表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月光の狐  作者: 葉暮銀
6/57

会社を退職

 狐神界のシロちゃんの社から現実世界の自室に戻った。

 神界にいると体調はとても良くなる。まるでぐっすり寝ていた感じだ。

 今日の朝ご飯はフレンチトーストを作る。少し気落ちをしているシロちゃんと朝ご飯を食べながら会話を切り出す。


「さっきの神格管理局の女性は知り合い? サクラさんって言ってたけど」


「あの人は神格管理局の局長代理のサクラさん。カナデのお母さんで仙狐かな。神力が足りなくてまだ天狐になれないんだけどね。お母さんの昔からの知り合いなの」


 あのカナデの母親か。神格管理局の局長代理ならエリートなんだろう。あまり良い印象は受けなかったな。娘のカナデも喧嘩腰だったし。あまり関わり合いたい狐ではないな。


「それより今日の霊片の納品はどうだった? 神力は結構上がった?」


「だいぶ神力は上がったけど、地狐になる為にはまだまだ足りないわ。このペースでも数年はかかりそう」


「地道にやる以外の方法って何かあるか?」


 少し悩んだ後、シロちゃんは重い口を開いた。


「富士の樹海の(どう)(よう)(くつ)


「富士の樹海にそんなものあるんだ。早速行ってみる?」


「でもナギの仕事があるでしょ」


「俺は優先順位を間違えたりしないよ。今はシロちゃんの神格を上げて、シロちゃんのお母さんを探す事だよ。仕事は辞めてくるよ。幸い祖父の遺産と両親の生命保険でお金はあるからね」


 俯いて顔を上げないシロちゃん。絞り出すように喋り出す。


「ナギ、本当にごめんなさい。私の都合で迷惑かけて」


「それ以上はもう良いよ。この間も言ったけどそこはごめんなさいじゃなくありがとうって言って欲しいんだけど。取り敢えず2週間くらい待ってくれるかな。今日、会社に退職届を出してくるからさ。それまではコツコツ神界で悪霊退治だな」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 勤めていた会社には朝一番で退職届を提出した。

 辞める理由は知り合いの仕事の手伝いをする事になったで押し切った。仕事の引き継ぎは2週間になる。


 その2週間の間に富士の樹海の洞妖窟(どうようくつ)に行く準備をする。

 シロちゃんは人型になると頭には狐耳らお尻に尻尾がある。まだ隠せないようだ。地狐になれば隠せるようになるみたいだけど。

 シロちゃんには狐の姿で移動してもらうのが良いだろう。移動は俺が車を出せば良い。念の為シロちゃんを入れる犬用キャリーケースを購入するか。


 富士の樹海の洞妖窟(どうようくつ)は結界が張られており、洞妖窟(どうようくつ)に入ると神界と同じ状況になるそうだ。

 気を使った力徳(りきとく)(りゅう)刀技(とうぎ)が使えるのは助かった。


 神界で使っている神刀は二足三文の刀だが、今回は刀を持ち込む事ができる。祖父から受け継いだ刀を使う事にした。

 神刀【日日(ひび)(つき)】は、刃文(はもん)(すぐ)()、刃の長さは約70cm、柄まで含めると約95cmになる。黒い鞘で装飾はされていないがそれが逆に神秘的だ。

 祖父からは必要な時に使うように言われてきた。この時代に刀が必要になる事などあるはずがないと思うのが普通だが、俺は必ず必要になる事があると疑わなかった。

 今がその時なんだろう。


 洞妖窟(どうようくつ)に入る為のヘッドライトやロープや手袋。その他に傷薬や携帯食料や途中で泊まるための寝袋も用意した。刀を持ち運ぶためにバットケースも購入した。

 準備不足なら引き返せば良いだけだ。


 仕事の引き継ぎを終え、会社を退職した。

 今日は良い天気だ。

 富士の樹海に向けて車を走らせた。

星をいただけると励みになります。面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
集英社ダッシュエックス文庫より
第1巻が発売中
▼▼▼クリック▼▼▼
ジョージは魔法の使い方を間違っていた!? ~ダンジョン調査から始まる波乱万丈の人生~
html>



▼▼▼葉暮銀その他の作品▼▼▼
蒼炎の魔術師〜冒険への飛翔〜
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ