配属されて3年ぐらいたてばなんとなくこのくらいはできるようになるんだよなぁ。
しれっと3話目です。ここまで毎日配信できてる。ありがてぇな。
皆さんのおかげです。ありがとうございます。
永禄2年5月2日朝
うっすくて、かったい布団から目覚めると疲労は幾分か抜けていた。だが髪は塩でごわごわで、服はぱりぱりであった。非常に悲しい。べとべとするし。
極めつけはこれだ。モーニングコールは部屋の外から怒号のように押し寄せていた。
どうやら、おれがいるのは寺で、寺には子供がわらっとしていた。
「なぁ兄ちゃん!どこからきたんだ?」
「見たことない服着てるーすべすべー!」
寄るな。
「お侍様かも…危ないかも…」
そうだな、ただ、聞こえないように言おうな。普通に侍だったら無礼討ち?かなんかで斬られるんじゃねえの?
6人くらいか、ぶっちゃけうるさいな。っていうか、がっりがりじゃねえか。何食ってんだ。
「看護師とやら。」坊主が話しかけてくる。
「なんだよ爺さん。」
「看護師とは何だ。」
「哲学なら他所を当たれよ。。。そうだな。すげぇ分かりやすく言うと医療にかかわる専門家だ。
専門家でありながら何でも屋でもある。なぜならばそう定義つけて、死ぬまで『看護』に
命を懸けた先人がいるからだ。俺はそこまでは出来ないけどな。」
「全く分からん。だが医療というんは…医術の事か?」
「専門ではないがまぁ基礎と応用として医術もまぁ習ってはいる。そこそこの地獄だったぜ。」
ならば。と絞り出すように坊さんが声を絞り出した。
「ならばこの御仁をお助けすることは出来ますまいか。」
そう言って開かれたふすまの奥には一人の男が寝ていた。寝ていた違うな。倒れていた。
まず吐血、一瞬間を見ただけで右肩と左足に銃創?(ここには銃があるのか?)
腹部に創傷。出血がおおい。間違いなくほっとくと死ぬ。
さぁて、30秒で緊急対応できるかな?
1.身の回りに危険物なし。…OK、取り敢えずは安全そうだ。
2.肩を叩いて意識確認。
「おい、生きてるか?意識はあるか?」
…唸り声すらなし。意識レベル激低。
3.助けを呼ぶ。
「その辺をうろうろしてた子供たち!真水を出来るだけきれいな鍋で湯を沸かせ急げ!」
「あと坊さん状況説明は!」
「そ、そちらのお方はつい半日ほど前にこの寺にこの通り傷だらけで来られての…
正直、貫通している矢傷など縛るほどしか対処も知らぬ。」
「了解した。取り敢えずできるところまでやるから。子供が湯を沸かしているのかを確認して、
湯が湧いたら、それでなるべく清潔な布を茹でてから持って来い。湯ごと持って来てくれ。」
「助かるのか?!!」
「運任せ。よりはマシにしてやる。行け!」
「お、おう!」
4、呼吸確認
「意識はないが呼吸はしてるな。心肺蘇生はいいか。」
…取り敢えず血を止めるか。悪いとは思いつつも、いい感じにほつれている、
血まみれお兄ちゃんの服を脱がしてびりびりに裂いた。
直接圧迫止血法に使うのにはちょっと汚い布。
右肩の上腕動脈を布で縛って止血。股の所の鼠径部と膝の所の膝窩関節を縛って止血。
これであからさまに出血は減った。
腹は…ナイスだ。傷が浅い。出血が多いように見えたのはしばらくほって置いたからだろう。
「湯にありったけの布を持って参った!!!」
坊さん登場。鍋は大きくないが清潔な布がでかい。
「爺さんと子供たちはこの人の手足を持て!一人はこの人が着られる大きさの服持って来い。
綺麗なやつな!」
皆が配置に着く。こわごわだが、おれだってこわごわだ。
配置についている間にお侍さんの刀を沸騰した湯で煮ておいた。しないよりはましっと。
「この熱い布で消毒して止血するから。暴れても絶対離すなよ。」
「は…?消毒?」
はーい答えてる暇が惜しいので省略します。まぁ意識が無くても人の体は、よく跳ねたし、後は創部を中心に切ったり貼ったりした。糸ないから縫えなかったけどな。と、ここに記しておきます。
方向性このままで大丈夫かな…?
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