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83.広場

 気づくと走っていた。広場は、ここに来る途中見かけた。噴水と塔が近くにあるから分かりやすい。


 自分は何をしているんだろう。道に悪魔が増えてきて不安になった。バロピエロの言葉を信じるのか? ジークがここで待ち伏せしていない保障はない。今までに、どれだけのことをされた?


 あいつの言葉に乗せられてまで、ジークを倒したいのか。何て愚かな考えだ。でも、何かしていないと夜まで過ごせない気がする。様子だけでも、こっそり見に行こう。


 バロピエロが僕の味方をするとはどういう風の吹き回しだろう。


 町中の悪魔が広場に群がっている。昼の静けさの原因はこれか? 


 皆、中央の塔を見上げて、待っているようだ。初めてジークに会った場所の塔を、思い出して悪寒がする。


 この塔にジークがいるのか。何とかして、塔に近づきたいが、大勢の悪魔達で前方まで割り込めない。


 「何でライブ前に重大発表なんてするんだ?」

ジークの噂がところどころ聞こえてくる。


 「たぶんあれだ。俺達の一番知りたいことだ」

 「ジークだ!」


 第一声が上がるとすぐ、塔を見上げた悪魔達が、歓声を上げた。塔のバルコニー部分から、白い髪をなびかせ、悪魔が現われた。あの英雄のような顔を見ただけで怒りが沸き立つ。


 あの笑みは作り笑いだ。肩には白いコウモリのディグズリーがいる。


 前方で、女の子達の黄色い声が上がった。背中の羽にはジークへの愛のメッセージが描かれている。まるで人間のようでもある。その近くの男性はバンド名のロゴ入りTシャツを着ている。


 イラストも入っていて、ジークのキャラが頭蓋骨でサッカーをしている。ここはジークのファンの集まりだ。


 見ているとあんな奴に人気が集中していて腹立たしい。ジークが悠々と、手を振れば、悪魔が歓喜の渦を巻く。ここは地獄か?


 遠くから見るところ、ジークは僕に気づいていないようだ。これなら十分に盗み見ることはできるだろう。


 塔にもう一人の悪魔が現われた。赤紫の短髪。ベザンだ。再び歓声が上がる。けれどもあくまでも主役ジークが場を盛り上げる。


 「皆よく来てくれた。今日はみんなが知りたがっている、答えを教えようと思ってな」


 どよめきと、奇声のような歓声が響く。不安が増していくばかりだ。悪魔の声は身体に悪いのかもしれない。


 「答えを教える前に。新たなゲームだ」


 辺りがざわめく。やじが飛んだり、ブーイングが起こった。こんなこともあるのか。

 「さっさと答えてあげたら? 怒ってるわよ」


 「金額を聞けばゲームに参加したくなるさ。このゲームの勝者には十億レグの賞金だ!」


 化け物が唸り声を上げたかのような歓声だ。激しく飛び跳ね、ある者は宙に舞い、小踊りする。


 お金か? 腑に落ちなかった。ジークのゲームは、こういうものなのか? 


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