異世界に立つ10 改稿版
不定期投稿です。
宜しくお願いします。
2019/02/03 改稿
13 飲み会
・・・うーん、こちらの世界で成人が15才からとは言っても、飲酒はなぁ。
やっぱりあっちの法律15年も守ってきたから抵抗がなぁ、でもアルコール耐性とったしなぁ。
「何してんの?呑まないのかい?」
セシルさんが飲みながらやって来た、俺が悩んでいる間にもう3杯目らしい。
「リゲルさん達も瓶ごと呑んでるよ、リュウセイの奢りって聴いてね!」
「俺の奢りなんすか??」
「ええっ!うちの店で奢ってくれるって言ったじゃない?」
セシルさんは笑いながら、
「今日の料理と泊まり分はあたしの奢りにしてあげるよ♪」
と言ってカウンターの方に戻っていった。
「リュウセイは大分セシルに気に入られたんだな。」
リゲルさんがドランゴさんと酒瓶を担ぎながらやって来た。
「いやー、セシルさん豪快すぎて、解釈が。」
そう言うとドランゴはセシルの意図を教えてくれた。
「セシルは気に入った客が来るとこうやって村の者に奢らせて顔を売らせるんだ。
そうするとセシルのお気に入りはてんで、皆良くしてやる。
良い物を造って安く売ってやったり、秘蔵中の物を出してやったり、とっておきの情報を出したりとな。
この村はだてに職人の村と呼ばれてはいないからな!」
職人の村と呼ばれているのかぁ、ドワーフの村だもんなぁ。
「それは良いからほら飲めよ、俺が注げないじゃないか?」
そうリゲルさんが言って、酒瓶を俺の前に出してくる。
もうこの世界でしか生きられないから、この世界の法律で良いか。
「俺成人したばかりで初めてなんでお手柔らかに。」
と言うとリゲルさんは皆に声高らかに
「おうみんなぁ、今日の主役リュウセイは成人して今日初めての酒だそうだ。
皆で乾杯して祝ってやろうじゃないか!」
辺りからは、おうっ!と言うと一斉に立ちあがり、俺までジョッキを持たされ立ち上がらされた。
「よし皆ぁ、リュウセイの初めてを祝してぇ!
乾杯!!」
かんぱーい!とあちこち一斉に声が聞こえて、それに合わせておれはジョッキのエールを飲み干した。
「おうリュウセイ!初めての呑みっプリじゃないなぁ、成人前に飲んでたんじゃないかぁ?
よし!リュウセイ、俺と一緒に皆のところ廻ろうぜ!俺が紹介してやる。」
リゲルさんがおれをテーブルに連れていき紹介されると注がれ呑む、そして注ぎ返して呑ませるを繰り返して全員回る。
どうやらスキルオールのアルコール耐性Sが片手間ほどに作動している為酔う感じがない。
飲んでいくなかで皆が次々と突っ伏していく、しかし一番アルコール耐性が強かったのがバダデルさんだったとは、最後まで素面でいたのはバダデルさんと俺だった。
辺りは死屍累々のようで、あまりの酷さに解毒と回復そして清浄をかけた。
セシルふらつきながらも「皆もうお帰りの時間だよ、明日も早いから早く帰んなぁ!」
と言い、村の皆を宿から叩き出した。
「リュウセイは村長送ってやって、・・・泊まってくる?それとも此処に泊め「何言ってるんですか?」冗談よ、じゃああたしの部屋には来てくれるのかい?」
「そろそろからかうのはやめてくださいよ!」
笑いながらも強めに念押しをし、バダデルさんを家まで送り届けて宿に戻ると、セシルさんが片付けを終わらしてテーブルのところで寝ていた。
「セシルさん起きてください、風邪引きますよ?」
と言っても起きないので起床の魔法を唱えて起こし、フラフラのセシルさんを部屋まで送り自室に戻った。
送り狼にならなかった自分は偉いと思う。
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送り狼に・・・?
「バダデルさんお酒強いですね!」
流星の言葉にバダデルはプウッと頬を膨らませて、
「女の子にお酒強いって言うのはいけませんよ、デリカシーの問題です!」
と言った、がその後に
「でも、リュウセイさんの方が強いから許します♪
私より強い人は初めてですから上機嫌です。」
バダデルさんの家に付くと、
「送って下さってありがとうございます、でも大丈夫ですか?もし酔いがまわっているなら無理しないで休んでいってくださいね?」
と言われたので、大丈夫ですよありがとうございます、また明日と言って帰った。
宿に帰るとセシルがテーブルのところで寝ていた。
なんとかセシルの部屋まで連れていくと、
「リュウセイありがと!楽しかったよ。」
と言って、
「よし、寝よう!」
と右腕を上にあげて固まる、流星もその言葉に固まった。
流星の心臓がドキドキすると
「うん!おやすみなさい!」
とセシルは扉を閉めた。
この日2人の女性はこの煮え切らない状態に悶々としていた。
まだ異世界1日目である。
(なげーよ伸ばしすぎだよ:俺)
読んでいただきありがとございます。




