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ただ今10時ぴったり可愛い後輩にキスをされました。  作者: 猫又二丁目
一条 栞菜との出会い
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一夜目 可愛い後輩にキスをされました!?

猫又二丁目、略して猫又です。二作目なんですけどやっぱりドキドキします!


6月7日午後9時34分






オフィスに一人でパソコンに突っ伏して居るのは、私、佐藤さとう なぎさ

静かな社内に時計が一定のタイミングになる音と渚のパソコンをうつ音だけである。そこにまた新しい音が渚の口から奏でられる。

「はぁぁぁーっ。早く帰りたいわ…。」

目を手の平でぐっと抑えて少しでもこの疲労から逃れようとする。

カチ…カチ…

静かな社内にやけに大きく時計が鳴り響く。

外から聞こえるかすかな救急車の音や車の音。冷たくなった、渚の手。

「こう言う時一人は寂しいわね…。誰か一緒に居てくれないのかしら。」

つくえにダラーっと倒れこむ。

「じゃあ、私で良ければ、一緒に居ます。」

「うん…。一緒に居て…。」

ん?あれ?なんか…変な感じなんだけど…。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!??」

ガタガタンッ!!

渚が勢い良く立ち上がったため、椅子がものすごい勢いで、地面に衝突する。

「ひゃぁっ!?」

渚の目の前に、セミロングの髪を揺らし、びっくりしてか、まん丸で大きな目をさらに大きくしたいわゆるゆるふわ女子?と言うやつが立って居た。

「い、一条!?」

一条いちじょう 栞菜かんな

渚と同じ会社で1年働く女の子だ。明るくやさしい性格、可愛い容姿で、男女共に人気者だ。

「び、びっくりしましたよ、先輩。」

胸を撫で下ろして、ゆっくりと息を吐く一条。

びっくりしたのはこっちだっつーの。

「こっちこそびっくりしたわよ。てか、なんでいるのよ。」

そうだ。なんで一条がここにいるのよ。おかしい。

もう退社したはずだ。そんな事を考えていると一条が質問に答える。

「いやぁ、それがこれ忘れちゃって。あはは…。」

これとは、彼女が手にしているスマホである。

「ちょっと気をつけないと、会社の人に個人情報盗まれたりしたらどうするのよ。」

説教っぽく言うと、

「大丈夫ですよ、ガッチリ3重にロックしてますし〜。」

えへへっと可愛く笑って見せる一条。ていうか3重って逆にやり過ぎなんじゃ…。

「そ、そう。」

「はい!あー、そういえば先輩寂しいんでしたっけ。」

ニッコリと笑う。

怖い。いや、笑顔はとてもキュートで可愛いんだが今はどうしても可愛いと言う視点では見れない。

「でも意外でした〜。裏ではクールな佐藤様とか言われて女子がきゃあきゃあ言ってたのに実は寂しいけど表に出さない可愛い佐藤先輩だったなんて。」

ぐっ、、、こやつ弱味を握りました感半端ねぇー。ていうかクールな佐藤様とか言われてるのね。私。

「まぁ、寂しいのは、寂しいわよ…。でも可愛くはないわ。」

ちょっと突き放す感じで言う。

「そうですか。なら寂しくないように一緒に居ます。」

そう言って一条は上目遣いで笑う。

ぐっっ!可愛い。男が可愛い可愛い言うのが分かった。ていうか私は女が恋愛対象なんだけど、こういうタイプのは好きになったことがないのだけど、気を抜いたらやられそうだ。落ち着け落ち着け。

「いらないわ。もう遅いし帰りなさい。」

強めに言う。ちょっと強すぎたかしら。一条は黙ってしまう。シーン、、、。沈黙が流れる。ぐっ、辛いなこの沈黙。どうしようと迷って居たら一条が口を開いた。

「 先輩は嫌ですか…?私が一緒にいるの…。」

可愛い声で悲しそうに呟く。やばい。可愛い。

「そんな訳ないでしょう。私が終わるまで待って居たら遅くなるわよ。だから今から帰って…」

ガタッ!

時計は今、9時59分58秒を指す。

59秒。

ただ今10時ぴったり。可愛い後輩にキスをされました。







次回も楽しみ(にしてるか分からんけど)に!

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