孤児院施設の記憶1
俺の名前は氷河龍。
父親は知らない、実の母親に虐待とネグレクトを受け続けながら、なんとか生きている。
唯一母親の叔母は、俺にとても優しかった。
俺を愛してくれた、たった一人の肉親だった。
母親の叔母が俺の母親だったら、どんなに幸せだっただろうか。そう思う時が何度かあった。
ボロボロアパートの生活は俺にとっては地獄様だった。その後、一時的に入院。
病院退院後、氷河は《ミカリン》に連れられ、孤児院の施設行きとなってしまった。
《ミカリン》は申し訳なさそうな顔をして……。
【ご免なさい‼️……私は臨時施設スタッフとして働いていただけ孤児院施設には常勤していないんだッ❗
本当にご免なさい‼️】
《ミカリン》は氷河の目の前で、深くお辞儀をした。
下を向いていた《ミカリン》の表情は、悲しい顔をしていた。
氷河は悲しい顔をして沈黙する。
《ミカリン》はお辞儀した後、ゆっくりと前を向き、笑顔で氷河を見ていた。
【これからは孤児院の施設で、生活する事になるけど、安心してねッ❗……氷河ちゃん‼️】
《ミカリン》は笑顔で微笑んでいた。
《ミカリン》は氷河が右手を噛んでケガさせた事、何も言ってこない。
《ミカリン》の右手が包帯で痛々しい‼️
氷河の落ち込んでいる顔を見て、《ミカリン》は氷河の頭を撫でながら…………。
【あっ❗コレ?……この右手の包帯が気になる?
私は大丈夫だよッ❗……ヘッチャラだよ‼️
氷河ちゃんの事、嫌いにならないからね‼️
(*´σー`)エヘヘ…………】
氷河は下を向いた。
【氷河ちゃん?……君の夢はなんだい?】
『…………………………』
《ミカリン》は氷河を孤児院施設のスタッフに預けた時、氷河の目を見ながら微笑んだ。
【氷河ちゃん又来るわッ❗……将来なりたい夢を考える事が宿題だ‼️…しっかり考えようぜ( °∇^)]‼️】
『………………あ……ああ……』
氷河は人前で初めて喋った。
【‼️……氷河ちゃんが……氷河ちゃんが喋った❗
アハハハハハハァーーーーーーーーーーーーーーーー‼️】
《ミカリン》は嬉しさの余り、氷河を両手で持ち上げ、回転しながら大はしゃぎ‼️
ブンブンと氷河を振り回す《ミカリン》。
《ミカリン》の目には涙が溢れていた。
【氷河ちゃん‼️……君が生まれてきた事が嬉しいよ‼️】
《ミカリン》は氷河をゆっくりと降ろして、氷河の頭を優しく撫でる。
『‼️』
《ミカリン》は氷河に話しかける。
【氷河ちゃんの人生は始まったばかりだよ❗
どんなに辛くても負けるな❗……下を向くな❗
前を向け❗……夢を持ちなさい‼️
頑張れ❗……氷河ちゃんーーーーーーーーーーーー‼️】
《ミカリン》は笑顔で、孤児院施設を去って行った。
氷河は孤児院施設スタッフの手を握って、孤児院施設の中へと入って行った。
孤児院施設内は設備が整っており、広いお家と大きな庭で恵まれた環境で、氷河は育つ事になった。
氷河にとって、ボロボロアパートは地獄なら、孤児院施設は天国だろう。
運営は大手企業の玩具会社が携わっており、玩具のテスターも兼ねているらしい。
大手企業の玩具会社の代表取締役兼・理事長であり、CEO の男性が代表を勤めている。
☆理事長の本名《西園寺 隼》
代表取締役兼・理事長で有りCEO。
《西園寺グループ》の総裁で3代目。
《西園寺グループ》は大手企業の玩具会社業・飲食業・不動産業・病院業・孤児院施設業・大手ゲーム会社業・外資会社業・航空業・ファーストフード業・コンビニ業・銀行業・老人ホーム業・交通機関業等、幅広く経営している。
理事長の理念は……………………。
《子供は…………【宝】‼️》
どんな子供でも預かってくれる、今の時代ではとても珍しい孤児院施設。
理事長はツライ過去が有り、子供達が大好きなんだ。
理事長はどんな子供でも、拒む事はしない主義。
理事長は氷河の家庭環境を理解した上で、氷河を受け入れた。
理事長の年齢は50歳・ポッチャリとした体をしている。
髪型は昭和の七三分けで白髪が目立つ、四角いメガネと白い髭がチャームポイント。
カーネルサンダースの様に見えるのが、理事長の自慢らしい。
理事長は毎日、ピンク色のエプロンをしている。
孤児院の子供達が怖がらない様にする為、ピンク色のエプロンには、胸の真ん中に笑顔で笑ってる茶色の熊さんがプリントされていた。
理事長のあだ名は『クマさんだ‼️』
理事長は仕事の間に、孤児院の子供達の面倒をみるのが日課になりつつあった。
だがある日、事件が起きた‼️
氷河が物置のロッカーに入ってしまい、中から鍵をかけて出て来なくなってしまったからだ。
施設スタッフが何度も氷河に呼び掛けるが、全く反応がなかった。
困り果てた施設スタッフが理事長に相談。
理事長は深刻化しない様に何度も氷河に話し掛けたが、理事長と氷河の溝が埋まらなかった。
氷河は水も食事もお風呂も全て拒絶し、物置のロッカーから出て来る事を拒み続けた。
理事長はどんな子供でも、最後は心を開いて笑顔になる事が生き甲斐だった。
だがしかし、氷河には通じなかった。
氷河が極端な人間嫌い、理事長は困り果てていた。
【何故なんだい?……氷河ちゃん‼️……出てきてよ❗
我ながら……惨敗だ❗……初黒星だよ‼️】
理事長はガクンと膝が落ち、四つんばになり、涙を流しながら真っ青になっていた。
【ヤバい‼️……本当にヤバイ‼️】
理事長は冷や汗が、止まらくなってしまった。
【このままでは……氷河ちゃんは死んでしまう‼️】
理事長は立ち上がって、猛ダッシュで理事長室へ向かった。
〈理事長‼️……廊下は走らないで下さい‼️〉
理事長は施設スタッフに注意されるが、止まる気配がなかった。
呆れてる施設スタッフ。
理事長は理事長室へ入った途端、スマホである人物に電話した。
(もうこれしかない‼️…頼む❗…出てくれ‼️)
プルプル……プルプル……プルプル…………。
電話を掛けた相手が、中々出てくれない❗
プルプル…プルプル…プルプル……ピッ❗
……もしもし…………
園長は笑顔になった。電話の相手は《ミカリン》だったのです。
《ミカリン》は機嫌が悪そうな応対する。
【❓……園長先生どうしたの❓……今日は二日酔なんで切りますよ‼️……お休みなさい‼️…(。-ω-)zzz】
《ミカリン》は園長の電話を切ってしまった。
園長が怒り狂った。
【あの女め‼️】
理事長は激怒しながら、《ミカリン》に何度も連絡し続ける。
《ミカリン》は理事長のしつこさに呆れていた。
【しつこーーーーい❗……いい加減にして(激怒)‼️】
《ミカリン》は電話を切ろうとした瞬間、理事長が怒鳴った。
【深夜に御免❗……緊急事態なんだ‼️】
【切るな❗……バカ者め‼️…氷河が危ないんだ‼️】
《ミカリン》は絶句。
一気に酔いが覚めてしまった。
《ミカリン》は理事長から、氷河の経緯を聞いて唖然。
【出てこないって?……どういう事??】
【理由は分からない‼️……頼む❗……助けてくれ‼️】
理事長の悲痛な叫びに、かなりの深刻だと《ミカリン》は理解した。
【分かった❗……氷河の命が危ないのね❗
了解した‼️……電車は終電が終わったから、タクシーで向かいます‼️…氷河ちゃんには呼び掛け続けて下さい‼️
……宜しくお願いします‼️】
《ミカリン》は直様、出掛ける用意して家を飛び出して行った。
【氷河ちゃん‼️……今行くから待っててね‼️】
深夜にタクシーを呼んで、タクシーに乗り込み、孤児院施設へと急いだ‼️
【運転手さん❗……子供の命が危ないので急いで下さい‼️】
《ミカリン》は大雨の中、急いで孤児院施設へ向かった。
【嫌な雨だな❗……死ぬなよ❗……氷河ちゃん‼️】
ミカリンは窓に目線を向き、昔の自分を思い出していた。
【………………雨は……大嫌いだ‼️】
《ミカリン》は不安のまま、荒れた天気を眺めていた。
【氷河ちゃん‼️……無事でいてね‼️…( ̄□||||!!】
《ミカリン》の不安は【的中】してしまった。
氷河の身に【闇】が迫っていた。




