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84.賞金首

 「で、どんなゲームなんだ」


 ファンと一緒に考えた。余りいい答えは出てこない。というより考えたくない。


 「前回は顔も分からないで殺すっていう難易度の高さに誰も成功しなかったからな。今回は簡単だ。あいつをオレの前に連れて来い。ただし殺すな。今度のゲームでは生け捕りにしろ」




 まずいことになってる。




 「あいつじゃ分からねえだろうがよ」

 「そんなの決まってるだろ?」


 さっきまでの狂気が嘘のように静寂が広場に立ち込めた。

 「コステット!」


 ジークより早く一人の男が声を張り上げる。心臓が跳ね上がった。まだ魔界ではゲームは続いていたのだ。自分は魔王の鍵として、今もお尋ね者だったのだ!



 「だから顔を教えてくれないと捕まえられねぇだろ!」


 やじが飛んでいる。これはジークも想定しているだろう。とにかくまだジークに気づかれていないうちに逃げよう。


 ここにいたらまずい。バロピエロは本当に僕を応援しているのか? 不意打ちは確かに食らわなかったが、この数の悪魔に顔を知られでもしたら――。



 「いいだろ。早くしないと逃げられるからな」




 足が地面に凍りついた。胃の辺りが握り潰されるように痛んだ。背後から冷たいものを感じる。でも、振り返るのが恐ろしい。避けようにも避けられず、振り返る。






 周囲のざわめきが遠くなった。たった一つ、冷めたい灰色の眼差しがあった。見下ろした瞳は僕を捕らえる。僕を品定めする。僕を射殺す。



 「気づいてないとでも思ったのか?」




 いつから気づいていたのか。魔界に入ったことや、僕の居場所はこいつには筒抜けのように分かるのか。


 「バロピエロが教えたのか?」


 僕が恐怖におののくのを、口元を吊り上げて楽しそうに眺めているジークは悪の塊だ。


 「どうして見つかったのか分からないようだな。バロピエロに何か言われたのか? あいつは関係ないぜ。あいつも何を企んでるのか」


 周りを見ると、ジークの視線の先を追った悪魔達が、自分を捕まえたくてうずうずしている。





 「それより、これはオレのゲームだ。塔で死刑にされて以来だよな。どうだった? 串刺しにされた気分は?」





 それは一言では語りつくせない。


 「お前が許せないよ。殺してやる」


 「それは何より。期待できそうだな。どこまで逃げ切れるかな。バレ?」


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