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第三話

明転。

信太朗達行き付けの飲み屋。

朝比奈つかさ、山田弘志、卓を囲っている。信太朗、酔いつぶれている。

奥で胡蝶蘭不二子が働いている。


弘志「信太郎…。信太朗…」

信太朗「ぅう…。…あれ?ここは?」

弘志「やっと起きた。」

つかさ「ここは行き付けの飲み屋『ねずみ小僧』。アンタは酔い潰れて寝てちゃってたの。」

信太朗「さっきのは夢だったのか?」

つかさ「何が?」

信太朗「いや、記憶が錯綜していて…」

弘志「やっぱりこの前事故にあった時、頭打ったんだな。」

信太朗「…」

つかさ「私たちの事、覚えてる?」

信太朗「覚えてるよ…。朝比奈つかさ。あれ?お前誰だっけ?」

弘志「なんで俺だけ忘れんだよ!?」

信太朗「冗談だよ。山田弘志。二人とも俺の幼馴染だ。」

つかさ「じゃあ、教員免許取得の為に、会社を辞めて、通信制大学に通ってることは?」

信太朗「…通信制大学ってなんだっけ?」

弘志「俺が説明しよう!通信制大学っていうのは、レポートの提出と長期休暇等を利用してのスクーリングで学位、または教員免許等を取得する大学の事。」

つかさ「今日もムッチャンと行ってきたんでしょ?」

信太朗「ムッチャン?」

つかさ「アンタの彼女。綾瀬睦月。アンタ本当に大丈夫?」

信太郎「あっーー!思い出した。」

つかさ「たく。ふざけてないの。」

信太郎「悪い悪い。」


睦月がやってくる。


睦月「遅くなってごめんね。どうかしたの?」

弘志「いや。信太朗、事故のせいで記憶が曖昧みたいなんだ。」

睦月「ちょっと大丈夫?」

信太郎「心配かけてごめんな。」

睦月「うん。」

つかさ「今度コイツに厄払いしてもらったら?なんか、最近、呪術的な学校に通い始めたんだって」

信太郎「へー、そんな学校まであるんだ。」

つかさ「今は何でもあるよ。神頼み専門学校とか。友情表現専門学校とか。」

信太郎「いらなくね!!」

つかさ「あと、東京怪盗専門学校とか。」

信太郎「いやいや。存在自体ダメだろ?!なに明るく犯罪者予備軍を育成しようとしてんだよ!」

弘志「俺、それ全部通ってた!!」

信・睦「卒業生がいた!!」

弘志「東京怪盗専門学校をバカにすんなよ!あそこも凄い所なんだぞ!なんたって第47 代ねずみ小僧さんの意志を継ぐ、大泥棒達によって創られて…って、どこに電話かけてんだよ!!」

信太郎「警察?」

弘志「売るのか、友達を!!」

信太朗「つかさは何やってるんだっけ?」

弘志「聞けよ!!」

つかさ 「CEO」

信弘不「社長ぉぉおおお!!」

つかさ 「あれ、言ってなかったっけ?私、独立したんだ。はい、これ名刺。」

信太郎 「独立って、何やってたんだよ、今まで?」

つかさ 「まぁ、コンサルみたいなものかな?」

信太郎 「…」

睦月「でも、つかさちゃん、社長さんなのによく毎週、毎週、この『イモムシが集う会』に参加できるよね。」

つかさ「何言ってるの。胡蝶蘭不二子さんが開いてくれるこの『イモムシが集う会』で、不二子さんに相談したから、私は会社を立ち上げられたんだし。今度は私が返していかないと。」

睦月「私、つかさちゃんと結婚する。」

つかさ「私もムッチャンなら大歓迎。」

信太朗「ぅぅううおおおい!!」

睦月「冗談。焦った?」

信太朗「無職の俺には冗談に聞こえねえよ。…ところで、『イモムシが集う会』って?」

つかさ「アンタ、本当に大丈夫?」

弘志「俺が説明しよう!『イモムシが集う会』とは、俺の師匠、胡蝶蘭不二子さんが開く、何かの夢追うイモムシの俺達が夢を叶え、蝶に成長する為に、情報交換や座学などを学び身に着ける為の集まり、兼、飲み会の事。」

不二子「胡蝶蘭不二子です。(印象に残る自己紹介)」

一同「知ってます。」

つかさ「そういえば、来月から二人とも教育実習だよね?」

睦月「そう。ちなみに明日、受け入れ先の高校でオリエンテーリングがあるんだ。」

つかさ「そうなんだ。頑張って!!」

睦月「うん。ありがとう。」

不二子「では、二人の夢への門出を祝して、カンパーイ!!」


信太朗以外は去る。

渚、現れる。


渚「あなたの運命を決めるゲーム。ここまでの人生を記録しますか?それともしませんか?」

信太郎「いきなりーーッ!!」

渚「あなたの運命を…」

信太郎「分かりました。分かりましたから。…じゃあ、セーブします。」

渚「それでは、望月信太郎に神の御加護があらんことを。(渚、指を鳴らす。※以下略)」



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