて慌てて近寄ろうとするも警官に来るなと言われ、その場に突っ立っているしかなかった。

警察犬は一方の方向から必死に前足をかいて砂をはらう。

僕等はその場から動けない。


時間だけが過ぎていく…。

しばらくして吠え出した犬に皆顔を覗かせるがここからでは見ることができない。

焦る僕達。


その子の両親はただ黙って両手を組んで固唾を飲んでいる。と、その時警官の方で動きがあった。どうやら最後の1人の女の子が見つかったようだ。ただグッタリとしている為、救急車が呼ばれた。

全身砂だらけの女の子は真っ青な顔をしている。

現場検証がすぐに始まり、事故原因が調査された。すると原因が分かった。

しかしその時病院から報告があり女の子は亡くなったという事を聞かされた。

刑事達は皆落胆していたが2度と事故を起こさない為に原因究明を続けた。


すると病院にあの亡くなったはずの女の子が現れた。

当然透けて見えている。

皆驚いて叫んだ。

集まっていた子供達は恐怖で泣き出していた。そんなことが起こるなんて思ってもいなかったからだ。

『どうしたのみんな?私はここにいるよ?』

「き、君はもう死んでるんだよ?遺体だってほら。」

亡くなった女の子は言われるまま振り向いた。そこにあったのは確かに私。

『じゃあ、ここにいる私は?死んでるの?』

「うん、死んでるの。体もほら透けてるでしょ?」

『う、嘘だ〜!みんなで私をからかってるんだ。』

「なら見てごらんよ。君の姿を。」そう言って鏡を向けられた。確かにそこには誰も写っていなかった。あるのは後ろの景色のみ。

信じられなかった。

まさか、.そんな…。

私が死んでるなんて。

私は真っ青な顔をさらに真っ青にしてその場からスッと消えた。いなくなったのだ。

僕らもびっくりでどうしたらいいのかもわからない。ただそれ以降その女の子の姿を見たものはいない。

成仏できたのであろうか?


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