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月の光から
月の虹が出ていました
満月の夜
雲が半端にかかっていたから
虹は半分にも満たない
それだからこそ
きちんと四色の虹だったので
完成された虹の輪の
リングが見たいと望み
叶うことなら近くへ飛んで
くぐってみたいと
思うのでした
まるで異界への入り口のような
閉じていない四分の一の
空の虹を見ていると
不思議なことが
あってもおかしくないと
思えませんか
わたしはそんな夢を見て
今生きていることの
不思議を思うのです
この世界の始めから数えて
138億年の後に
生命が生じて進化した結果としての
わたしがいていいものかと
そんな悩みさえも
しょせん宇宙からしたら
夢みたいなものではないのかと
それなら今あることも
倫理的道徳的に問題さえなければ
どんな在り方でも
好きなように生きていたって
いいのじゃないだろうかと




