文久二年閏八月(一)
☆注意事項
・本編は主人公視点で進みます。主人公の性格や言葉使いや態度にイラッとすることがあると思われます。
・主人公はいじめられ続けた境遇なので、それに関する部分が何度も出てきます。
・幕末の京都が舞台で、土佐や薩摩の人も出てきますが、都合により会話はすべて現代標準語訳になっています。
・実在の人物が登場しますが、この小説はあくまでもフィクションです。
・登場する実在の人物は、武市半平太先生・岡田以蔵さん師弟がメインで、坂本龍馬さんと大久保利通さんがちょこっと出てきます。
・幕末の京都といえば新撰組が有名ですが、時期がずれてるため(新撰組ができるのは本編終了後)、まったく出てきません。
・ある程度は史実通りですが、史実を変えるのが主人公の目的のため、だんだん史実とは違っていきます。
・終盤は恋愛要素があります。
・この小説は、歴史物でも時代物でもSF物でも逆ハー物でもチート物でもありません。薄幸の少女が自分にとっての幸せを探す話です。
・R15は幕末という時代背景と主人公の不幸境遇のためで、露骨な残酷描写や性描写はありません。
・時代考証や史実については、できる限り調べましたが、明らかにおかしい点以外はご容赦ください。
・話の流れで区切っているため、一話ごとの文字数にかなりばらつきがあります。
・空白行が少なめなので、携帯電話やスマホでは読みにくいかもしれません。
以上の点をご了承のうえで、お読みください。
長いような短いような時間の後、全身に伝わったのは、覚悟したような痛みじゃなかった。
「…………?」
ぎゅっと閉じてた目をおそるおそる開けると、まず見えたのは、畳だった。
数回瞬きしても、変わらない。
少し色あせてるけど、間違いなく、畳だ。
「……たすかった……?」
横向きに寝そべったままつぶやいて、でも安心しきれないのは、崖から落ちたら畳の上だったっていう、ありえない状況だから。
現実感がなさすぎて、頭が動いてない。
「……夢……?」
これが現実だって思うよりは、自分に都合のいい夢を見てるってほうが、まだ納得できる気がする。
「夢ではないようだ」
「!?」
背後から聞こえた低い声に、びくっと身体がこわばる。
動こうとして、でも動けなくて、身体が揺れて、うつぶせになった。
なんとか起きあがろうともがいてると、かすかな足音が背後から近づいてくる。
逃げなきゃ、逃げなきゃ……!
「おちつきなさい。私は君を傷つける気はない」
「っ!」
肩をつかまれて、悲鳴のような息がもれた。
ぎゅっと目を閉じて身体を固くすると、そっと背中を支えられ、身体を起こされる。
「座れるかい?」
静かな声が耳元でして、おそるおそる目を開ける。
身体を支えてくれたまま、わたしの顔をのぞきこむようにしてる人と、目が合った。
「…………え……?」
畳以上にありえないものが見えて、ぽかんとする。
まるで時代劇から抜けだしてきたみたいな、髷を結って着物を着て短い刀を差した、お侍さんだった。
「身体をまっすぐにして、座れるかい?」
もう一度言われて、はっとして、足を前に伸ばして座る。
着物の裾が少しめくれてしまったから、足をもぞもぞ動かしてなんとか直した。
わたしがちゃんと座ったのを見て、お侍さんは言う。
「手を離すよ」
「……はい……」
少し離れたところにきちんと正座して座ったその人は、わたしをまっすぐに見つめて言う。
「私は、武市半平太という。土佐藩の武士だ」
「……え……?」
言われた名前に、またぽかんとする。
「刀に誓って、君に無礼なふるまいはしないと約束する。
だから、私を信じてほしい」
「……………………はい」
あくまでも静かに、まっすぐ見つめたまま言われて、小さくうなずく。
「ありがとう。
君に聞きたいことがあるし、君もそうだろうが、まずはその紐をはずそう。
少し痛むかもしれないが、我慢してくれ」
「……え……あ……」
『その紐』が何のことかわからずに聞き返そうとして、ようやく自分が後ろ手で縛られてることを思い出す。
身体や手が動かせなかったのは、そのせいだった。
そんなことさえわからなくなるぐらい、今のすべてが変だった。
もう何がなんだかわからない。
考えることをやめてぼんやりしてると、わたしの背後に座りなおした武市さんが、帯の上からぐるぐる巻かれてるビニール紐を軽くひっぱったのが、感触でわかった。
腰の後ろで縛られてた両手首の締めつけがきつくなって、少し痛かったけど、自分ではどうにもできないからじっとしてると、ザリザリと何かで紐をこするような音と振動が伝わってきた。
しばらくそれが続いて、ブツッとちぎれるような音がして、締めつけがゆるんだ。
手首にからまる紐をほどかれて、ようやく手が自由になって、ほっとした。
だけど長い間縛られてたせいか、腕にも手にも力が入らなくて、まともに動かせない。
前に回して、腿の上に投げ出すように置くのが、せいいっぱいだった。
「血が通うまでは無理に動かさないほうがいい」
「……はい……」
「さて、次は怪我の手当てだな。
必要な物を取ってくるから、じっとしているように」
「はい……」
小さくうなずくと、背後で立ち上がった気配がした。
おそるおそる、少しだけふりむくと、すらりとした大きな背中が離れていくのが見えた。
静かに歩いていって、襖を開けて通り、また静かに閉める。
音がほとんどしない動きは、お侍さんだから、というより、剣の達人だから、なのかな。
ぼんやり考えながら、聞いた名前をつぶやく。
「……たけち、はんぺいた……」
それは、幕末の土佐藩の人。
坂本龍馬に影響を与えたといわれる人。
幕末の人物の中で、わたしが一番興味を持ってた人。
わたしが尊敬してた人。
だけど。
幕末の人だ。
壮絶な切腹をして死んだ人だ。
生きてるはずがない人だ。
出会えるはずがない人だ。
ああ、わたしはきっと、死ぬ直前に、武市先生の夢を見てるんだ。
縄で縛られたままとか、手のしびれとか、変なとこがリアルだけど、でもそれでも、武市先生に会えたのは嬉しい。
最後に先生に優しくしてもらえるなら、死ぬのも恐くない。
ぼんやり座ってると、襖が開いた。
びくっとしたけど、入ってきたのが武市先生だったから、身体の力を抜く。
手に平たい小さな桶を持ってた先生は、静かに近づいてきて、わたしの横に正座した。
懐から出した手拭を桶の水で濡らして絞り、顔を上げてわたしを見つめる。
「沁みるだろうが、我慢して」
顔に向かって手を伸ばされて、びくっとしたけど、そっと伸ばされた手は、やわらかく後頭部にそえられた。
大きな手の感触にとまどってる間に、今度は手拭を持った右手が、そっとわたしの左頬に伸ばされた。
やわらかく拭かれると、にぶい痛みがあった。
そういえば、逃げてる途中で枝でひっかけたんだった。
思い出したとたん、痛みが増した気がした。
夢のはずなのに、妙にリアルだな。
だけど、こらえられないほどじゃないから、目を伏せてじっとしてた。
何度か優しく傷を拭かれた後、続けて顔全体を軽く拭かれた。
後頭部に添えられてた手が、ほどけて乱れた髪を指で軽く梳くようにして整えてくれる。
先生は手拭をいったん洗ってまた絞り、今度は膝の上に投げだしてたわたしの右手を取って、紐でこすれて血がにじんでた手首を拭いてくれる。
手拭を洗って左手首も拭いてくれた後、袂から小さな壺と包帯を巻いたみたいなものを取り出した。
小さな壺には軟膏みたいなものが入ってて、それを指先に取って、頬と手首の傷に塗ってくれた。
手首にはさらに包帯みたいなものを巻いて、端を細いナイフみたいなもので切って、さらに少し裂いて結んでくれた。
「さて、後は足だな。
足袋を脱がしてもいいかな」
「…………え?」
言われた意味がわからなくて、しばらく先生を見つめてから、投げ出すようにしてる自分の足の先を見る。
それでようやく、足袋が泥と血で汚れてるのに気づいた。
草履がどこで脱げたかおぼえてないけど、林の中を逃げまわったんだから、当然だ。
「……あ、すみません、畳を汚してしまって……」
あわてて足袋に手を伸ばそうとしたけど、先生に軽く肩を押さえて止められた。
「動かないで。私がやろう」
「で、でも……」
頬や手はともかく、汚れた足袋を脱がされたり足の手当てをされるのは、恥ずかしいし申し訳ない。
「いいから、君はじっとしていなさい」
だけど、妙に迫力がある静かな顔と声で言われてしまうと、逆らえなかった。
「……はい」
「よし」
小さくうなずいた先生は、いったん桶を持って立ち上がり、わたしの足の前に座りなおした。
そっと右の足首をつかんで足を持ち上げられ、足袋を脱がされる。
恥ずかしさとわずかな痛みに、ぎゅっと目を閉じた。
手拭で丁寧に拭かれ、軟膏を塗られ包帯を巻かれ、左も同じようにされる。
その間中、目を閉じてじっとしてた。
「とりあえずはこれでいいだろう。
少し待っていなさい」
「……え、あ、はい……」
手当てを終えた先生は、桶を持って部屋を出ていく。
ほっと息をついて、ようやく室内を見回す余裕ができた。
純和風で、見慣れた旅館の部屋より本格的だった。
家具っぽい物は、少ないけど、やっぱり和風だった。
庭に面した障子越しに、やわらかな光がさしこんでた。
太陽は見えないけど、昼ぐらいかな。
「……昼……?」
わたしが逃げてたのは、深夜だったのに。
夢だからって、いいかげんすぎだ。
でも、照明器具のない江戸時代の夜は暗かったらしいから、明るい昼間のほうがいいかもしれない。
ぼんやり部屋を眺めてると、先生が戻ってきた。
手には小さなお盆を持っていて、湯呑が二つ載ってた。
わたしの斜め向かいに正座した先生は、お盆を横に置く。
「どうぞ」
「……あ、ありがとう、ございます……」
さしだされた湯呑を受け取ってのぞきこむと、緑茶みたいだった。
まだ熱いそれを、冷ましながら少しずつ飲む。
渋みが強いけど、おいしかった。
もうひとつの湯呑を手に取って、少しずつ飲む先生を、そっと見つめる。
自画像や肖像画や写真から想像してたとおりの、静かで穏やかな雰囲気だ。
わたしの夢なんだから、わたしのイメージどおりなのは当然かもしれないけど、それでもなんだか嬉しかった。
半分ほど飲んだ頃、先生が言った。
「さっきも名乗ったが、私は武市半平太という。
君の名は?」
「え、あ、あの、高田、雪です……」
「お雪さんか。良い名だ。
名前の通り肌が白いね」
静かだけど、優しい声で言われて、どきっとする。
地元では色白の女の人が多くて、色白は美人の代名詞みたいに言われてたけど、わたしは青白くて幽霊みたいで気味悪いって言われてた。
でも先生に言われると、褒められてるように思えるから、不思議。
「年は、いくつなのかな」
「……十八、です……」
小さな声で言うと、先生は一瞬驚いたような悩むような顔をした。
身長140センチ、体重29キロ、胸もお尻もほとんど出てない寸胴体型で、いつも小学生に間違われてたから、年を言って驚かれるのには慣れてる。
江戸時代の人は、現代の人よりだいぶ体が小さくて、女の人は身長145センチ前後が平均だったって、何かで読んだ。
わたしは江戸時代の人に比べてもちっちゃいんだって知った時は、ちょっとショックだった。
なんとなくうつむくと、先生は気分を変えるみたいに、小さく咳払いした。
「この屋敷は、京にある私の仮住まいだ。
私がこの部屋で書物を読んでいたら、君が突然畳の上に現れた。
君は、自分がどうやってここに来たのか、わかるかい?」
続けて言われたことに、違う意味でどきっとした。
「……わたしにも、よく……わからないんです……」
これは、夢だ。
夢、のはずだ。
夢じゃなかったら、武市先生に会えるはずない。
だけど、夢なら、どうしてこんなことを聞かれるんだろう。
それに、どうしてこんなにいちいちリアルなんだろう。
傷の痛みも、湯呑の手触りも、お茶の味も、すべてが、現実に体験してるみたいに、はっきりしてる。
だけど、武市先生が目の前にいるんだから、現実なはずない。
でも。
だけど。
なのに。
「お雪さん」
頭の中がぐるぐるしてパンクしそうだったけど、静かに呼ばれてはっとする。
「すぐに理解するのは難しいかもしれないが、ひとつずつ確かめていこう。
ここに来る直前、どこで何をしていたか、おぼえているかい?」
あくまでも静かに聞かれて、記憶をたどる。
「……林の中を……逃げてました……」
「誰から?」
「名前は、わかりませんけど、チンピラ……ううん、もっと若い、高校生か大学生、ぐらいの、男の人、数人で……」
思い出したことを、ぽつりぽつりと話す。
「わたし、旅館で働いてて、先輩に、夜食の買出しを頼まれて、コンビニに行く途中で、ワゴン車に、連れこまれて、縛られて、林に、連れてかれて、逃げてみろって言われて、捕まえた奴が勝ちとか言ってて、逃げて、でも、すぐ、追いつかれそうになって、崖に、追いつめられて、足を滑らせて、……崖から、落ちたら…………」
「そうしたら、ここにいた?」
「……はい」
こくんとうなずくと、先生はゆっくりうなずいて、お茶を一口飲む。
「いくつかわからない言葉があったが、君はならず者に攫われて、逃げまわった末に崖から落ちたらここにいた、ということだね?」
「……はい……」
自分でも理解できてないことを、先生は簡単にまとめてくれる。
「今までに、同じように突然見知らぬ場所に移ったことはあったかい?」
「……いえ……」
「そんなことが起きた理由に思い当たることはあるかな」
「……いえ……」
「そうか……」
うなずいた先生は、もう一口お茶を飲む。
考えこむ顔を、不思議に思う。
「あの……」
「何かな」
「……これ、わたしの、夢ですよね……?」
夢の中で夢だよねって聞くなんておかしいけど、言わずにいられなかった。
「……私もはじめはそう思ったが、どうやら違うようだ」
先生はゆっくり言いながら、湯呑をお盆に置く。
「私は今までこんなはっきりとした夢を見たことはないし、部屋の外に出ても他の者と話しても目覚める気配がない。
ならば私は起きていて、君が突然部屋に現れたのも今君と話しているのも、本当のことなのだろう。
誰かに聞いた話なら、夢を見たのだろうと言うかもしれないが、自分で見聞きしたことを否定するほど、私は狭量ではない。
そもそも、君を否定するなら、私自身がおかしいことになる。
だから私は正気で、そして君も正気だということだ」
「……………………」
そう、なの、かな。
「とりあえずは怪我が治るまで、この屋敷にいるといい」
「……え……」
意外な言葉に、思わず先生を見つめる。
「何かな」
「……あの……どうして、そこまで、親切にしてくださるんですか……?
わたし、自分で言うのもなんですけど、すごく、怪しいですよね……?」
現実の世界だったなら、いきなり目の前に現れた人を自分の家に泊めるなんて、わたしには絶対無理だ。
先生は優しい顔で言う。
「確かに怪しいが、君がもし私の命を狙ってきた間者なら、あんな現れ方はしないだろう。
閉めきった部屋に突然現れることができるなら、私の背後に出れば一瞬で殺せる」
「……それは……そうですけど……」
「君は私が声をかけるまで隙だらけだったし、そもそも自分で身動きできないような状態で、暗殺などできるはずがない」
「……そう、なんですけど……」
「だから私は君を間者だと疑いはしないし、君の言葉を信じる。
どんな妖術でかはわからないが、君は元いた場所からここに飛ばされてきた。
ならば元いた場所に帰れるまで、面倒を見よう」
『元いた場所』。
その言葉に、疑問が浮かびあがってくる。
これが、夢じゃないなら。
わたしは、帰れるの?
ううん、帰りたいの?
「っ!?」
手に何かがふれて、びくっとすると、先生が、わたしが持つ湯呑をわたしの手ごと両手で包みこむようにしてた。
「落とすよ」
「……あ、すみません……」
ぼんやりして落としそうになったのを、支えてくれたらしい。
先生はそっと手を開いてわたしの手から湯呑を取ると、お盆の上に置いた。
「疲れているようだね。しばらく休むといい」
「……はい……」
何も考えられなくて、ううん考えたくなくて、小さくうなずく。
「部屋を用意させてある。案内しよう」
先生は軽く膝立ちになると、腕を伸ばして、わたしを抱きあげた。
「ぇっ!?」
驚いて身体を離そうとして、だけど先生が立ち上がる揺れに、思わずその襟元をつかんでしまう。
先生は、資料によると180センチ近かったらしい。
普段とは全然違う高さの視界に、くらくらする。
「あ、あのっ」
あわてて見上げると、すぐ近くに顔があって、どきっとする。
「何かな」
静かに見下ろされて、どきどきが増しながらも、なんとか言った。
「あ、の、おろしてください。自分で、歩けます……」
「君は足の裏を怪我している。歩かせるわけにはいかない」
「で、でも……」
先生はわたしを抱えたまま歩いて器用に襖を開け、また歩きだす。
「これぐらい、平気です、歩け、ますから」
なんとか言葉をつないだけど、先生は答えないまま前を向いてすたすた歩く。
「あの、お願い、ですから」
「もう着いた」
「ぇっ」
その声にあわてて見回すと、廊下に正座した女中さんらしき女の人が襖を開けてくれた。
中は六畳ほどの和室で、部屋の中央に布団が敷いてあった。
先生は布団の上にそっとわたしをおろすと、廊下にひかえたままの女の人をふりむく。
「彼女の世話を頼む」
「かしこまりました」
女の人が頭を下げると、先生はまたわたしのほうを向いて、腰を落としてわたしの顔をのぞきこんだ。
「ゆっくり休みなさい。いいね」
「…………はい」
静かな迫力に逆らえずにうなずくと、先生はそのまま出ていった。
「私は松と申します。
お嬢様のお世話をさせていただきます。
よろしくお願いいたします」
部屋に入ってきた女の人がわたしの横に正座して、三つ指をついて頭を下げる。
「え、あ、……はい……こちらこそ、よろしくお願いします……」
顔を上げた女の人は、三十代後半ぐらいの、おちついた雰囲気の人だった。
髷を結って着物を着て、やっぱり時代劇から抜け出してきたみたいな姿だった。
「では、お召し替えをいたしましょう」
「はい……」
静かにてきぱき世話をされて、帯を解かれ着物を脱がされ、白い浴衣みたいなものを着せられ、布団に入れられた。
「隣の部屋にひかえておりますので、御用がありましたらお呼びください」
「……はい……」
「では、おやすみなさいませ」
「おやすみなさい……」
考えてもわからないことばかりだらけで、限界はとっくに超えてる。
何もかも放りだして、眠りに逃げこんだ。