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月光の狐  作者: 葉暮銀


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夜空を眺めながら

夕御飯はパックのご飯と缶詰め類で済ませた。

まだ眠くはないがやる事がないので寝袋の上で横になって夜空を見ていた。

俺の横に寝袋を並べ、シロちゃんも同じ体勢になった。シロちゃんは人型のままだ。


「なんか今日は洞妖窟に封印されていた妖怪を倒したみたいだね」


「本当ね。ナギって強いね。苦戦してなかったわ」


「まだまだ死んだ祖父さんには勝てないだろうし、ナラクさんにはボコボコにされているよ」


「どちらも伝説の存在じゃない。目指しているところが高すぎるわ」


「シロちゃんだってそうだろ。最速で気狐(きこ)を目指すんだろ?」


「そうね。でも私には身の程をわきまえていない目標かもね」


「何を言ってるんだ、シロちゃん。2人でやり遂げるんだよ。シロちゃんができない事は俺がやる。俺ができない事はシロちゃんがやる。自信を失う時があるなら眷属の俺を信じろ!」


俺の脇に頭を乗せるシロちゃん。

シロちゃんの頭を優しく撫でる。


「俺はシロちゃんが望むのならば、どこまでも強くなってやる。シロちゃんは安心して目標に向かって行けば良い」


「なんかナギに甘えてばかり」


「甘えられるなら甘えれば良いさ。なにも悪い事じゃない。それより気狐になる為には、やっぱり似たような荒行をしていくしかないのか?」


「そうね、神格管理局の任務をこなすのも結構早いかも。今回の任務は獲得神力の特典が付いているから」


「それなら神格管理局の任務と荒行を並行してやっていく感じかな」


「どうするのが早く気狐になれるか、しっかり情報を得ておくね」


「了解。わかるまではナラクさんにボコられて待っておくよ」


夜空も見飽きた。

横を見ると少し離れた位置にカナデと直人がいる。

さすがにお通夜状態だ。

傷口に塩を塗り込む必要はないな。

ほっとくに限る。

特に何も無ければ良いけどな。


少し早いが寝る事にした。

シロちゃんは狐姿になって俺の寝袋に入ってきた。

俺はシロちゃんの毛並みを感じながら目を閉じた。

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