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グレーゾーン

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛の生々しい話をテーマにした、純文学です。

苦手な方はご注意下さい。


「俺も頑張ってるんだから、お前も演技しろよ。気を使えよ」

そう言われた時、私の中の大事な糸が思い切りぶっちりと切れる予感がした。激動の波に飲まれて、そのままぶん殴ってしまおうかと思った。

が、まぁ、私は冷静沈着な人間であるので、本日着る為の服を相手に投げ付けて、捨て台詞を吐いた。

「取り敢えず風呂入って。君が終わったら私も入るから。そしたらリビングね。真面目な話がしたいから」


テーブルを挟んで、冷たい空気が流れる。まるで離婚の儀式をする様に。

「まず最初に、貴方、私が演技して良がれば『これが良いんだ』と勘違いするでしょう? 私が痛い思いしているのなんて知らずに、これからも無自覚に私のことを傷付けるでしょう?

それ、本当に辞めて欲しいんだよね。貴方の為に我慢し続ける程、私は甘い女じゃないから、もし演技して自分を気持ち良くさせる女が良いなら、他を当たりなさい」

そう言って口を閉ざす。が、これだと相手の事を何も汲んでいないので、続け様にこう述べる。

「……でも貴方が焦っているのも分かってはいる。頑張ってる事も見てれば分かる。だから一度頭を冷やそうと思った。それだけよ」

「……はい」

分かれば良い。分からなければ、私の愛が尽きるまで繰り返し伝えるだけだ。


前に聞いた話だが『女という生き物は、喧嘩をする時、全面的に相手が悪い』という思想になるそうだ。まぁそれも、私の最初の発言を見ればお分かりだろう。基本的に理性よりも感情を優先する生き物なので、最初の出だしはやはりそうなる。

でも大人になると分かる事も変化もあるもので、喧嘩をした時何方か一遍が悪い。という事はほぼほぼない。必ず何方にも良いところと悪いところがあって、その互いの悪い所しか見えてないから、『お前が一方的に悪い』という思考になる。

大人になる。という所はグレーゾーンをどうやって受け入れるか。に関わってくる。良いところも悪いところも一緒になった問題が、大人になると有り触れた問題になる。それとどう向き合って行くかが要になる。

白黒ハッキリ付けられるのは、子供のうちだけ。だから子供のうちは完全悪を討伐する様な勧善懲悪が流行るのだが。だってわからないから、白と黒しか。

「痛かった?」

「そうね。だから怒ったのよ」

「……ごめん」

「悪いと思ってくれるなら、もういいの」

こんな生々しい話は誰も求めていませんが、言いたいので言います。

何でも許せる方、宜しくお願いします。


『此方も頑張ってるんだから、気持ち良さげな演技をしろよ』

というコメントを見かけたことがあります。

ぶっちゃけその意見に対して、私は反対です。大反対と言ってもいい。

『そんな事相手にさせたら、貴方、ずっと勘違いしたままだよ? 無自覚に傷付けるだけだよ?』

というのが私感想。


頑張ってる事は認めます。が、努力の方向性を間違ったまま進んで欲しくない。

勉強と一緒です。身にならない手法のまま、突き進んで欲しくない。その為にあえて現実を突き詰めるのは大切な事だと思います。


子供の頃って分かりやすい話が多いんですよ。

悪は倒すべし。正義はかならず勝つ。みたいなね。

でも大人になると分かるのが、世界はそんなに簡単じゃない。

正義の敵はまた別の正義。

どちらも正しい。だから決着付かない。

というのが良い名言で。


SNSなんかも良い例で、論点はズレてるけど、言い分は筋が通ってる。っていう話が多い。

でもそれらに折り合いを付けて生きていかなきゃいけないんです。

グレーゾーンを理解して対処しなきゃ駄目なんです。

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