表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夜を追って  作者: 薄雪草
10/22

月と雲と


あかるい月の夜に

晩秋の薄墨の雲が

宵空に広がっていました


金色の月は

雲から現れては

隠れて


山々の端や

すすきの原野を

照らしていきました


すすきの穂先に

光が宿ると

見えるでしょうか

とんぼの形をした透明な何かが

ふわりと飛んでいくのが


あれは月の光が結晶化した

クリスタルらしいのです


秋のさなかの満月の日に

生まれては消えていく

そんな幻想のいきものは

月夜の静かな草原を

みずみずしい好奇心で

ふわりと飛んでどこかに行って

暁の光とともに

消えてしまうらしいのです


ふわり、と









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ