富士の樹海の洞妖窟終了
午前11時から午後2時まで昼食を食べて休憩した。
シロちゃんも狐の姿に戻り体力回復と俺に回復術を使ってくれる。
午後2時からの通算3回目の土蜘蛛退治は表面上は問題なく終わった。
俺の性的衝動はまた暴れ出していたが。
あとは最後の10分ほど土蜘蛛が一回り大きくなっていた。
「シロちゃん、このまま土蜘蛛を倒していくとどうなるのかな?」
「どうなるって?」
「いや、親玉みたいなのが出てこないかな?」
「大蜘蛛みたいなの?ナギ、もしかしてビビってる?」
「そりゃ物にもよるけど」
シロちゃんはこちらを馬鹿にしたような目でこちらを見る。
そしてニヤっと笑みを浮かべ口を開く。
「確か平家物語に出てくる山蜘蛛は全長1.2mって言われているからなぁ。足まで入れるとどのくらいなのかな?」
マジかぁ。
今の土蜘蛛の5倍程の大きさか。
頭を丸齧りにされるぞ。
「うん。そうだね。シロちゃん。そんな化け物が出たら、速攻で逃げだね」
俺は恥も外聞も捨てて捲し立てる。
「ナギは心配症だなぁ。そんな伝説の蜘蛛なんか出てこないわよ」
「いや、安全第一!品質第二!生産第三!です!」
「そんな言葉知らないわ。分かったわよ。大蜘蛛が出たらすぐに逃げましょうね」
取り敢えずこれで大丈夫か。
まずは安全に霊片を集める事が大切だからな。
夕飯を食べて昨晩と同じように寝袋に入る。
連続戦闘はやはり疲れるようで目を閉じたらすぐに寝てしまった。
朝日の光で起床する。
シロちゃんの回復術のおかげで体調は万全だ。
シロちゃんは既に人型になって刀を振っていた。
だいぶ様になっている。
これならば神界での悪霊退治でも充分役に立ちそうだ。
俺が起きたのに気づきシロちゃんが笑顔を向けてくれる。
「おはよう、ナギ。朝ご飯食べて土蜘蛛退治に行きましょうか」
「おはよう、シロちゃん。7時から10時まで討伐して、それから帰ろうか。朝ご飯の準備するね」
朝ご飯は残った缶詰めとパンを食べる。
持ち運びには便利だけど缶詰めも飽きてくるな。
装備を点検し、最終確認をする。
「シロちゃん、昨日の最後のほうは少し大きめの土蜘蛛が出てきていたから、対処が難しいのが出現したら撤退を考えていこう。霊片を溜め過ぎずに拾う事を忘れないでね」
「了解です!任せといて!」
元気良く返事をしたシロちゃんは祝詞を唱え始める。
空間が歪み、4度目の洞妖窟に入った。
土蜘蛛の数はやはり減ってきている。大きさが体長25㎝ほどだ。
神刀で土蜘蛛を斬り倒していく。
土蜘蛛の攻撃手段は変わらず、噛み付きと糸のままだ。
シロちゃんは狐火を巧みに使い、蜘蛛の糸に対処していく。
こちらも気を使い、蜘蛛の糸を断ち切る。
安定した戦闘が続く。
1時間くらい経ってきた時に土蜘蛛の大きさが30㎝程になってきた。
まだ対処できる大きさではある。
ただし嫌な予感がする。
無理して全滅を狙う必要はない。
ここはこの辺で下がるべきと判断した。
「シロちゃん、また土蜘蛛の体長が大きくなってきた。今回はこの辺で終了にしよう」
少し不満気なシロちゃんだが不承不承頷いた。
「霊片を拾ったら光刃斬を撃つから」
シロちゃんが霊片を拾い終わるまで土蜘蛛を斬り倒していく。
粗方拾い終わったところで刀に気を通して光刃斬を放つ。
土蜘蛛の攻撃の波が途切れる。
その隙に洞妖窟を抜け出した。
1時間程度の戦闘だったため、そこまで体力は使わないで済んだ。
「シロちゃん、お疲れ様。今回の富士の樹海の洞妖窟の遠征は成功だね」
「ナギもお疲れ様。霊片がどの程度の神力になるか今から楽しみね」
ニッコリしてくれたシロちゃん。
こちらの疲れも吹っ飛んだ。
時間は午前8時を回ったところだ。
夕方には仙森市には着くだろう。
こうして二泊三日の富士の樹海の洞妖窟遠征は終了した。
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