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閑話 メイド長:気づきました。

メイド長リーシャのお話です。

時間的には「男?」と「情報収集とちょっとした実験」あたりです。


ブックマークしてくださった方々、読んでくださっている方々、有難うございます。


次の日、私は先に勇者である光輝さんを起こしに来ました。仕事中は様をつけて呼ばないとですね。私は少し男性の方が苦手なので少し緊張していますがやるしかないでしょう。


"コンコン"


ノックをしますが返事はありません。


「失礼します。」

と、声をかけてから部屋に入ります。


まだ光輝様は寝ています。


「光輝様、起床のお時間です。」


「ん、ありがとう。」


「30分後に朝食なのでそれまでにお着替えを済ませ、食堂まで移動して下さい。今日の服はこちらの方で準備をさせていただきました。明日からはクローゼットの中にありますのでその中からご自由にどうぞ。では。」


少しそっけなかったでしょうか?まあ大丈夫でしょう。


次はレイさんですね。


そのレイさんを起こしに部屋にやって来ました。


"コンコン"


どうせ返事はないでしょう。と思って入ったら起きていらっしゃいました。


「レイ様。起床のお時間です。30分後に朝食なのでそれまでにお着替えを済ませ、食堂まで移動して下さい。今日の服はこちらの方で準備をさせていただきました。明日からはクローゼットの中にありますのでその中からご自由にどうぞ。では。」


と言って部屋を出ていく。それにしても可愛らしいお顔でしたね。

あれ?何か忘れているような…


------------------------------------------------------------

レイさんは今は朝食中なのでその間に服を運び入れます。心の中での呼び方はさすがに許してください。


なかなかいい服が多いですね。これならば彼女に似合いますね。…あれれ?やっぱり何か忘れているような気がします。

服をちょうど運び終わった時にレイさんが帰って来ました。


「あっ、メイドさん!服ありがとうございました。」


メイドにお礼を言う人なんてあまりいないのに…

「いえ!仕事ですので。」

嬉しいと思いながらもそういった。


そして


「あっ、忘れる所だった。僕男なので男用の服も用意してくれるとありがたいです。」


「……えっ?」


「えっ?」


今なんと?レイさんが男?ーあ、そういえば…


「し、失礼しました。すぐに用意致しますので」


すっかり忘れていた事を思い出しました。


「あっ、いいですよー無理しなくても。明日からあれば。たまに着てたりもしてたんで。」


「そ、そうですか。わかりました。」

着てたりしてたんですか…。


そしてレイさんの顔が真剣な顔になりました。

そして私は思わず見とれてしまいました。


「図書室って、ありますよね?」


「…へ?ありますけど」

思っていたより軽い質問でした。いや、衝撃の性別告白からのこの質問(私からしたらですが)ですか!?


「良かったぁ。これで無いとか言われたらどうしようかと思ったよ。どこにありますか?」

どうやら本人からしたら結構重要な事らしいです。


「今日の午前中に行われる一般教養で使われる階の一番端にありますよ。」


「そっかぁ、ありがとうねメイドさん。」

と言って彼は、ニコッと笑った。


それに対してさっき以上にその笑顔に魅了されてしまい、つい

「いつまでも「メイドさん」では他のメイドと紛らわしいのでリーシャ、とお呼びください。」

そう言ってしまいました。「名前で呼んで欲しい」と言うのはもともとメイドから「あなたを信用し、忠誠を誓います。」と言う意思表示なのですが自然と口から出てしまいました。


「わかった、リーシャさん。僕のことはレイでいいよ。」

そしてそれを了承し、自分のことを名前で呼んで良いと言うのは「あなたを認めます。」という意味なのです。


「わかりましたレイ様。これからよろしくお願いします。」


「はいっ!」


「失礼しました。」


と言って部屋を出ます。


(そういえばレイ様は男性でしたのに大丈夫でしたね。これが彼女の言っていた「レイ様だから」という事ですか…)


そして思う


(自然な流れでしたので思わず「忠誠」を誓ってしまいました。ですが、何故か今ではー)


「忠誠」を誓わせてくれて、認めてくれて、それに対して感謝と至福を感じています。


(レイ様は自覚はないようですけれどね。)


彼女は笑顔でその場を去った。



バトルはもう少し先になりそうです。

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