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流星走る  作者: 陸奥海 空
9/22

異世界に立つ6 改稿版

よろしくお願いします。


2019/02/03 改稿

9 バダデルさんとご飯と 改稿版


大したものはありませんがと言われたが、出されたのは黒パン・スープ・鳥の香草焼き・なんかの野菜サラダだった。


「いただきます!」

「はい?お祈りですか?」

バダデルさん目をパチクリ、食事の挨拶は珍しいのかな?

「お祈りというよりすべてに感謝・お礼みたいな感じですかね?

おれの国は食事の時に挨拶でいただきますというんですよ。

食べ物と作ってくれた人・用意してくれた人に感謝を込めていただきますというんです。


そして食べ終わったら、御馳走様でしたと言って食べ終わります。

馳走と言うのが食材を探し走り回ったり工面したり、そのお礼で御馳走様でしたと言うんです。

普段はあまり考えずに言うんですが、言葉に出すだけで違うと思うんです。」

「素敵な挨拶ですね、私も真似しちゃおっと。」


ちっちゃな声でいただきますと言うバダデルさんは可愛かった。

「黒パンは少し固いのでスープに浸して食べて下さいね。」


最初少し口に入れたら結構なハード系のパンだった。

小麦の味が強くって美味しいから柔らかければなぁと思い、言われた通りにスープで浸す。

スープは塩と野菜の旨味のスープで鳥の骨で出汁をとったのかなぁ?美味しいなぁ、これ。


鶏肉はバジルっぽい香草と塩で味付けしているのかな?

肉って塩だけでも美味しいし、下処理が良いのか全然獣臭くない。

そこにペースト状のバジルっぽい風味が合わさってスゴく食が進む。


サラダは塩と野菜系の油で味付けか、ちょうど良い塩加減だなぁ、柑橘系の香りがあるから少し風味付けに絞ってあるかな。


バダデルさんは顔を少し赤らめポカーンとしている、

「どうしました?」

「リュウセイさんは料理出来るんですね、小声でおっしゃられた通りです。」


どうやら口に出ていたらしい、恥ずかしいっ!

「美味しくってつい夢中になりました、ところでこのパンなんですがホットで暖めて貰って良いですか?」


俺はそのパンにササッと水を軽くふりかけホットをお願いした。

バダデルさんはおれのお願い通りにしてくれて、暖まったパンを手で割るとホワーッと湯気が出て少し柔らかかった。

「わっわわっ!」

「はい!バダデルさん。」

割った方の1つをバダデルさんに渡してもう1つを食べる。

んっ!やっぱりパンは暖かいと美味しいね。

それに少し柔らかくなって小麦の味もいっそう引き立ってきた。


「これは美味しいですね、これだけで食べやすくなるなんて・・・もっと早くにリュウセイさんと会えていれば。」

「たまたまですよ、それにバダデルさんがホットを使えたから。」

バダデルさんは自分のパンもホットで温めて半分をおれにくれた。


御馳走様でした!」

「お口に合って良かったです♪」

とバダデルさんは嬉しそうに言ってくれた。


食後に冷たい水がほしかった俺は、バダデルさんにコップに水をもらい温めますねと言った。

しかし、コップには回りに結露が付き・・・、

「なんか冷えちゃいました。」

と言った。


そう、あえて冷やしてみた。

魔力を流してのイメージを逆にすれば逆の現象も起こる!

「あっ!えっ?うんー・・・」

「すいません、なんか湯気が氷の冷気に思えちゃったらなんかコップが冷たくなってきちゃって。」


「リュウセイさん凄いですね、まさかの失敗から新しい魔法につながるとは。」

これでいきなり冷やした水だして目立つより失敗の方が良いかと思った小芝居をした。

バダデルさんと2人で食後に、お茶をアイスティーにしながら飲んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


バダデルとセシル


「セシルさん!新しい魔法ですよ!!リュウセイさんの失敗から産み出された魔法です!」

そう言ってバダデルはセシルにコールドを見せた。

「おー、コールド覚えたんだバダちゃん!

ホット使えるから出来るとは思ってたけど。」


がーん!とショックを受けるバダデル、まさかコールドと言う魔法があったとは知らなかったらしい。


「あたしが王都で冒険者やってる頃、居酒屋の奴等がこれ使えてね。

あたしは魔法が無理だったから、酒が温くなったら呼びつけて冷やさせたもんだよ。」


「そうだったんですね、まぁ、そりゃありますよね。

思わずリュウセイさんと騒いじゃったですよ。」

「ほうっ!キラリーン

どういういきさつかお姉さんに教えて貰おうかな?

事と次第によっちゃ、皆で酒のおかずにさせて貰うしか「もうそのつもりじゃないですか!!」・・・いいじゃん!ネタがないんだよう!酒のつまみになるネタが!」


はうはう言うバダデルに、面白がるセシル、だが内心セシルは、

(リュウセイか、結構色々出来そうなんだよなぁ、しかもあの奇妙な服装。

悪い奴じゃなさそうだけど一度ヨハンさんに連絡いれとくか。)


バダデルが帰ってから緊急用の連絡用魔導具で報告すると、これから昼飯がてら転移陣でやって来ると言う。


(あちゃータダ飯されなければ良いけど。

呼んじゃったのはこっちとか言われると面倒だなぁ、そうしたらリュウセイに奢らせるか?)

よんでいただきありがとうございます。

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