戦闘訓練・2
ブックマークしてくださった方々、読んでくださっている方々、有難うございます。
2回目の戦闘訓練である。
この戦闘訓練では各々が自分の使いたい武器を使用して、自分の持ちうる技能を使って行う。
といった訓練である。
後衛の人達は第2訓練所での訓練になる。
前衛の人は何人かで1組のグループを作って訓練をする。訓練の仕方は騎士に教えてもらったり、戦ったり様々だ。その中でも零刀は勇者である光輝と隆静と組んでいる。そして今は光輝がアドルフとやっている。そして
「動きが大きすぎる!」
とか
「切り替えが遅い!」
とか言われている。
「あの人がいれば魔王倒せるんじゃね?」
と、隆静が俺達必要?と言った感じで言ってくる。
「それでも勝てないから呼んだんでしょ?」
「まあそりゃそうだそうけれどもさ…」
といったところで
ガキン!
と言って光輝の手元から剣が離れる。
「少しずつだが良くなってきている。この調子で精進しろよ!」
「はい!ありがとうございました。」
「ほら、最後はレイだろ?」
「うん、行ってくるよ。」
と言ってからアドルフのところに行く。
「おう、レイか。楽しみにしていたぞ。」
「僕もですよ。」
「光輝、合図を頼む。」
「はい、では、はじめ!」
と、合図をするが2人とも動かない
(ふむ、前回やった時と同様にカウンター狙いか。ならこっちから仕掛けて対応をー)
見てみようか。と思いかけた時ふと、違和感をおぼえる。
(身体強化を使ってない?足に魔力を感じるが『身体強化』ではない、あれは『魔纏』?なぜ足に?)
『魔纏』というスキルは魔力を武器や身体に纏わせて、威力や防御を上げるスキルである。もちろん『身体強化』とは違いスピードが上がるということは無い。
そして、それを理解しようとしていたアドルフは零刀の足ばかりを見ていた。そして
(?踵が地面から離れている?いや、身体全体が前のめりになって…!)
そして、零刀の足元が爆発した。
「なっ!」
そして、まるで瞬間移動でもしたかのように、すでに目の前まで迫っている。
ガギン!!
(っ、『身体強化』!!)
予想よりも重すぎる剣にとっさに『身体強化』を使う。
「はぁ!」
ギン! ズザァァ
「今のを反応して弾き返すんですか?結構自信あったんですけど…」
「『身体強化』使わなかったら今のでやられてたよ。って言うかなんだ今の初見殺し。俺でもぎりぎりだったぞ。」
「そうですか?でも今のでかなり魔力使いましたよ。」
「何だったんだあれ」
「誰でも覚えられる属性の魔法ですよ。足元で爆発されたんです。」
「無属性か?でも《魔力爆発》だとお前の魔力だとあの小規模で威力を抑えるのは無理じゃないか?」
「ええ、なので《魔弾》を応用しました。」
「あれの爆発ってまさか失敗した時の…」
「ええ、なので魔力意外と使うんですよね。」
「それで『魔纏』か。ってか『魔纏』いつ覚えたんだよ。」
まだ教えてねーぞ、と言うアドルフ。
「へえ、あれが『魔纏』ですか。」
「知らないで使ってたのか?」
「知識としては知っていましたが『ステータス』は今確認できませんから。」
「ってまさか今覚えたのか?」
「そうですね。」
「ハハ、お前さんやっぱり最高だよ。それで戦闘職じゃないとか詐欺だろ。そのセンス。」
「行きますよ!」
「おう!来い!」
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「なんか勇者の僕より強くない?」
「まだこれからだって」