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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

女の子に恋した女の子

作者: ラニスン

あの日はなんだか肌寒かった。





あれは、確か休みの日。


勉強しながら友達のインスタを見ていた。


同級生のを見終わってしまい、他学年のも見ることにした。


まず、部活の先輩。


『えっ?!……』


ナニコレ!


それは私の大好きなあみ先輩の投稿で一瞬にして心を奪われた。


ヤバイ 可愛過ぎる


どうしよう


これが恋?


なんて馬鹿なことを考えながら眺めていた。


それはあみ先輩がミュージカルに出ているものだった。


(そろそろ勉強しないとな)


なんて思いながら勉強していたが、やはり気になって仕方がない。





その数日後、私は「GL」というものを知った。


簡単に言えば女性同士の恋愛だ。


今まで恋・恋愛なんてしたことがなかった私にとって未知の領域だった。


「ウォーーーーーーーーー!」


叫びたいくらいな感情だった。


今まで8ヶ月ほとんど毎日のように会っていたのに…


なんで…


この先どうすればいいの?


次の大会、あみ先輩とペアなのに…


次々と思いが込み上がってきた。


学校でも友達に否定されそうで相談できずにいて…


この先どうすればいいか分からなくなって途方に暮れていた。


そしていよいよ大会の日が来てしまった。


大会と言っても区内の研修大会なのでさほど関係ない。


私達のペアはどんどん勝ち進んで行き、なんと決勝戦まで来ていた。


他の人達はほとんどがベスト8を占めるほど、相手は都大会ベスト16の強者だった。


そして試合が始まり、私の心はカチカチだった。


その時、あみ先輩が、


「私達なら絶対勝てるよ!

みんなの分まで頑張ろう!」


と、言ってくれて私もつられて


「ハイッ!」


と言ってしまった。


試合は2ー3で負けてしまってあまりなショックに泣いてしまった。


あみ先輩も泣いていた。


(私は無力だ。


こんな所で弱気になり、何一つあみ先輩の役に立てなかったこと


試合前にあんなに強気だったのに、終わったらこのザマだ)


私には自分を責めることしか出来なかった。


そんな事を考えていた時、あみ先輩が来てくれた。


なんとか泣かないように耐えていた。


「とっても楽しかったね!

〇〇ちゃんと組めて本当に良かった!

ありがとう!」


その言葉を聞いた瞬間、目から涙が溢れ出てきた。


そしてあみ先輩がハグをしてくれた。


私は泣いていた。


こんな結果になってしまっても、私と組めて良かったこと。


あみ先輩こそ泣きたいはずなのに我慢してくれて慰めに来てくれたこと。


全てが嬉しかった。


だいぶ落ち着いてきた頃に


「もうすぐ表彰式が始まります。

全員○コートに集まってください。」


そんな放送が流れてきた。


あみ先輩は手を繋いでくれて一緒にそこへ行った。


その手は生暖かくて気持ちよかった。


やっと我に帰ると急にあみ先輩をハグしたい気持ちになっていた。


なんとか抑えて、表彰式が終わった。


その日は帰ってから親にたくさん褒められたが、ちっとも嬉しくなかった。


ずっとあの言葉が頭の中で駆け巡っていた。


次の日は休みで何もする気力がなくてずっと部屋に引きこもって、今日の反省を書いていた。


あの言葉が思い浮かぶたび、泣きそうになっていた。


朝の9時くらいだろうか。


突然電話がかかってきた。


それはあみ先輩だった。


「もしもし、あみです。」


私もすかさず


「こんにちは、〇〇です。」


「今ひま?」


と聞かれたから


「はい、ヒマでーす」


と答えた。


その後、昨日の事をたくさん話した。


そして


「後でご飯行かない?」


と誘われた。


もちろん返事はOK


最大限おしゃれをして待ち合わせの場所に行った。


流石にまだ来ていなかった。


2、3分経っただろうか。


あみ先輩が来た。


「遅れてごめんね」


そういうから


「ウチも今来たところです。」と答えた。


『ぐぅーーー』


二人のお腹が鳴った。


「お腹すいたね

何処に行く?」


とりあえずそばの駅ビルに行くことにした。


なんとかお店を見つけた。


ランチの時間帯でとても混んでいた。


「何にしようかなー」


沢山のメニューがあり、迷っていたら


「今日だけじゃなくてもいいから、敬語なしでもいい?」


え?


先輩に敬語使わないってこと?


念のため確認してみると


「うん、そーだよー」


というゆる〜い返事が返ってきた。


そしてあみ先輩が手を握ってきた。


思わず先輩の方を見てしまった。


「やったー!

やっと出来た!」


私はチンプンカンプンだったがあみ先輩が


「カップルみたいだね」


と言ったが私にはよく分からなかった。


しばらくして私達が頼んだパスタが来た。


食べてみるととても美味しかった。


すると急にあみ先輩がフォークを伸ばしてきた。


(あっ!)


と、思ったが何の抵抗も無かった。


更にあみ先輩が


『あーーん』


をして来た。


私はパスタよりもそっちの方が嬉しかった。


デザートの時もしてもらった。


そろそろお店を出ようか、という時にあみ先輩が話しかけて来た。


「私のことどう思ってる?」


単刀直入過ぎてビックリしたが、ジュースを一口飲み


「えっとー、尊敬している先輩で…」


私が言いかけていると


「んじゃあ私のこと好き?」


とまた単刀直入に言ってきた。


私は迷わず


「うん!


大好き!


私、ずっと前から好きだったんだ。」


と言った。


今までの思いを全てぶつけた。


すると、あみ先輩も


「私も!


彼氏にしたいくらい!」


と言ってきたので笑ってしまった。


なんと私と同じことを考えていたなんて!


私達は少し変なカップルになった。






その日は私の親は旅行で居なくて、


あみ先輩は友達の家に泊まると言ったので2人でホテルに行った。


少し安めだったが防犯カメラが部屋の中になく、売店があったのでそこにした。


早速、チェックインをして部屋に入ると、2人でベッドに飛び込んでみた。


ふかふかしていて気持ちよかった。


のんびり話していると眠くなってきた。


あみ先輩が


「お風呂に入ろっか」


と言ったので部屋の風呂に入る事になった。


しばらくしてお湯が入ると


「お風呂入ったよー!」


と言われた。


「どっちが先に入る?」


と聞くと


「一緒に入ろ!」


と言われたので


一緒に入った。


その後のことはあまり覚えていない。


お酒を飲みつつ、語り合ったからである。


次の日


朝、ベットからでれないほど寒かった。


なんとか出て一緒にサイゼに行った。


午後から部活があったので、一旦家に帰ることになった。


家に帰ると今まで溜め込んできた嬉しさが一気に溢れ出た。


【こんな生活が続けばいいのに】


そんなことを考えていたのは、私だけではなかった。













最後までご静聴いただきありがとうございます。


初めて書いてみたので誤字・脱字があったらごめんなさい。


次の作品も来月中には出したいと思います。


作品の中に出てきた名前は全てフィクションです。




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― 新着の感想 ―
[良い点] シンプルな文体で、 つづられているので、 違和感なく簡単に読みこめた。 [気になる点] さっと描かれてるので、 気にならないといったらそうだが、 飲酒できる年齢なんだということ。 [一言]…
[良い点] 文章も物語もぽんぽん進んでいって楽しかったです。 多めの改行が内容とマッチしていていいですね。 「私」の気持ちや情景がすらすら入って来て、ストレスなく最後まで読むことができました。 [気に…
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