6/22
夜の海と月の島
銀の海に生まれて
月あかりを飲み
波に浮かんでいた幼きものたちは
星に育まれていつか
羽化していく
蝶の群れが
海原を渡っていく
満月の日に
夜空は照らされて
羽ばたきのかすかな音が
何万羽の蝶たちによって
奏でられていく
そのとき
夜空を舞う、鱗粉が
銀色の道を海原に作ったら
妖精に連れられて
はるか彼方にあるという
月の下の永遠の島に
歩いて行ける
そんな、夢を見た
そこでは誰も
歳を取らないし、喉も乾かない
時が止まったまま
その島に着いたら
何を思うんだろう
誰か、いるのかな
仲良くできるといいな




