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殲滅の支配者  作者: 闇カボチャ
第2章―
17/43

セシリア

この世界には人間と家畜動物の2つの種族が存在していた。


しかし、極稀に家畜動物達にも自我と言葉を喋れるようにまでなり、今では人間と動物のmixの存在なども存在している。


そして、それは留まることを知らずに昆虫までもが全部が全部ではないが、話すようになった。


人間の形をした昆虫とのmixされた存在は気味悪く思われ、蝶や天道虫てんとうむしなどの愛嬌のある姿をした者達はよく思われていても、反対に蛾やはえなどの生物は気持ち悪く思われてイジメも絶えなかった。


昆虫類以外の動物のmixもそれは同様だった。

哺乳類や鳥類のmixはよく思われていても爬虫類や魚類、両生類などの者達は嫌われていた。

爬虫類、両生類は不気味、魚類は生臭いと人ならざるものと咎められていた。


しかし、そんな悪しき世の中にそれらを受け入れさせたのが、元:戦闘部隊総本部司令官【オリシリア】様だった。

数年前に、突如として彼女は消え、そして似た者を見たと言う例もあった。本人化は不明点だが、彼女が今居るのは…………戦闘部隊の敵である【ルシフェル】だった。



セシリア『ソノ……これが例の子?』

ソノ『はい……月雛ルト。戦闘部隊Vファイブから連れてきた念力者です。』


セシリア『ソノの歳を取る能力も素敵ではあるけれど、歳を貯めこみ過ぎると負担も大きいでしょう?』

ソノ『いっいえ!そんな事は……』


セシリア『私が負担のかからないようにして差し上げましょう。決して、幼くしてあげることもいい事ではありますが、私の力を使えばソノの負担も減りますでしょう。』


ソノ『全拒否削除カウンター・オブ・デリートですか?』

セシリア『えぇ。ルト……こちらにおいでなさい。』


幼くされたルトはヨチヨチとセシリアの方に向う。そして、セシリアの方に着くとちょこんとセシリアの前に座った。


セシリア『私とソノの力を同時にかけ続ける。ソノはゆっくり歳を戻してあげて。』

ソノ『分かりました』




セシリアの【全拒否削除カウンター・オブ・デリート】の効果は圧倒的だった。記憶をすり替えるどころではなく復元できないように削除されてしまう。とても恐ろしい能力だった。

そして、そのセシリアの能力とソノのチカラが同時に加わると通常は気絶してしまうのだが、ルトの場合はそうでもなかった。セシリアの能力はルトにとってはそんなに悪いことでもなかったのだ。



無能力者レストとして、咎められ玩具として操られ目を奪われ身体を傷つけられてボロボロだったカラダはセシリアの【全拒否削除カウンター・オブ・デリート】のお陰でその記憶と出来事を無かったことにする為に、目は戻り義眼はとれる。傷も無かったことのように傷が癒えると脳にそう思わされる仕組みではあるが、それでも持続的なものとしては十分だった。


ルト『……』


カラダを戻されても記憶を消されてしまった彼には真っ白なページしか残されておらず、唯一残った感情もこの何も無い真っ白なページに寂しく浸り泣くことしか出来なかった。


何も無い、どうすれば良いのか分からない。


そんな少年に救いを差し出したらどうなるか。それはもはや、生きる傀儡くぐつ

決して逆らうこともないモノと化す。



セシリア『大丈夫ですよ。あなたは私の子供。無ければ作ればいいのです。安心して。あなたには私が居ます。』




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いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 コメントやブックマーク有難いです。参考になります。推しキャラなどもよろしくお願いします
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