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02-藍色心

http://x44.peps.jp/shifia

サイト開いてます。

ぜひみてください

1人だった寮の部屋に

雅紀が手続き一切なしで

いきなり乗り込んできた


そりゃね、雅紀。

僕だって嬉しいよ?

でもね…


雅紀:

「理ぃぃ人ぉぉーー!!

今日から俺もこの部屋に

住むことにしたから!」


理人:

「………へ?」


まさか夜の12時過ぎた

途端に来ることも

ないだろうに‥


雅紀:

「どうしたんだよ

その顔はよ!もっと

元気に行こうぜ!!」


その顔は単なる

睡眠不足なんだよ雅紀。

誰のせいとは

言わないけど。


雅紀:

「ったく、

しょうがねえなぁ。

じゃあ明日から

よろしく頼むぜ」


雅紀はそれだけ言うと、

すんなりと持ってきた

ベッド(シングル)に

潜って眠ってしまった。

《藍色心》

というのが

あのあとの話で、

(手続きは

僕がしておきました)


次は要の番だ。

今回は雅紀も

協力してくれるらしい。

教室


理人:

「おはよう、雅紀」


雅紀:

「おう!

やっぱ、朝からの

コミュニケーションが

大切なんだな、うん」


そこに炎が到着。


理人:

「おはよう、炎」


雅紀:

「おっす炎」


炎:「………ん」


多分頷いたっぽい。

というかあれ?

炎は雅紀が戻ってきた

のに驚かないのかな?


そして、

今日のメインゲスト。

要が入ってきた。


理人:

「…おはよう、要」


要:「ああ‥」


呆気なく

流されてしまった。


彼とも、雅紀のように

体を張らなければ

いけないのだろうか。

放課後


理人:「…そうだ!

要と話さなくちゃ…

…ってあれ?」


教室に残っているのは

僕に炎、雅紀とあとは

クラスメートだけだった

要の姿はない。


理人:

「ねえ、

要が今どこにいるか

知ってる?」


生徒A:

「宮島なら

弓道じゃないか、多分」


理人:「弓道?」


初耳だ。

要が弓道を

やっていたなんて。


雅紀:

「そういや校舎の屋上で

練習してたような‥」


炎:

「1階のあの縦長部屋

じゃないのか?」


意見が2つに分かれる。


雅紀:

「じゃあ俺は理人と

屋上行くからよ、

1階は任せたぜ」


炎:

「おまえが1人で行け」


雅紀:「あぁ!?

俺にできることなんて

限られてんだよ!」


炎:「たとえば何だ」


雅紀:

「理人をこっから

屋上まで肩車しつつ

スクワットを階段を

5段上がるごとに

10回するとか?」


炎:「1人で行ってこい。

理人行くぞ!」


理人:

「待ってよ、炎!」


そして廊下に

取り残されてしまった

雅紀。


雅紀:

「うおーーっ!!

結局かよーっ!!」


?:「……雅紀」


小さいがはっきりと

突然聞こえた声に

反射的に後ろを振り向く

そこに立っていたのは‥


雅紀:「直弥‥」


直弥:

「雅紀。今から俺が

話すことをしっかりと

覚えていてくれ。

もし、

俺がいなくなっても

その通り実行してくれ」


雅紀:「お、おお‥」

Ι

Ι

理人:

「なんでだろう‥」


また炎と

はぐれてしまった…

なんかわざと

逃げてない?


そんなことを考えながら

階段を降りていくと、

ドスンッ、とか、

メーン!コテッ、とか

いうような武道系の

声や音が聞こえてきた。


階段を降り終え、

〈柔道場〉と

書かれた部屋を

通り過ぎようとした、

その時!


?:「しゃがめ!!理人!!」


理人:「っ!!」


コンマ数秒間

体が固まったように

動かなくなる。

でも咄嗟にしゃがむ

姿勢に移る。


すると頭の上を何かが

通過する。


眼を凝らす………弓!?


要:「大丈夫か理人!!」


後ろから要が

駆け寄ってくる。


理人:

「う、うん…

大丈夫だよ‥」


要:「すまない。

俺が後輩から目を

離しているうちに‥」


理人:

「要のせいじゃないよ」


要:「ああ……

ところで、こんな所に

何の用だ?」


理人:「……要。

ウィアスターズに

戻ってきてほしいんだ」


要:「いいぞ」


理人:

「やっぱり……

…って、ええ!?

い、いいの?」


すごくあっさりとした

OKサインだった。


要:

「ただし、条件がある」


理人:

「あ、やっぱり‥‥」


要:「今から俺と、

弓道対決だ!」


理人:

「弓道対決?

要と‥弓道で‥‥」


って勝てるかいっ!!


理人:

「それはちょっと‥」


要:「なんだ理人。

これくらいのことに

怖じけづいて

しまうのか?」


怖じけづくとは

少し違うけど‥


要:「なら、始めるぞ」


そう言うと要は少しの間

弓道部の人たちに

休憩だと言って場所を

あけさせてもらった。

Ι

Ι

要:「…というのが

弓の射方だ」


理人:

「おおよそ理解したよ」


要:「勝負は2回。

特別に的に点数を

書いておいたから、

2本とも真ん中を

狙ってくれ」


■■■■10=10■■■■

■■■10=50=10■■■

■■10=100=10■■

■■10=100=10■■

■■■10=50=10■■■

■■■■10=10■■■■


理人:「わかった」


要:「なら俺が先攻だ」


要はゆっくりと

弓を引き始めると、

意識を集中し、

弓を、放つ!


……ほぼ真ん中を

射抜いていた。


要:

「あれは…

真ん中じゃない。

少しズレたな。90点だ」


理人:「僕の番だね」


要を真似て、

姿勢を整える。

あとは意識を集中して…

討つのみ!


……要よりも少し右に

ズレてしまったが、

自分なりには良い所を

射抜いたと思う。


弓道部の面々も初心者の

僕がいきなり高得点を

穫ったので、

おおー、とか、

やるねー、とかいう

歓声をだしている。


要:「やはりやるな理人。

俺が見込んだだけある」


いつ見込まれたかは

知らないけどさ‥


要:

「さっきのは…80点だな

よし、俺も

負けてはいられん」


その言葉に少し

ふと考える。

……負けてはいられん

っていうのは自然に出た

言葉なのかな。

それとも要はやっぱり

戻りたくないのか‥な。


そうこう考えてるうちに

要が2本目を

射ようとしていた。


さっきよりも

要の眼が鋭い。

これだと多分……!!


弓は地面と平行に

一直線に飛んでいき、

的の真ん中を

綺麗に射抜く。


これには

弓道部の面々全員が

歓声をあげる。


要:「ふー……

さあ、次は理人の番だ」


理人:

「…ちょっと待って。

これってもう僕に

勝ち目なんて‥」


要:「ハンデだ。

理人はまだ

初心者だからな。

俺の認める弓を

射ることができれば

俺は負けを認めよう」


緊張が高ぶる。

要の認める弓とはきっと

的の真ん中を

射抜くことなんだろう。

僕に残された

チャンスは1回。

この最後の1本に、

全神経を集中させる…!!

Ι

Ι

弓道部員が学生鞄を

肩にかけて帰っていく。

もう日は

沈みかけようとしていた


僕は……負けた。


2本目も当たった場所は

80点の位置。

真ん中を射抜くことは

できなかった‥‥


膝をつく。


要:「……理人」


見上げると、

要が僕に手を

差しのべてくれていた。

大きな、温かい手を。


僕はその手をとり、

立ち上がる。


理人:

「僕の…負けだね」


要:

「…いや、俺の負けだ」


理人:

「えっ!?

だって僕は

真ん中を射抜け‥」


要:

「誰が真ん中を

射抜けと言ったんだ。

俺はただ単に

俺が認める弓を射ろ

と言っただけだ」


どこに要が

認めたかはわからない。

でも、

僕が勝ったってことは‥


理人:

「要…

ウィアスターズに…

戻ってきてくれる?」


要:「おおとも!」

Ι

Ι

雅紀:

「っ!嘘だろ!?

そんな…

俺や要や理人に炎!

俺たちは全員‥!!」


直弥:

「それ以上は言うな。

雅紀、俺は何か解決策を

最期までに考えておく。

それまで、理人たちとの

時間を大いに

楽しく過ごしてくれ」


雅紀:

「くっ……ああ」


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