スモイル②
険しい顔をしたスモイルが、直々にアルメリダンへ注意にむかった。
よし、こっそりのぞいてやろう。
「アルメリダン将軍!」
あの眼鏡たんなる城の執事のわりには将軍相手に堂々としている。
「スモイル指揮官長どうなされた?」
眼鏡は戦の指揮官だったのか、道理で偉そうな雰囲気があるわけだ。
「かように婦女をつけ回すなど見損ないましたぞ」
「私が女性をつけ回す?」
アルメリダンは覚えがないといった。
「……新しく入った黒髪の女中、クレアだ」
「ああ、彼女か」
アルメリダンはようやく理解した様子。
「どうやら彼女を追いかけていたのは事実のようだな」
「それは、彼女を以前どこかで見た気がしたからなのです」
「クレア、そこにいるんだろう!」
どうやらバレていたらしい。しぶしぶスモイルの背に隠れて会話をする。
「君は幼少期、ラミー村にいったことはないか?」
◆ラミー村?
→〔知らない〕
〔思い出した〕
私は幼い頃に人間の街へ観光には行ったが、そんな名前の村で遊んだ記憶はないしどうでもいいから忘れたんだろう。
「すみません、私は幼少期に体が弱かったので」
「そうか、それなら仕方ない。怖い思いをさせてすまなかったな」
これでアルメリダンが私に近づくことはなくなった。
「スモイル様、巻き込んでしまい申し訳ありませんでした」
「いや、問題なく解決して何よりだ」