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黒点
幼馴染という存在が邪魔だった。
何をしても付いてきて、高校まで付いてきた。
好きになった子は全員離れていった。
最初の頃は何とも思わなかったけれど、3回、4回と同じことが続くうちに疑いになり、5回目を越える頃には確信に変わった。
あいつは邪魔をしている。
光を遮る夜の存在が疎ましかった。
朝乃を好きになったのは偶然だった。
ああいう、独りでは生きていけないタイプがどうやら自分は好きになる傾向がある。
だから、夜のようなしっかり者の委員長タイプは好きになれないし、鬱陶しいとすら思ってしまう。
きっと今回も邪魔をされると思っていたが、朝乃は夜の自尊心をブチブチと踏みにじっていった。
朝乃を救世主とすら思った。
だから、利用した。
夜がいなくなるように仕向けた。
まさか、死ぬとは思ってなかったけど。
朝乃は天然の人たらしだったことも幸運だった。
あの夜ですら、朝乃を憎み切れなかった。
今まで、俺が好きになった子たちへしたような事を朝乃には出来なかった。
朝乃が転校して来てくれて本当に良かったよ。
可愛い可愛い、俺の朝乃。
肩に乗った小さな頭を俺はそっと利き手で撫でた。




