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82/88

82:最強は最強すら凌駕する。

 アルガントムは首を傾げる。

 白金のインセクタ。


 なんだったか、これは。

 前の体の持ち主と、一時的な精神の融合で共有した知識から情報を引っ張り出す。


 キョウジ。自分がこの体から追い出した、前アルガントム。

 キョウジ。その男が扱う白と金のアバターの名前。


 アバターの性能は格下だ、純粋な力で『アルガントム』が上回る。


 完全に死んでいなかったとか、どうやって戻ってきたのかとか、そんなことはどうでもいい。

 所詮は最強に劣る存在。潰せば消えるゴミの一つだ。



「ゴミがクズの底から這い上がってきたのか。惨めで醜い。世界にこびりつく汚れめ」



 一方、キョウジにとっては、そいつの言葉こそどうでもいい。

 リジェネレイトでスカラの傷が癒えたのを――切り落とされた腕すら光の粒子が結集し再生したのを見て少し驚き――確認してから、彼女に問いかける。



「一応聞くが、死んでいないよな」



 くすくすと軽く笑って、彼女は瞳を開く。



「おかげさまで。ちょっと精神的に疲れたけどね。――なんとなくわかるけど、一応聞くわ。あなた、アルガントム?」

「ああ。この世界でなら今朝までそうだった男だ。今はキョウジだがな」

「キョウジか。……アバター名を本名にした、って言ってたわね、キョウジ」

「……まあな」



 つまりは本名もそれかと、スカラは笑う。



「キョウジ。いい名前じゃない、キョウジ、キョウジ」

「うるさい黙って寝てろ」

「寝ていても構わないんだけど」



 スカラはキョウジの唇の位置に人差し指を当て、少し真面目な顔をした。



「一つ聞いておくわ。今のアルガントムは、あなたが使ってた時よりも強化されてるわよ。ご丁寧に自己修復までついている。今のあなたはそいつに勝てる?」

「問題ない。『アルガントム』は単騎で落としてみせる。君はルーフ村の方の手伝いにいってくれ」



 アレは俺の獲物だ、と。


 自信に満ちた答え。

 ならば、任せる。


 スカラはふらりと立ち上がり。



「がんばってね」

「ああ」



 簡単な応援を残すと、ルーフ村の方へと駆けて行った。

 そちらもまだ戦いは続いている、しかし彼女が助力すれば勝敗は決するだろう。


 ゆえに自分はこちらに集中すべき。

 キョウジは上空を舞う三大天使に呼びかけた。



「ゼタ! ナイン! オメガ! 無事だな!?」



 眼前の自分の写し身を、ゼタは体当たりで、ナインは蹴りで、オメガは拳で吹っ飛ばし地面に叩き落してから、その声に答えた。



「はい、マスター!」

「勿論です、ご主人さま!」

「多少の損傷、問題なくです、我が主」



 彼女たちは主と共有した知識で知っている。

 キョウジ、今朝まで『アルガントム』だった主人が本来扱う白金の体、その存在を知っている。


 まあそれを知らずとも、彼からの呼び声を聞けば、彼女たちはキョウジを自らの主と認めただろうが。

 なんとなく、だ。


 姿を変えた主の周囲に、三大天使は舞い降りた。

 キョウジが見れば、ゼタは顔がひび割れ右半身がボロボロで、ナインは左右二本ずつ合計四本の翼をなくし、オメガは顔の左半分と左翼三本、そして左腕ごと盾を失っている。


 少し、後悔した。



「しまったな、さっきスカラを治した時のリジェネレイトで君らも治すべきだった」



 少し慌てたせいで、彼女たちの姿をしっかり確認し、効果対象として選択するのを怠ってしまった。

 そして申し訳ないことに、諸事情あってもはやリジェネレイトは使えない。


 告げると、三人は構わない、と。



「マスターの命令に従い、自らの意思で決めて戦って、そして受けた傷なので――この傷はマスターの配下たる証。我々にとってはたからものです」



 忠義に厚い部下を持った。いや、いまは友人か。

 嬉しさと、それでもやはり残る申し訳なさ。


 キョウジは自らの頬を引っかきつつ。



「……まあ、そう言ってくれるならばありがたい」



 一息、気分を入れ替え彼女たちと改めて向き合う。



「前もって命令したとおり、君らは俺の命令にもう従う必要はない。俺には本来の主たるアルガントムの体すらない、また君らを召喚するためのアイテムも所持していない」



 だからこれは、主から部下への命令ではなく、友から友へのお願いだ。



「俺がアルガントムを倒す。そのトドメだけは任す。良いか」



 従う必要のないお願いに、三人の天使は笑顔で答える。



「了解しました、キョウジ」

「お任せください、キョウジさま!」

「盾はなくとも盾となりましょう、キョウジ」



 四人の意思が一つになると同時。

 一本の杖が飛来した。


 その先端が地に落ちると同時、生じたのは爆発だ。


 アルガントムが固まってなにやら話し込んでいる連中に爆破杖を投げつけた、その結果。

 魔力を注ぎ込む時間は十分にあったし、まとまっているならば焼き払うのもやりやすい。


 今更になって現れた白金も、敵方の三大天使も、纏めて炎の中に消えた。

 世界がまた綺麗になったと、アルガントムはげらげらと笑う。



「くはは! やっぱりいいなこの力! なんとかいう国の連中、ほんといいもんを異界から引きずり込んでくれた!」



 この世界の常識には納まらぬ範囲の強さを持つ銀色。

 秘術の仕掛けによって一時的に肉体性能を強化された亡国最強の戦士をも打ち負かす能力。


 この世での限界を越えた最強ですら一切歯が立たぬのだ。

 万全完全、真の最強。


 それを得た今の時代でならばこそ、理想の世界を作り出せる。


 嬉しくて、壊れたように笑い続けた。

 同時、その体の表面に銀色の甲殻が再生されていく。


 知識共有で情報を得ている。

 日を跨ぐ時に完全回復するというアバターの肉体特性。


 スカラが決死で与えたダメージすら跡形もなく回復させて、そこにある姿は銀色のインセクタ本来のものだ。

 甲殻が砕かれた後に内臓をつぶされ、黒い泥によって修復された部位も、今では元通り。


 時が経つのを待たなくとも、黒い泥での修復、そしてリジェネレイトなる杖の力があればいくらでも治る。

 確信。



「手に入れた、手に入れた! これは夢と理想の世界への鍵だ! くはははははっ!」



 せっかく治った左顔面を笑いながらひっかいて甲殻を引っぺがし、中身をぐちゃぐちゃかき混ぜて、無意味に体をぐらぐらと揺すった。

 ふと視覚に入った、自分が召喚した側の三大天使。

 

 同格の相手と殴り合って損傷し、手足や翼を失って地面に転がっている。


 助けを求めるようアルガントムの方を見つめるモノ。

 アルガントムは笑いながら、ゼタの頭を、ナインの腹部を、オメガの首を足で踏み砕く。



「人間似の気持ち悪い目で俺を見るな道具如きがァ! 気に入らない気に入らない気に入らないッ!」



 結局、その道具が仕留めそこなった相手にトドメをさしたのはアルガントムだ。

 ただでさえ気に入らないのに、役にも立たないとは救いようがない。


 光と散って世界に霧散していく三体。

 彼女たちが最期に見せた悲しみの表情をすがすがしい気持ちで記憶から忘却させる。

 これで綺麗になったと、穏やかな心で自分の右手の親指を噛み千切った。


 失った部位は泥が補完

 かつてないほどに心休まる。

 一時の平穏。


 だが。



「ふざけたマネをしてるんじゃあないぞ現アルガントムッ!」



 彼の平穏をぶち砕いたのは声であり、拳だ。

 突如として聞こえた怒声に振り返ると同時、アルガントムの顔面に突き刺さる白と金の拳。


 真正面からその顔面を打ち砕く、キョウジの拳撃だ。


 その衝撃にアルガントムは宙を二回ほど回転してから、追撃と振り下ろされたキョウジの打撃で地面に叩きつけられる。

 大地を揺らすほどの威力。


 失った頭部を黒の泥で再生させつつ、アルガントムはただ呆然と問う。



「なゼ、生きテいル?」



 爆破杖インフェルノ。

 その一撃で確かに葬ったはず。


 アルガントムの中には知識がある。

 キョウジなるアバターのステータス。



「火属性無効化のスキルは、持っていなかったはず」



 キョウジはその気味の悪い泥の顔を見下ろして、簡単な答えを教えてやる。



「俺と意識がくっつきかけた時点のモノで情報が止まっているぞゴミが。お前に『アルガントム』を奪われた後、元の世界に戻されてな。そこで強化した、いまのこの体には火属性無効化のスキルをつけてある」

「ここまで高い攻撃力は持っていなかったはず」

「それも強化した、限界までな。いいことを教えてやる、『アルガントム』の体は80レベル相当、今の俺は全能力最大の100レベル相当だ」

「どう、やって」



 信じられぬと口にするアルガントムに、キョウジは答えた。



「知っているだろう、お前の中にはそのシステムの知識もあるはずだ。金で買った」



 ついでにと、天を指し示す。

 それぞれボロボロになった体で、危ういバランスで浮かんではいるが、確かに健在の三大天使。



「インフェルノが直撃したら彼女らは危なかったんでな。ドレッドノートで防御を強化してしのいだ。その防御上昇は俺の体にも効いている」



 また、と。

 キョウジはアルガントムの左胸を足で踏み、そのまま踏み砕いて。



「ついでだ、セイヴァーでの攻撃性能の強化も乗せた。いまや、『アルガントム』など俺から見れば遥かに格下だぞ?」



 見下す言葉と、見せ付けられる力の差。

 アルガントムは、その現実を前に。



「ふ、ざ、けるなあああああああッ!」

「おっと」



 激昂の怒声と共に、跳ねるようにしてその身を起こす。

 足蹴にしていた存在が動いた反動で転ばぬよう、キョウジはバランスを取りつつ両足を地に着けた。



「いきなり立つなよ、転んだら危ないだろう?」

「黙れ喋るな気に入らん! 金の力? そんなもので苦労もなく最強を越える最強を得た!? ふざけるなよゴミが、クズが、カスが!」



 気に入らないものは排除しなければならない。

 アルガントムは先ほどの報復に、キョウジの顔に拳を見舞う。


 多少の手応え。破壊はできていない。

 アルガントムの全力の物理攻撃は、キョウジの顔の甲殻にわずかなヒビを入れるに留まっていた。


 先ほど自分が受けた打撃からわかる攻撃能力、そして目の前の相手の防御性能。

 アルガントムがそこから導き出した答えは、確かにキョウジが格上という現実。



「ふざけるなふざけるなふざけるなァ!」



 振るった拳、常人では視界に捉えることすら不可能な高速。

 それが来る方向をキョウジは予測し、そこに自分の腕を配置する。


 防御。衝撃で白金の甲殻が微かにひび割れた。

 それだけだ。


 キョウジが、アルガントムより、格上だ。



「クソクソクソォ! 明確な理想に向かって進む自分が! 貴様のような目的もないゴミに負けるものか! 数千年以上の努力を無駄されてたまるか! そんな残酷ありえるか!」



 アルガントムは叫びながら、アイテムストレージより赤の液体に満ちるそれを取り出した。

 覚醒鮮血ハイパーブラッド。


 格下が命を賭けて格上を上回るためのアイテムをアルガントムは発動させ、噛み砕く。

 銀と赤と黒の泥、禍々しさすら越えて邪悪の神々しさを得た肉体。


 その体を持って、アルガントムはキョウジに突撃をかける。

 握られた拳は最強の一撃。


 大きく振りかぶられ、音や光をも越えた速さで放たれたそれを、最強を越える最強は片手で受け止めた。

 甲殻が吹き飛び、内側の骨や筋肉繊維が露出する。


 痛いが、痛いだけだ。

 致命傷になるものか。


 アルガントムの拳を、キョウジは上から握り潰して。



「数千年の努力が無駄になる、か。想像もつかん辛さだろうが、そんなお前に言葉を送ろう。ざまあみろ」

「チィッ!」



 アルガントムは破壊された腕を泥で修復しつつ、アイテムストレージから杖や強化のための力を取り出そうとした。

 しかしそれは叶わない、覚醒状態においては覚醒解除以外の力は使えない。


 いや、例え使えたとして、目の前の相手に力は通るか?


 四属性の威力の無効化。

 ただ一つ、地裂杖で地割れの底に叩き落せば勝てるかもしれない、だが相手は簡単に落ちてくれるか。


 あるいは召喚、また七十二を呼び出して延々とけしかける。

 アルガントムの知識にあるキョウジならばそれでどうにかなる、しかし今のキョウジの力は所持するアイテム等々詳細不明、底が知れない。


 いや、それ以前。

 眼前の敵の肉体性能は、果たしてアイテムにMPを投入する余裕など与えてくれるだろうか。


 最強を疑わなかった存在は、格下相手の見下し潰すための戦いしか想定していない。

 目の前の『最強』に対し、最適な行動を導き出せない。


 一方、一時的な融合で相手を理解し、そして『アルガントム』というアバターの力も知っているキョウジは、敵に打てる手がないことを知っていた。

 純粋な力で上回った、ならば警戒する必要なし。


 この最強を越えるための戦いにおいても、戦法はいつも通りでいいだろう。



「上から見下し殴るのみだ!」

「ぐっ!?」



 キョウジはアルガントムにボディブローを叩き込む。

 衝撃に、銀色の体はくの字に折れ曲がった。



「お前は弱い! 哀れなくらいにな!」

「が!?」



 よろめく銀色の頭を引き寄せ頭突きをぶち込み。



「数千年もかけて世界一つ滅ぼせない! その程度! うちのジジイの方がまだ間接的に人を殺しまくっているぞ!」

「アっ!?」



 距離が離れる前に両手の手刀を振り下ろし、相手の両腕を切り落としつつ。



「その程度のお前が一時とはいえ俺に土をつけた! それが俺は気に食わん! 気に入らんから殺すだけ! だからお前はここで死ね! ふざけた由来の力に負けて! ふざけた存在らしく消えていけ!」

「くっソ、がああアあアッ!」



 手刀を腹部に突き刺し、左右に開いて両断。

 骨と甲殻と肉が千切れ砕ける異音。


 ボロボロの上半身だけになって、地面に落下していくアルガントム。


 キョウジの力は、黒い泥で強化された『アルガントム』の遥かに上だ

 ただでさえ覚醒状態の副作用で削られている肉体、その再生速度も鈍っていた。


 ダメージの修復が追いつかない。

 では覚醒状態なしで挑めば、やはり純粋に力に敗北するだろう。


 現状は八方塞だと。


 アルガントムは理解する。

 いまのアルガントムに、勝ち目は一切ない。


 『アルガントム』に対するトドメと、キョウジが白金の拳を振り下ろす。


 銀色は完全に砕け散った。

 本当に呆気なく、粉々に、残骸へと。


 宙を舞う銀色の残滓に、『アルガントム』に、キョウジは心の中で別れを告げる。


 さようなら元最強。


 少し感傷的にもなる、祖父とのちょっとした思い出の一つだ。

 だが哀しみや寂しさよりも、勝利を得た優越感が上回る。


 お前のアバターに勝って見せたぞざまあみろ、あの世で悔しがってろクソジジイ。


 一方で、肉体を破壊され、そこから排出された黒い泥がある。

 世界に様々な破滅を求めたことの元凶。放っておけば世界を滅ぼすまでこの世を狂わせ続ける怨霊。

 そしてそれ以上に、キョウジにとっては喧嘩を売ってきたクソ野郎。


 それも、もはやちっぽけな存在だ。

 地面の上に広がったシミ、微かに残った水溜り。その程度にしか見えぬ存在。


 肉体の乗っ取りは、休憩もなしにそう何度も使える力ではない。

 この場においてそれは本当に無力な存在へと堕ちる。



「……まだ、ダ。まだ、終わっテない。次の時代に、理想、の世界を」



 力の多くを仮の肉体と共に失って、それでもドロドロと震えつつ逃走しようとして。

 そしてそれはふと天を見てしまった。


 翼を発光させる、一体の天使。

 ゼタ・アウルム。


 レイストーム。

 無属性の範囲攻撃。絶対に防げない一撃。


 ある程度の耐久力を持った肉体ならばこそ防ぎようもあるが、しかし今のそれには何の護りもありはしない。

 防げない一撃を受ければ、当然無へと帰すだけの、ちっぽけなモノ。


 そして防げぬ上に、範囲を穿つ一撃。

 逃げ切れもしない。


 悟ると同時に諦めて、そして長い時間、ずっと理想を求めて戦い続けた存在は、もはや無意味な最期の疑問を口にする。



「どうすれば、勝てたのだ」

「知らん。最強でも万能じゃない、強ければ勝てるわけでもない。厄介なことに世界も人間もそう単純じゃない」



 最強なんて力を手にしても、ふとした、本当にふざけたような理由でその優位はあっさりと崩れ去る。

 キョウジが『アルガントム』を奪われたように、そしてそれの目の前に力を得た『キョウジ』が戻ってきたように。


 理想的に世界を回すための最善の答えなんて、結果が出て初めて判明するものだろう。

 絶対に叶えたい理想なんていうモノ、絶対に叶う程度の理想だけを抱く以外に、確実に叶える術などありはしない。


 ならば。



「ならば――」

「ならば。お前の理想。気に入らないヤツのいない世界、それが本当に欲しいなら――さっさと諦めて死んでおけばよかったんだ」

「ああ、そうか」



 勝つとか負けるとか、そもそもそういう次元の話に至ったのが間違いだった。

 世界と一切関わらなければ、ずっと死の果てで一人平穏な時間を過ごせたのだ。


 気に入らないものなど存在しない、永遠平和な時間を。

 この身に不相応な理想が、この結末を招いたというのならば。



「そうすればよかった」



 納得したらしい。

 ならば終わりでいいだろう。


 キョウジは天に向かって叫ぶ。



「ゼタ! 全力でやってよし!」

「了解しました、全力で殲滅します!」



 閃光。

 レイストーム収束砲。


 損傷して失った翼の分すら他の翼で補おうと、限界を越えて放たれた光の柱。

 極限まで収束した細長い柱は、這いつくばる泥を一瞬で滅し、地の底に無として返す。


 光が収まった後、そこに残ったのはひたすらに深く、そして小さな穴だ。

 排熱しつつ、力も抜けた体をナインとオメガに支えられ、ゼタは白金に笑顔を向ける。



「全力の、出力120%で殲滅を完了しました、キョウジ」



 キョウジは彼女の笑顔に、親指を立てて応じた。



「完璧だ」

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