表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/49

彼はどこから来たのか。

【『深層』ダンジョンにて】




「うああああああああ!!」

悲痛な叫びが響いた。

全身傷だらけ、血まみれ、服も装備もボロボロ。


―――何故、こんなことになった?


自信はあった。技術も磨いてきたし、知識も経験も積んだ。

ランクは中級だが、相応以上の力はあると自負も、あった。

周囲の評価もまずまず。期待を持たれているエースだと。

・・・それが。


「はひっ、はひっ、ぐ、えほげほっ!!」


限界まで走り続けたせいか、呼吸がうまくできない。でも、走り続けるしかない。

だって―――


『Shaaaaaaaaaaa!!!!!』


命を刈り取る存在が、すぐそこまで追ってきている。


「く、そ・・・・なんで、くそぉ・・・」


冒険者ソル・リード。挫折を知らなかった彼は、

ここにきて、はじめての挫折を味わっている。

『深層』のダンジョン。

国が生まれる前からこの僻地に存在し、幾多の冒険者を吞み込んできた、魔窟。

だが、現在は最深部まで攻略され、踏破するのは難しくない―――

そう、聞いていたのに。


「こ、んな、聞いてない・・・。こんなやつがいるなんて!」


ついに行き止まりまで追い詰められてしまった。目の前には、巨大な、()()()

体にはいくつもの武器や、()()()()()()()()が突き刺さったまま、こちらへ鎌首をもたげている

先ほど、自分の武器もやつの体に弾かれ、ついには折れた。


「こんな化け物が()()だっていうのかよぉ!!!」

()()()()ー?」


気の抜けた声が聞こえたかと思うと


「”炸裂(Burst)”」


ひゅん、と何かが飛来する音、そして。


「Shaaaaahaaaaaaaaaaーーーーーー!!?」


目の前で引き起こされる爆発。

正確には、目前まで迫っていた蛇の化け物が、内側から爆発していく。

突然の出来事に、ソルは呆然とするしかない。

いま、なにが起きた・・・?


「もー、基本的に外側はカタイから内部構造に干渉できる魔法中心で、ってのが()()()()()の『深層』のセオリーなのに。

『深層』の解説書、読まずにきたなー?うっかりさんめ」


そこへ、困り顔をしたまま黒いローブの人物が近づいてきた。

さっきの爆発は、こいつが・・・?それに、ダンジョンの()()()?そんなもの・・・


「・・・そんな、眉唾なもん。あてに・・・」

「なるよ。だって()()()()()()()()()()()()()()()()()

地元に詳しくなるのは当然のことでしょー?」

「・・・・は?・・・・・」


いま、こいつ何と言った?

ここで、生まれた?ダンジョンで?俺がいま死にかけた、ここで?


「まー、話すと長くなるから省くけどさー。

とりあえず次からは、うちで解説書買ってから潜るのをおすすめするよ。損はさせないから安心して。

あと、ここの敵相手に効果てきめんな、攻撃を補助するための道具も置いてるし。

ほかには・・・・・・」


直前までの命の危機から、いろいろなことが起きすぎた。

ソルの意識は、もはやキャパシティーを超えた状況と情報に翻弄され、暗闇へと落ちていった・・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ