表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/49

ことの起こり/僕はこうしてここに来た

【 ??? 】





―――――――修復(repair)―――――――――――――――修復(repair)―――――――――――――――――――――――――――修復(repair)――――――――――――――――――――――――――――完了(clear)


――――――――――――――術式(system)起動(on)

――――魂(core)固着(confine)再設定(restart)――――――――――――完了(clear)

マナ回路(circuit)起動(on)―――――――修復(repair)―――――――――――――――失敗(error)――――――状態(status)・破損(crash)―――――――維持(keep)・復帰(recovery)――――――――

――――記憶(log)・再設定(restart)―――――――――――――更新(update)――――――――――――――――再起動(reboot)




「蒔田さーん。()() ()()()(まきた あかね)さーん」


まぶしさで目を開けた。整然と並んだ椅子と真っ白なカウンターが目の前に広がっている。

・・・・市役所の、受付?


「○○病院の、()()()()さーーん。いらっしゃってますかー?」


・・・・どうやら、自分が呼ばれているようだ。だが、残念ながら僕は自力で動けないし、

いまは車椅子にも乗っていない。

喉には人工呼吸器が刺さっているので、返事をしようにも声は出ない。せいぜいが、軽く手を挙げる程度。

なので、頑張って上げようと・・・・・ん?


「あ。いらっしゃってるじゃないですか、よかった。じゃ、2番のカウンターへどうぞー」


思った以上にぐん!と手が動いた。おかしい、僕の腕は全力でも45度くらいしか上がらないはずなのに、

いまは肩からまっすぐ上に伸びた。どころか、普通に椅子に座っていることに気づいた。


(・・・・背中、いや身体が、全然痛くないな・・・・・・・)


少し動くだけで起こっていた痛みをまったく感じない。一体、これは・・・・


「ん?蒔田さんどうしました?・・・・・あ、そっか!しまった、()()()()()()()()()()()()()()

慣れてないか。じゃあ、こっち寄せますねー」


ぐん、と急にカウンターが目の前に来た!・・・・いや、自分が寄せられたのか?

状態が飲み込めず、周囲を見渡してしまう。

というか、いま、不思議なことを言わなかったか?


「すみませんね、気づかなくて。あ、ここは、そんな時間いただきませんから。

ちょっとご自身の書類確認してもらうだけなんで」


???書類の確認?いったいなんの・・・・・


「これ、()()()()()()ね、間違いあったら教えてください。

あと、精神部分での追記あったら、そこの空欄に記入してください」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・は。

一瞬呆けた後、書類の文字を確認し。


「死因」


「死亡時刻」


「死亡時の周囲の状況」


さらに

「備考欄:追記したいことがあれば記入してください」

という、冗談のような一文を見て、



()()()()()()、ということを思い出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ