『歓喜』
【『水流』ダンジョン 下層 奥地にて】
『・・・・・・gy・・・・・』
周囲が瞬時に全滅させられた―――――――――少々驚きはしたものの、”長”は落ち着いていた。
どうせ、大した役には立たない雑魚どもだ。強さなど自分ひとりで事足りるし、数が必要になれば、また集めてくればいい。
それより問題は、縫い付けられた足と、目の前の獲物。
「・・・他の個体よりも大きな体に、発達したヒレ。なにより、この状況で相手から目を離さない冷静な判断力。
間違いないね」
目を薄め、まっすぐにこちらを睨みつける相手。
・・・たしか、人形とかいう土塊だ。言われたことに従うだけの雑魚、だったはず。
前に見たやつは、動きが遅いためこちらを捉えられず、しばらく翻弄した後、戯れに砕いてやった。
他愛もなさすぎてむしろ怒りすら抱いたものだ。
だが、こいつは雑魚じゃない。
自分を即座に動けなくした上に、瞬時に取り巻きどもを殺しつくす強さは、あのとき見た土塊などと比べ物にならない。
なにより、自分を射殺すかのようなこの視線。主とは違うが、同じくらいの圧を感じる。
こんな人形がいたのか、と。息が上がる。口の端が吊り上がる。
こいつと、戦いたい。
いままで雑魚しかいなかったので試せなかったが、全力を出してみたい。こいつ相手なら、出しても壊れないかもしれない。
嬉しい、嬉しい。嬉しい嬉しい。嬉しい嬉しい嬉しいうれしいウレシイウレシウレシウレシウレぅれしぃウレしィ!!!!!!!!!!
こいつを、 壊 そ う !
「じゃあ、確認が済んだところで・・・・・」
こちらが興奮しているのも知らず、奴は妙に人間らしい笑顔で腕をこちらへ向け、一言。
「 死 ね 」
腕から、先ほど雑魚どもを薙ぎ払った光線を撃ち出した――――――――――――
短いですが、次回戦闘で尺使うので、お待ちください。




