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【イチャラブ編開始】同棲しているあざとかわいい後輩が俺を退学させようとしてくるのでわからせる。  作者: 松竹梅竹松
第2章 再会

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第2章 第13話 大一番

「やっと帰ってこれた……」



 1泊2日のオリエンテーションが終わり、部屋に帰ってきた俺は脚の痛みを覚えそのままベッドに横たわる。



「ほんと、つかれましたねぇ」

「……瑠奈?」



 その直後、瑠奈が何の躊躇いもなく俺の横に寝転がってきた。



「ちょっとこのままゆっくりしませんか?」

「……ああ」



 ねだるようなあざとい瑠奈の顔を見て、理解する。瑠奈も俺と同じで。ほっと一息つくこのタイミングで勝負を仕掛けてきているのだと。



「なんだか1日一緒の部屋にいられなかっただけなのに、とっても懐かしい気持ちです。それだけ恋しかったんでしょうか……。……せんぱい。ぎゅっ、ってしてくれませんか?」



 瑠奈の目的は一つ。俺の心を掴むこと。つまりは惚れさせることだ。



 散々チョロいチョロいと馬鹿にしてきた俺を惚れさせて、わからせる。そして退学にする。それこそが瑠奈の目的。



「ああ。俺もずっと、こうしたかったんだ」



 ちょうどいい。俺も乗ってやろう。俺の目的は2つ。惚れさせる、まで行かなくてもいい。俺を陰キャだと馬鹿にしている瑠奈に自分の弱さを自覚させること。そして誰が相手でも主導権を握れるくらい、強くすること。



 ならば乗る以外の選択肢はない。決死の作戦を軽く捻り、わからせてやる。先輩に言われた通り、徹底的に。



「せんぱい……」

「瑠奈……」



 俺が瑠奈の背中に手を回すと、瑠奈も俺の背中に手を回してきた。……初手はやられたか。



「ぐっ……!」



 顔と顔が限りなく近いから、ではない。胸が、当たってる……! 先輩のおかげでクリティカルヒットにはならないが、それでも少し、動揺してしまう。



「せんぱい、どうかしましたかぁ? なんだか顔が赤い気がしますけど」

「い……や……別に……」



 ここで瑠奈も赤い、というのは悪手だ。女子の赤面には華がある。武器になる。一気にペースを握られてしまう。こっちも……何か手を……!



「せんぱい……」

「っ……!」



 瑠奈のニーソックスに覆われた脚が、俺の脚に絡みついてきた。俺は脚に負担をかけないために、基本的にズボンの生地は薄くしている。これが仇になった……!



「せんぱい、手が背中から離れてますよ? もしかして他のところを触りたいんですか?」

「舐めんなよ瑠奈……!」

「っ!?」



 生地が薄いのは瑠奈の服も同じ。俺は服の上から下着のホックを外した。これで攻守逆転だ。



「瑠奈っ」

「ちょっ……まっ……!」



 さらに肩に手を当て、腕へと一気に引きずり下ろす。これで……!



「っ……、っ……、っ……!」



 真っ赤になった瑠奈の眉がピクピクと動く。今この状況で怒るわけにはいかないだろう。そして作戦的に、離れることもできない。



「……せんぱい!」



 いや、離れてもこれなら効果的か……! 瑠奈は俺の身体の上にまたがり、押し倒したような体勢になった。



「わたし……せんぱいと一度離れて、気づいたんです……。自分の、気持ちに……」



 そして状況にふさわしい台詞を吐く。だが……。



「まだだ、早すぎる。もっと焦らしてからの方が効果的だ」

「我慢できなくなった。これなら不自然ではないはずです」



 ……確かにそうだ。その通りだ。だったらこれはどうだ?



「瑠奈、実は俺も言いたいことがあったんだ」

「……なんですか?」



 ここで主導権を渡すか。やっぱりまだ甘いな。



「なんて、言うと思いましたか?」



 さらに顔を赤くして、瑠奈は。自分の胸に、手を置いた。気持ちを抑えられない。そんな表情で。



「せんぱいの想いよりずっと、ずっと! わたしの想いの方が大きいです! 絶対に……絶対に、この想いだけは負けてない! せんぱい……。わたしは……わたしは……!」



 そして、瑠奈は言う。



「せんぱいが好きです……! わたしと付き合ってください!」



 潤んだ瞳と悲痛な声。そしてそのかわいさに、俺は。



「……負けだ」



 心が、ときめいてしまった。



「いつの間にこんな演技できるようになったんだよ……。これができるなら誰でも……」

「演技、だと思いますか?」



 瑠奈の顔が、ぐっと近づいてくる。



「誰にでもこんな風に気持ちを伝えられると思いますか?」

「っ……!」



 完敗、だな。俺は先輩のことが好きなのに……瑠奈に……瑠奈を……。



「先輩……」



 いいや、まだだ。まだ瑠奈に伝えたいことがある。



「瑠奈っ!」

「!?」



 俺は瑠奈の腕を掴み、上下を反転させ、押し倒す。



「俺も……俺も……!」

「せんぱい……」



 瑠奈の潤んだ瞳が、とじる。何かを待ち望むように。



「瑠奈……瑠奈……!」

「せんぱい……!」



 これが最後の試験だぞ。ちゃんと俺を惚れさせろよ。



「俺と付き合ってくれ」

「はい……もちろん」



 …………。



「「え?」」



 ……あれ? ちょっと……待て……。俺は瑠奈をわからせたくて、瑠奈は俺をわからせたくて……。



 んん? 待って俺、なにやってんだ? 瑠奈も困惑している。待っておかしいぞなんか。いやオリエンテーションが始まってからずっと……何かがおかしかった……。



 先輩と再会してからお互いムキになって……絶対に負けたくなくて……だから、やりすぎて……。



「俺と付き合う……? 瑠奈が……?」

「は、い……? えっ? えっ!?」



「「ええええええええっ!?」」



 俺と瑠奈の、交際が始まった。

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― 新着の感想 ―
[一言] せんぱいとくっついて欲しいとも考えたが、この二人が意外とお似合いなので悩む
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