72.悪魔ロミオとスキンヘッド
「何だってんだ」
取り残された二人の悪魔は立ち尽くした。
「逃げたよ」
「お前のせいだろうが」
そう言われた男はせせら笑う。
「彼らも逃げたし、せっかく僕と喧嘩しなくてすむのに、どうしてぴりぴりするんだゾルス? DEOの教師様ともあろうお人が」
スキンヘッドの男は驚きを隠せない。
「なぜ俺を知ってる」
男はひどく驚いて見せた。
「僕を知らないの? 早く覚えてもらわないといけないな。君の上に立つ男さ」
これにはスキンヘッドも怒りを爆発させた。
「何様のつもりだ? もったえぶらずにとっとと名乗れ」
「いいよ、いずれ知れ渡るからね。サタンズブラッドのメンバーのロミオ。この前入ったばかりだけど」
スキンヘッドは息を飲む。その名を聞いて自分が犯した過ちに気づいたという顔をする。
「たまたまとはいえ、バレ・コステット・シューベルトが見つかったのに。ジークのとこに連れていかなきゃならなかったんだけどな」と、男は紳士のように微笑んだ。
スキンヘッドの男は黙り込んでいる。顔には恐怖の色が浮かぶ。さらに黄緑の髪の男はプレッシャーをかける。
「分かるよね? あいつを殺さないと、ジークは魔王になれないんだよなぁ」
「連れてこればいいんだな?」
スキンヘッドの男はいよいよ泣き寝入りを始めた。その目には恐怖しかない。ロミオは微笑む。
「そうさ。そうしたら、僕の邪魔をしたことは許してあげるよ」




