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テーマ詩集:風

神風

作者: 歌川 詩季

 潔さも、往生際の悪さも、ともに美徳。

 やべえって!

 首もとにはナイフさ 喉仏を(けず)

 まずいって!

 のけぞって()ければ たよりねえブリッジ

 やべえって!

 背中には銃口さ はさまれちゃこれまで


 往生際の悪さだけが

 生き残る七つ道具のうち 四つまで満たす


 今度だけはお手上げ

 神風(かみかぜ)も一陣じゃ足りやしない

 残された切り札は

 無役(ブタ)とわかるような(くず)カード



 やべえって!

 上空にミサイルさ 迎え討つ(すべ)なし

 まずいって!

 まるごと吹き飛ばす まきぞえのビレッジ

 やべえって!

 足もとにゃ地雷まで 地上絵を(えが)くよ


 腹をくくれ 首もくくれ

 万にひとつなんてのは いわば億にひとつだし


 今度こそはおさらば

 神風(かみかぜ)も敵陣にゃ吹きやしない

 わたされたシナリオは

 それとわかるような(うつ)シネマ

 最期は、ひらきなおるしかないかも。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「神風」が「足りない」「吹きゃしない」のですね! そして、「テーマ詩集 風」が抜かりなくあって、 すごいです。
[良い点] 「神風」と言う題名好きですね。戦前、若者達が国に騙されて出撃したのです。 [気になる点] 無 [一言] 先生へ。徳永英明氏のアルバム「ボーカリスト1~6」には、昭和から平成にかけての、男女…
[一言] その手の話題が尽きぬ季節も 一陣の風が連れてくる鈴虫の声と共に 吹き抜けていきそうです
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