6夜目 可愛い後輩が家に来ているのですが理性は我慢出来なかったみたいです。
どうも猫又です。今回はまぁまぁエロ注意なので気をつけてください。嫌な人は無かったことにしてもらえれば(笑)今後ともよろしくお願いします。
コツ…コツ…コツ…
現在6月9日12時26分
「渚ってお金持ちなんですね…。」
この後輩(栞菜)の言葉の意味は、今私達がいる場所がわかれば理解することが出来る。
「そうかしら…?」
ドクドクと心臓がうるさい。只今可愛い後輩が私の家に来ています。そして今その家の廊下を歩いています。ていうかやばい。マジやばい。私の理性もつかなぁ?あはは!
「そうですよー!東京で有名な豪華高層マンションじゃないですか!やばいです〜!中は初めて見ましたけど、高級ホテルみたいです〜!綺麗です!」
目をキラキラさせてホテルの廊下をキョロキョロする後輩。……可愛い。
「そうかしら…。あと栞菜、敬語はやめなさい。」
後ろを振り返って、悪戯っぽく笑う…………が、
その笑みは後輩の潤んだ瞳や柔らかく湿った唇に
目がいき、一瞬で跡形もなく消え去ってしまった。
「すみま、あっ!ごめん!」
そんな可愛い間違いも頭に入らないほどに私の頭の中は我慢と理性の言葉で埋め尽くされていた。
……我慢するんだ。我慢!理性を保って我慢だ!
えぇ、そうよ。可愛い可愛い後輩なんだから無理矢理して、泣かせてしまったら、だめだ。だからここは別のことを考えて、あ、そうだ多分栞菜は晩御飯も食べて行くだろう。何を作ろう。それが終わったら帰るのか…さみしいなぁ、もういっそ泊めてしまえば良いのではないか?一緒に風呂に入って洗いっこして、そこで良い雰囲気になったらベッドへダイブ!ちゃんとはじめに愛撫を…!
ーーーって!何を考えているんだ私はぁぁぁ!途中からおかしな方向へいってるじゃない!脳内で栞菜を犯すなこの阿呆!そうだ気を取り直して…!
「…あの、渚?大丈夫?」
そんな馬鹿なことを考えていると、可愛い顔が視界の真ん中に入ってくる。ニャニャニャニャ!?
だめだ〜!!我慢するんだぁぁぁっ!
「大丈夫よ。さぁ行きましょう。こっちよ。」
頼りになるクールな先輩モードに入る。そこで、つい癖で腰に手を回して、エスコートしてしまう。栞菜の腰は細く力を入れたら壊れてしまいそうになるくらいだった。もういっそのこと壊してしまえば良いのではないかと考えてしまう。って、アホか!
「ひゃ!な、渚!?」
腰を抱かれたのが初めてだったのか真っ赤な顔をして戸惑っている。可愛い、可愛いすぎるわよ!
そんな事を考えエレベーターに乗る。そうして上から3階下がった階を押す。
「ええ!?そんなに高いんですか!?どんだけお金持ってるんですか!」
驚いた様子で私をみる。
「あはは…。うちの実家がちょっとね。」
乾いた笑いを漏らす。あまり実家のことは触れて欲しくはない。
「実家がお金持ちなんですね!凄いです!」
そんな雰囲気を察したのかこの話を終わりにしてくれた。栞菜は最高の女だよ。
「そうかしら?うふふ。」
普通に嬉しかったので、笑みをこぼしてしまう。
「着いたわ。」
ついに!本当の理性との戦いがはじまった!さっきからずっとうるさい心臓がより一層うるさくてその音が耳に入ると、異常に恥ずかしくてまた心臓がうるさくなる。簡潔にいうと[やばい]。
カードをかざしてその後指紋の認証をする。セキュリティは異常に硬い。そうして
…ガチャリ
鍵が音を立てて開く。
「セキュリティ凄いですね…!」
感心したように静かに拍手をする。
「私もこのセキュリティを初めて見たときには驚いたわ。」
そんな事を話しながら玄関で靴を脱ぐ。
「お、お邪魔します。」
恥ずかしそうにセミロングの髪を耳にかけて、玄関で靴を脱ぐ。やばい…髪の間から見える赤い耳が可愛い。舐めたらどんな甘い声を出すのか…。
ーーはっ!だめよ私!何考えてるの!ふぅ、と吐息を漏らしてリビングへ行く。栞菜はその後をトテトテとついて来る。
◇一条 栞菜目線
「お、お邪魔します…。」
今一条栞菜は、先輩こと佐藤渚さんの家に来ています。家に行くということはそういう事があってもおかしくはないのでは!と思い心臓がドキドキと大きな音を立てています。タラリと垂れてきた髪の毛を耳にかけて、先輩の後を追う。そこはリビングの様で、綺麗な部屋だった。ガラスのテーブルに黒い椅子が2つ。奥には仕事机がありその上に黒いのパソコンが乗ってあった。他にはテレビと、その前に黒いソファーがあり、白いクッションが2つあるだけだった。白と黒ばかりでクールなイメージを、感じさせる部屋だった。キッチンもあったが、ピカピカで、使っているのかわからないほどだった。というか部屋全体埃一つない部屋で綺麗な部屋というより、本当に人間が暮らしている部屋なのか、というほど生活感が無かった。
「はい、スリッパね。」
そう言ってベージュのスリッパを私の足の前に置いてくれた。
「あ、ありがとうございます!」
そんなこんなでテレビをつけてもらい、ソファーに座った。すごく綺麗な部屋だから落ち着かない。モソモソと身体を動かす。するとお茶を持ってきてくれた渚と目が合った。そして渚は、柔らかいようで悪戯っぽく笑って
「なぁーに?落ち着かないかしら。別に汚しても良いのよ?掃除は私の楽しみなの。だから気にしないでもう少し気を抜いて良いのよ?」
そう言った。すると頬に手を添えて親指で優しく撫でる。
「…ぁ…っ!」
自分の顔がすごく熱くて、絶対に真っ赤になっていると分かる。恥ずかしい。
「んっと」
そんな事を考えてポーっとしていると渚がソファーの横に座る。
「…!」
また顔が赤くなる。渚のせいで紅く紅くなっていくのがよく分かる。
◇佐藤 渚目線
「んっと」
悪戯で栞菜の頬を撫でると真っ赤な顔になった。それが可愛くて私の理性がやばいと言ったので大人しくソファーに座った。心臓がドキドキ言っている。
「な、渚…。その今日晩御飯食べて帰っても良い…かな?」
手の甲で口元を押さえながら真っ赤な顔をして言う。
「…だめ。」
私は俯いていう。だめだ。そんなの許さない。
「え…。だ、だよねぇ。ごめっ…んね?」
泣きそうな声でいう。当たり前だろ。だめだよ。
「晩御飯だけ食べて帰るなんてだめ。泊まっていきなさい。栞菜ともっと一緒に居たいわ。」
そんな可愛い事言われたらもっと一緒に居たくなる。離れるなんて寂しいわ。絶対に嫌よ。
「ふぇ?」
可愛いけど、情けない声ね。可愛いけど。大事な事だから二回言ったわよ。
「何よ。」
やばい、今になって恥ずかしさがこみ上げて来た。顔が少し熱い。隠したくてそっぽを向く。でも多分、バレているんだろう。耳が熱いもの。
「えへへっ。泊まりたいです。」
はぁ可愛いなぁ。栞菜に頼まれたらほぼ全部オーケーしちゃうわ。惚れた弱みってやつね。
6月9日8時23分
「はぁ。美味しかった。渚料理上手だね。」
椅子にダラーっと座ってお腹を押さえている。凄い食べていたものね。キッチンの掃除をしながら栞菜を見る。
「ありがと。また食べにおいで。いつでも待ってるわ。」
自然と笑みが零れる。あ、そうだ。
「栞菜、お風呂沸いてあるから入って来たら?」
「何から何までありがと。渚。」
ふにゃりと笑う栞菜。可愛い。
「ジャグジー付きよ。」
「うっ、うそぉぉっ!?えっ、早く入りたい!」
ワタワタとしだす栞菜。子供みたいで可愛い。
さあて、キッチンの掃除も終わったし私はテレビでも見るか。
「あっ、そういえば着替えがない。」
「ショーツとバスローブは脱衣所においといたわ。服は私の部屋にたくさんあるから選べば良いわ。」
「ありがとう。…ショーツか。」
栞菜は恥ずかしそうに目を伏せている。可愛い。そんな栞菜に近寄る。そして耳元で囁く。
「新品だけど、使用済みの方が良かったかしら?エッチな子は困っちゃうわねぇ。」
わざと唇を耳に当てる。
「…あっ!」
甘めかしい声を出す。途端に私の背筋がゾクっとした。息が荒くなる。栞菜の甘い香りで頭がクラクラとする。あぁ、理性が壊れていく音がするわ。吐息を漏らし、甘い声で誘う。
「一緒に居たいわ。お風呂一緒に入りましょうか。」
栞菜の体がピクッと跳ねる。栞菜もはぁはぁと息を荒くする。
「……は…い。」
ギュウッと、私の服の袖を強く握る。私は服を握っている手を持ってお姫様抱っこをして脱衣所まで歩く。
「軽いわね…。力を込めると折れそうだわ。」
そうして太ももに添えてある手に力を少し込める。
「ーーんっ!」
ピクリと身体を動かす。あぁもうだめだ。脱衣所に入って栞菜に服を脱いでと命令口調でいう。栞菜は恥ずかしそうにシュルシュルと布の擦れた音を立てて脱ぐ。私はもう全裸なのだが、ショーツを脱いだ時透明な糸が伝った。栞菜はもう脱ぎ終わったようだ。白い首筋に、狭い肩幅。少し大きめの胸に細いお腹小さなヘソに少し浮かんだ腸骨、そして柔らかそうな色素の薄い毛にぷくっとしたソコ。細いけど柔らかそうな太ももにふくらはぎ。スタイルが良い。長い脚が私の理性を削ぎ落としていく。
「〜〜〜っ渚ぁ…。」
涙目になりながら甘い声と抗議の視線を送ってくる。ちなみに顔の赤さはより一層増している。
「入りましょうか。」
グイッと手を引く。わっ、と声を出す栞菜を無視して風呂のふちに座らせる。
「ーーなぎっ…ん…ふっ」
私の名前を呼ぶ前にキスをする左手で腰を支えて右手でシャワーをひねる。ザーッっと音を出して私達を温水で暖める。ピチャとかくちゅとか水音が聞こえてくるがそれもすぐにシャワーの音で掻き消される。
「……プハァッ!渚…。」
濡れた身体や髪の毛、潤んだ瞳に私と栞菜の唾液でヌルヌルになった唇。火照った顔からなんとも言えないエロさが伝わる。風呂の椅子に座らせてシャワーを止める。
「…渚。」
その声は無視をして首筋に伝う水に口付ける。
「ーーはっ…んっ!」
おかしくなるくらい甘い声を出す。首筋から耳へ耳から耳の中へ、ゆっくりと舐める。
「…はっあ。栞菜…。」
パタパタと落ちる水滴の音と吐息の合間に漏れる声、湯船に落ちる水の音、全てが私の興奮を加速させる。
「栞菜、今からここでするか、上がってベッドでするかどっちが良い?どっちも嫌なら嫌って言って?」
嫌って言われたら、強い痛みを与えたりしないと私の興奮は止められそうに無かった。
「はぁはぁ…ベッドに…行きたいです。」
トロンとした顔で私に抱き着く。可愛い。
「分かった。」
ポチャン
浴場には、水音だけが残った。
適当に体を拭き、寝室のダブルベッドに栞菜を押し倒す。暗い部屋に月の光が差し込み、宮能的な雰囲気に包まれる。月の光で光る濡れた髪や水滴、潤んだ瞳。全てが愛おしくてたまらない。私は栞菜に優しくキスをした。
高層マンションとかフィクションなので全然関係ないです。