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無と魔

頑張った。疲れた。眠い。

書き始めから視点がいつもと違います。

あと違和感があるかも知れませんがまあ、そういうものです。


あと見にくそうなので『ステータス』の称号の欄を少し変えてみました。


それでは、少しベタかも知れませんが、どうぞ


目の前のヒトが、眼を開く。

その銀色の、どこまでも透き通るような瞳が、視線が『魔王わたし』を射貫く。


その瞬間、『魔王わたし』は恐怖した。


しかしその恐怖は目の前のものへと向けられたものでは無い。


──明らかに今までとは違う零刀それに『恐怖することができない』と言う事に、その事象に対して『恐怖した』のだ。


零刀それが、歩みを進める。


──アレは、何としてでも止めなくてはならない。


本能的にそう感じたワタシはそれを止めるために、今まで自分自身を押さえつけていたものまで解放して様々な『状態異常系統』の『魔眼』を行使するために、瞳の色を次々に変えるが目の前のモノにも、周りにも異常が起きることは無い。


『状態異常』が効かないと判断したわたしは今度は【魔法眼】で空中に【魔法陣】を大量に投影し、様々な【属性魔法】が放たれて、砂煙が辺りを覆う。



──しかし、それはその中から傷ひとつ無い状態で、歩くペースを変えずに現れた。


まるで、何も無かったかのように──


焦った私の眼前に【魔法陣】が複数展開され一列に並ぶと、膨大な量の魔力が流し込まれ、極太の光線を生み出す。


その魔力量は、この戦闘の中で使われた魔力を全て集めても足りない程の量であった。



──が、それが零刀に触れた瞬間、消えた。



まるで、存在さえし無かったかのように。



──次の瞬間、それは『魔王わたし』の目の前にいた。



まるで、先程まであった距離が突然、無くなってしまったかのように。


「───、─────」


目の前のナニカは口を動かしているが、音は出ていない。

しかし、口の動きから「大丈夫、怖がらないで」と言っているのが推測できる。


──その瞬間、私から【恐怖】と言う感情が無くなった。


そんなことは本来、有り得ない。

徐々に【恐怖】が薄れていくのならばわかるが一瞬で消えたのだ。


──まるで最初から【恐怖】なんて抱いていなかったかのように。


そして気がつけば、零刀の右腕が『魔王』の胸に埋まっていた。



そこには躊躇いも、僅かな抵抗も無かった───



------------------------------------------------------------


「────っ!はぁ、はぁ……」


眼を開くとガバリと勢いよく身体を起こす。


(──夢?そんなはずは──)


「──目が覚めたんだね」


思考に更けていた少女に、声がかかると、ビクリと身体を震わせてから辺りを見回すが、どこにも人の姿は無く──


「ああ、ここだよ。ここ」


ふと、声が聞こえたところに視線を落とす・・・・・・と──


「──やあ」


白く長い髪をして、透けている生首・・があった


「ぅ、あ──」


少女は、そのままの体勢で後ずさる。


「──ああ、ごめんごめん。──よっと」


そんな声とともに地中からゆっくりと身体の部分が現れる。


「──さて、改めましてこんにちは、『魔王』さん」


白髪の人物はどこかかたい笑顔でそう言った。


「『魔王』?誰、が?」


「誰って、君が。『ステータス』を見ればわかると思うんだけど……」


そう言うと少女は『ステータス』と呟くと少ししてから「本当だ」と言った。


「……その様子だと、知らなかったみたいだね」


そう言うと少女はコクリと頷く。


「ああ、そうだ。忘れるとこだった。身体に不調とか無いかな?」


すると思い出したように慌てて胸元を触るが何とも無い。


身体にも、衣服にも。


(──やっぱり、夢?)


「ああ、実際には穴は空いてないから大丈夫だよ」


その一言で現実であったことを理解させられる。


「まあ、それでもアレは処理しておいたから心配しなくて大丈夫だよ」


「……アレって、アレ?」


「そう、アレ。君の心臓にくっついてた『寄生魔物パラサイト』のことだよ」


それを聞いた時、自分が解放されたことを知った少女は涙を流した。



しばらく泣いた少女は唐突にこう言った。


「……なんで、透けてるの?」


と。


「ああ、コレ?ちょっとばかし無理をしちゃってね……」


「『ステータス』が見えないのも、そのせい?」


「……それは、弾かれただけでも無くて、隠蔽されてるわけでもなくて、ただただ見えないってこと?」


オレンジ色の瞳をした少女は問いかけ、それにまた問いで返すと少女は頷く。


「……そっか。まあ、そうなっちゃうか。っと、もう見えるはずだよ。僕も確認しておかないとだから勝手に見てていいよ」


そう言うとそのまま『ステータス』を見始めたので少女も【鑑定眼】で見る。



------------------------------------------------------------

「」 LVー Age-

種族:

職業:

称号:【超越者】【無純】【新生】【存在しない存在】

体力 1000/60000

魔力量 0/110000

魔力 100000

筋力 65500

敏捷 75000

耐性 50000

魔耐性 55000


固有技能ユニークスキル〉:完全記憶 二刀流 魔素支配 錬成 無属性魔法 変換 演算 天翔爆地 無眼


技能スキル〉:剣術Lv9 魅了Lv5 剣舞Lv9 魔道具製作Lv9



保有生体魔素量:0


------------------------------------------------------------



(Ageも職業欄までも空欄になっちゃったか。それに『保有生体魔素』もゼロになってる……。それに『上位鑑定』も無くなってる?代わりに『無眼』って言うのが増えてるね。統合されたのかな?とりあえず使ってみるか)


「──『無眼』」


------------------------------

無眼


その眼で見えないものは無く、何者も遮ることができない全視の眼。

それは存在するものも存在しないものも、全てを見透す。

------------------------------


(……うん、『上位鑑定』よりも凄くなったって感じかな。と言うか『無眼』って無限と似てるから読み間違えそうだね。ん?ということは──)


「ねぇ、『ステータス』見させてもらってもいいかな?」


そう問いかけると、少し驚いたように身体を震わせてから頷いた。


「──では、『無眼』」


------------------------------------------------------------

なし LV124 Age 5014

種族:魔族

称号:魔王

体力 58000/58000

魔力量 1000/220000

魔力 200000

筋力 5500

敏捷 35000

耐性 30000

魔耐性 150000


固有技能ユニークスキル:全魔眼


技能スキル:魔力操作Lv10


〈加護〉魔王──の加護


------------------------------------------------------------



「……ああ、そういうことなんだね。そう言えば君は名前の欄がなしになってるね」


「あ、れ?私、には、名前が、あったハズ……」


名前について言われた少女は困惑したように考え込む。


「じゃあ、さ。とりあえず思い出すまでの間だけでいいからさ、その間の呼び名を僕が考えていいかな?」


その提案に頷いて肯定を表す。


「──じゃあ、『イリス』なんてどうかな?僕の知ってる言葉で『虹彩』を意味する言葉を少し変えたものでさ、『魔眼』を使う君にピッタリかなって思って……」


少女は自分の名前を何回か繰り返す。


「私は、イリス。何故か、しっくりくる……」


「もしかしたら、元の名前と似てるのかもね」


そう言うとふと、イリスは視線を向けてくる。


「……名前」


「ん?ああ、そう言えばそっか。僕も無いんだっけ……そうだね、『レイ』って呼んでよ」


「レイ、レイ……」


こちらの名前も、噛み締めるように何回か繰り返す。


「さて、そろそろ行こうか。ここに留まってても意味はあまり無いしね」


「私、も?」


「あれ、違った?見たところ【転移結晶】も持ってないし……いつかここから出るなら一緒の方がいいでしょ?」


「ここから、出る?」


「ああ、まずそこも説明しないとかな?」


(それに、いざとなったら僕が助けないとね。彼女は、イリスはもう十分に耐えて、抗ってきたんだから)


レイとイリスは、歩き始めた。


次あたりに勇者sideが入るかもです。

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