『いつも』の終わり
いつもと同じような朝。いつもと同じように生活を送るために僕は起きる。
今日、この日、「ありえない様なこと」が起こるなど少しも思わずに…。
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僕、神野 零刀はいつもと同じように起き、いつもと同じように学校へと行き、教室へと入った。
「レイくんおはよ!」
彼女は、白瀬 彩。良く僕に話しかけてくる子だ。彼女は「キレイ」と言う言葉がとても似合うような子だ。
「おはよう、白瀬さん」
と僕が返すと、彼女は嬉しそうに笑う。
その瞬間、クラスの一部の男子から睨まれる。このように、僕は一部の男子からは快く思われていない。
(まあ、普通僕みたいな人がこんなキレイな子となかよくしてたらこうもなるか)
と本人はおもっている。
「おっ、さやちんとレイちゃんおっはー」
彼女はこのクラスのマスコットキャラクター的存在な木野 鈴。ちなみに僕は仲の良い人達からはレイと呼ばれている
。
「鈴、僕のことはちゃん付けで呼ばないでって言ってるでしょ?」
「レイちゃんはレイちゃんだからレイちゃんってよぶ!!」
「まぁまぁ、彼も困っているじゃないか。」
と、言うのは聖川 光輝。いかにも正義の味方といった感じの性格をしていて、ご都合主義の残念イケメンである。
と、その時ホームルームの開始を告げるチャイムが鳴った。
「はーい、席についてくださーい。」
と言いながら教室に入ってきたのはこのクラスの担任教師の緑川 桜である。
そして、みんなが席に着こうとした時、『いつも』は崩れ去った。
「なっ!!」
誰が発したかも分からなかったが、それ以外の声を発する暇も無く、教室の床に現れた『魔法陣』によって光に包まれる。
その光がおさまった後には、教室には誰1人として残っていなかった。