閑話 メイド長:気付けなかった。
本日2話目です。
明日は忙しくて更新できるかわからないので。
あと、たまにつなぎとして閑話を出します。閑話のみを更新することは出来るだけ無くしていこうと思っております。
今回はあのメイド長のリーシャさんのお話です。
それではどうぞ
私―リーシャはメイド長である。
今回私が彼― 彼?を起こしに来たのはなぜか。それは昨晩まで遡る―
今日、勇者様方が召喚された。それに応じてそのものたちに専属に近い形で対処する人を決めることになった。
召喚された人数は32人、対して今動けるメイドは私を含めて31人、必然的に誰かが2人の専属にならなくてはならない。当然、メイド長である私は勇者の称号を持つ人物にあたる事になっている。故に、立候補で、2人の専属になってしまうものに対して専属になる人を選んでよい。ということにしようとしたのだが…、
「はい、私がやります!そしてレイくんの専属になります!」
ほぼ同時に全員が立候補し始めた。最初、私は理解できなかった。なぜ?普通に考えて仕事量が2倍になるのよ?と、聞いてみた。すると、なぜでしょうみんなが口を揃えて「レイくん(ちゃん)だから!!」と答えます。どういう事?というよりも貴女、私と同じで男性が苦手でしたよね?えっ?どういう事?「レイくんはレイちゃんだから」…わけがわからない。男性だと思っていたのですがレイさんは男性では無いのでしょうか?
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3時間がたった。まだ決まらない。そして空気がピリピリし始めた。なぜか「レイくん(ちゃん)をかけて!!」とか言ってます。どうしましょう。明日は初日でもあっていろいろと準備をしなくてはならないのに…。このままでは明日の業務に支障がでる。仕方が無い。
「そのレイさんに関しては決まりそうにありませんのて、私が引き受けます。」
私がすこしきつくなるでしょうがこうでもしない限り決まりそうにありません。
皆が絶望した顔をしています。反応がありませんが丁度いいですね、他の人もこちら側で決めてしまいましょう。
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結局、衣服は召喚された皆様方がご就寝なさるまでにクローゼットに入れることが出来なかった。だから、個人個人に朝着る服を持って行き、皆様がご朝食を取っている間に衣類を運ぶ事になりました。レイさんの服はメイドの皆さんが選んでくれました。なかなかきめられなかったことを悔いているのでしょう。
彼女は知らなかった。今日この日、自分の人生が一転するような出来事が起こるなど。そして彼女は知ることになる。姿の見えない「神」よりも身近に信仰を、愛を捧げるべきものがいる事に。