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ナイトメア・アライアンス  作者: サキ
三章
13/16

三章 Ⅴ


  ◆◇◆◇◆◇◆


 夜紘が座っていた席にどっかりと腰を据え、メアは足を組んで唇を尖らせていた。そんな少女に声をかける者は誰もいない――かに思えたが、彼女の隣に座っていた少年がおもむろに口を開いた。


「あー、無藤夜紘ってさ、先輩たちから狙われてるらしいよ。特待生の枠を巡って」

「枠?」

「寮の先輩が言ってたんだけど、」


 だるそうに机に寝そべり、少年は欠伸をかます。浮いた涙を指で弾き、彼はくたびれたような声音で続けた。曰く、夜紘に与えられた特待生としての特権は幾つかある。学費の免除はもちろんのこと、本来ならば二年生以上の優秀な生徒のみに利用が許可される第二図書館への出入り許可、定期考査の一部免除、学食の特別割引など、通常ならば考えられないような特権が多い。在校生にはあっと言う間に夜紘の噂は広がり、また、その噂を利用するように、学院側から一つ、ある課外試験が出された。

 それは、夜紘の持つ余りにも格の違う特権ぶりに反発する生徒たちを鎮めるためのものであり、同時に、特待生という存在に肯定的ではなかった学院長が、夜紘の力量を確かめるという意味合いも孕んでいた。その課外試験は、しかし、生徒たちを鎮めるどころか刺激してしまう。

 それもそのはずだ、課外試験の内容と評価は、無藤夜紘を負かした者が代わりに特待生となる、というものだったのだから。


「あぁ、だから上級生たちに絡まれるのね」


 なるほどと頷くメアに、少年は、そ、とだけ応えた。

 特待生という肩書きを巡る、生徒たちによる夜紘への宣戦布告。召喚術は召喚術で制せ、というわけか。だが、幾らなんでもやり過ぎな気はある。初めて夜紘の召喚術を目の当たりにした入学式の朝を思い出し、メアは顔を顰めた。

 結果的に夜紘が勝利を収めたとはいえ、多勢対一ではあまりにも酷い。仮に集団で夜紘に勝利したとして、得をするのは誰なのだろうか。結局、また内部で揉め合って、特待生という王座は血に汚れていく気がする。褒められたやり方ではない。有村がこんな乱暴な手に出るとは信じがたかったが、真偽はメアの知るところではなかった。


「あなた社交的なのね、えーっと、柏木高秋かしわぎたかあきくん?」


 鞄からパンを取り出し、袋を破いていた少年は、意外そうに目を丸くした。


「皇黒院のお嬢様に名前を覚えてもらうなんて光栄だな」

「人の顔と名前を覚えることには自信があるの」

「ふーん……」


 興味なさそうに、高秋はパンをかじった。それから、小麦粉の塊を嚥下した後、続ける。


「昨日のあれ、何?」

「あれ? ……ああ、試験のこと。ちょっと家庭の事情で、私って魔術とか使っちゃいけないって言われてたの」

「違うって。魔法陣の話。いきなり展開するとか反則でしょ」


 眠そうな表情に反して、随分と鋭いところに突っ込んでくる。なるべく焦りを表情には出さないように、メアは愛想笑いを浮かべた。特段、知られてどうこうなるものではないが、知られて嬉しいものでもない。いずれ明かさなくてはならないときは来るだろうが、早々に噂が伝播していくのは良くないだろう。皇黒院の名声に関わることだ。誰彼構わず真実を教えるのは避けたい。


 右肩の忌々しい刻印を想像し、メアは唇の端を噛んだ。彼女の身体には魔法陣が刻まれている。加えて、彼女は特殊な体質だった。後天的な魔力増大症。他者を遥かに凌ぐ魔力を内包しているが故に、その暴走の危険と常に隣り合わせなのだ。

 魔力は召喚魔の生命力に置き換えられる。太古の時代から、異世界の生命の根源たるマナが、基世界に流入してきた結果として、人間はマナを酸素と共に取り込んできた。二酸化炭素として排出される空気と違い、マナは取り込めばその分、身体の内部に溜まっていく。認識できないまま。そのマナが溜まった果てに、人間は身体の中に沈殿するマナを魔力というエネルギーに変える術に至ったという。それが魔術の始まりだ。


 一度身体に溜まったマナは魔力に変えてもなくなることはない。永遠に沈殿し続ける。これには個人差があり、マナを取り込みやすい人間もいればそうでない者もざらにいる。メアは後者の人間であった――魔法陣が右肩に現れるまでは。今は、魔法陣の影響のせいでむやみやたらとマナを取り込みまくる迷惑極まりない身の上である。

 マナの異常量沈殿は、魔力に変換される際に肉体の負荷限度を上回ることがあるという。詳しい仕組みはメアも教えられていなかったが、祖父はよくこう言っていた。平たく言えば魔術ないし召喚術の使用によってお前の身体が異世界側に引き込まれる可能性がある、と。それは死を意味していた。

 皇黒院メアという少女が魔術から切り離された世界で暮らしていたのは、一重に才能のなさという短絡的な理由だけがあったのではない。皇黒院の名声に関わるような刻印の存在があったからである。それは彼女の身が危険であるのと同時に、彼女が既存の召喚術法則を無視した術式をさらっと行使できてしまうためだ。身体に刻まれた魔法陣と、傍迷惑な魔力のおかげで。このことは、できれば永劫伏せておきたい、重要事項なのである。


 不審がる高秋を笑顔で交わし、メアは逃げるように席を離れる。冬紀を誘って昼食を摂ろうと思ったのだが、彼女の姿は教室のどこにもなかった。既に、室内の人数はまばらだ。何だか冬紀の態度が他人行儀で遠い気はしていたが、いよいよ避けられているのだろうか。どうしたものかしらねと腕を組み、メアはとりあえず教室を出た。夜紘の行方も気にはなるが、事情を知った今となっては心配も必要ないだろう。彼の実力ならば。


 中庭に面した学食は盛況で、併設されたバルコニーにはパラソル付きのテーブルが幾つか並んでいた。一人で食事をすることに抵抗はないが、やはり、慣れない場所で一人ぼっちというのは心細い面もある。入り口のところでもたつくメアを、生徒たちが興味深そうに眺めていた。

 入り辛い雰囲気に根負けし、少女は踵を返した。昇降口前の校内案内図には、購買は北校舎の一階にあるらしい。左手の通路をゆっくりと進み、メアは朝、ゆっくりと見ることの叶わなかった校内を見渡す。片開き式の窓は季節のせいか閉じられている。指紋一つないガラスの向こう側には、学院を囲む木々が見えた。磨き上げられたフローリングの床は、それ自体が光を発しているようだ。窓が多く並ぶ廊下は光に溢れ、幅も広いので開放的である。購買は間もなくメアの目に入ってきた。学食よりも人気は大分少ない。

 文房具コーナーを横目に、簡易冷蔵庫に陳列する食品を目指す。朝のスープだけでもつわけない、二時間目終了の辺りから大分腹の虫が喚いていた。押し殺すのに全神経を動員させていたため、授業の内容は脳内に一歩たりと踏み込んできていない。

 包装されたサンドウィッチの個数は幾許もなく、種類も偏っていた。フルーツサンドとミックスサンドを手に取る。値段は二五〇円。こういう食品を買うのは初めてのメアにとって、この値段はいささか価格破壊に近いものだった。軽い衝撃を覚えつつ、お茶の入ったペットボトルを片手に、メアはレジにおずおず近づく。店員は新聞を広げていた。随分と暇そうだった。


「すみません」


 一声かけ、メアは商品を並べる。店員から返事はない。そのままメアは続けた。


「ここってカード払いできますか?」


 その言葉に、手がにゅっと新聞の背後から現れた。


「学生証とカードを出して」


 どこかで聞いたことのあるような若々しい男の声だった。はてとメアは首を傾げる。言われるままにカードを取り出し、差し出された掌の上に載せた。その上に真新しい革のカバーで覆われた学生証を重ねる。まだ身分証明となる顔写真が貼り付けられていないのだが、いいのだろうか。緊張するメアに、カードと学生証が恙無く返却されたのはすぐだった。じゃあこれにサインしてねと、レシート共に細長い紙を渡される。添えられたペンを執り、さらさらと自身の名前を記入したメアは顔を上げた。新聞で隠されていた素顔が明らかになっていた。瞬間、商品を袋に入れていく店員に、メアは絶句した。袋詰めの作業に対してではない、その店員の姿にだ。


「坂根さん……!?」


 驚愕に歪む声音。だが、火のついてない煙草を咥える坂根の方はおっとりした口調で、「やあお嬢ちゃん」とはにかむだけだ。何で、とメアが声を漏らすよりも早く、彼はビニール袋に入れた商品を少女に渡し、頬杖をついた。


「言っただろ、お嬢ちゃん。再就職先は決まってるって」

「それが学院? 昨日の今日よ、坂根さん……」

「実を言うと、お嬢ちゃんから話を持ちかけられた時にはもうここで働くことが決まってた。だから俺も、安心して職務違反できたわけ。クビになっても怖いものなしだし」

「なるほどね……。じゃ、私が気に病む必要もなかったわけか」


 冗談交じりの笑みを見せるメアに、坂根は頷く。


「で、お嬢ちゃんがここにいるってことは、入学は許されたのかい?」

「ええ。まだ仮入学って形だけどね。おかげさまで」

「そうか。まあ、なにはともあれ、これで姉さんの行方が捜せそうじゃないか」

「そうね、何とかなりそう」


 本入学までの道は険しいとは言わず、メアは差し出されたビニール袋を受け取った。


「幸あれ、お嬢ちゃん」


 笑う坂根に、メアも笑い返した。





 昼休みが終わる頃に、夜紘は気だるそうな様子で帰ってきた。不機嫌なのは目に見えて分かるが、怪我をした様子はなかった。そのまま刃を剥き出しにしたままの彼に話しかける猛者はおらず、メアも下手にちょっかいを出すより放っておいた方がいいだろうと傍観するのみだった。授業が全て終わり、放課後になった頃、また上級生たちが来て、夜紘を呼び出した。それに応じる夜紘を止めることもできず、メアは一人、教室に残っていた。追いかけることはできなかった、彼女は彼女で、また縛りがあるのだから。

 あっと言う間に誰もいなくなってしまった教室で、メアはぽつんと席に着いていた。冬紀はメアに話しかけられまいと逃げるように教室を出て行ってしまったし、高秋は部活の見学に行くらしい。教室から出て行く人波に紛れられたら、どれほどよかったことか。憮然とした表情で、教壇の真正面の長机の上に寝そべる。

 まるで自宅の広間にいるような気分だった。遠くで聞こえる僅かな音だけが、生気を感じさせる。自然と息が漏れた。意味もなく机に爪を立てる。


「そろそろ補習を始めたいのだが、いい加減、顔を上げてもらえないか」


 槍の如く降り注いだ怜悧な声音に、メアは飛び起きた。あまりの勢いで、背中を背もたれにぶつける。反射的に手で腰を摩る。教壇には、先ほどまで姿がなかった担任の姿があった。


「有村学院長から、手厳しく指導していいと言われている。元より甘くはないが、そのことで弱音を吐くくらいならそもそも入学は諦めた方がいいだろう」


 立花の冷めた言葉に、メアは「大丈夫です」と一つ頷いた。


「君が学ばねければならないことは、君が思っている以上に膨大だ。だが、その知識は、この学院に集う生徒たちが当の昔に履修していることでもある」

「それは分かってるわ。だから、お願いします。私は、きちんとした形でこの学院に籍を置きたい」


 自分でもびっくりするほど、自然と頭が垂れた。掠める姉の横顔、流れる声。色褪せない記憶の中にいる彼女が、今はもうどこにいるかも分からない。皇黒院リアか、と、立花が囁いた。弾かれたように、メアは面を上げる。


「そう……です。姉の行方を、知りたくて。絶対に手がかりは、ここにあるはずだから」

「なら、彼女と同じ場所から俯瞰するしかない。彼女が何を見て、何を思ったのか――それを知って、初めて分かることは多いだろう」

「先生も、姉の行方はご存知ないのですね」

「残念ながら。ただ、彼女と付き合いはあった。私は候補生の取りまとめもしている、彼女は優秀な候補生だった。皇黒院リアを慕っていた生徒は多い。学院での彼女のことを知りたければ、いくらでも話してあげよう。……もちろん、補習が終わったあとだが」


 その宣言の後に、補習は始まった。

 メアがまだルーンを全て不自由なく読み書きできるわけではないということで、まずは、魔術の基礎知識を補うべく、授業が開始された。魔術は、召喚術の誕生によりその知名度と使用人口の息が吹き返されたものの、召喚術の利便性の高さから、日常生活で頻繁に利用されることは少ない。効果が乏しい人間の魔術が小魔術と揶揄されるのに対し、召喚魔が操る魔術は絶大な効力を持つのだ。召喚術を使って、召喚魔に魔術を繰り出させた方が何事も便利なのである。だが、こうして召喚士育成専門の学校で魔術のカリキュラムが組まれているのは、必要だからだ。

 召喚術の誕生で息を吹き返した魔術は、そのまま新たな魔術が次々と生み出されていった。召喚術に併せて。特定条件下の召喚をキャンセルさせる魔術や、魔法陣が描きやすい台地を生み出す魔術などは、召喚術から派生した新興魔術である。これらの新興魔術郡は、召喚士になる上で必須のスキルであった。


「魔術の基本は詠唱。召喚術も魔術も、言語の力がマナを集めることで成り立つ。ルーン文字は異世界と基世界を繋ぐツールの一つと言われるが、なぜか知っているか」


 ホワイトボードに異世界と基世界の簡略図たる二つの円を描いた立花が、振り向き様に言った。一瞬、身体を強ばらせた後、メアはおずおずと返す。


「異世界にも同じような文字があるから、だっけ」


 こくりと、立花は頷いた。基世界と異世界を繋ぐと言われるものは三つ。水、鏡、そして文字。魔法陣によって門が開かずとも、マナはこれらを介して異世界側から微量とはいえ流入している。そう淡々と告げる立花は、数式を書くような軽やかさで円の間に二本、線を引いた。文字、鏡、水の三つが順に書き足される。


「詠唱にも韻の踏み方がある。早口で一気に読み上げる魔術詠唱もあれば、和歌のようにゆっくりと音をなぞるものもある」


 夜紘が言っていた。確か、音数律法とか言ったか。


「詠唱って、他の言語だとどうなるの?」


 不意に気になって質問する。魔術は何も、日本だけにあるわけではない。召喚士も世界中にいる。統一の言語があるわけではない、と前置きしたあと、立花がメアに向き直った。


「古代魔術詠唱は、古くから受け継がれてきたものが多い。地域ごとに、神話や伝承があるだろう。魔術の元はその伝承にある。言葉も千差万別、それぞれの伝承に沿った言語で詠唱は行われる。魔道史の授業で詳しいことはこれからやるはずだ」

「新興魔術詠唱の場合は違うの?」

「違う。新興魔術詠唱の方が簡単だ、何せ固有名称だけで発動させられる。その分、使い方が難しいが。パソコンで例えるなら、古代魔術は一々プログラムを検索しないといけない面倒くささを伴うが、新興魔術魔術はショートカット一発でプログラムが働く」


 ホワイトボードにさらさわと書き連ね、立花は教壇を軽く指先で弾いた。乾いた音が響く。きょとんと目を瞬かせる彼女に、立花は続ける。


「簡単な魔術だ。詠唱さえきちんとできれば、魔力配分に気を揉む必要もない。ああ、魔力配分というのはその名の通り、体内のマナを変換させる量を意識下で調節することだ。この間の試験のときみたいに、膨大な魔力を込める必要性はどこにもない、むしろ魔術が暴発しかねないから危険だ」


 別の意味でメアの身体は危険なのだが、立花がそれを知っているかはメアの聞き及んでいる範囲ではない。やってみろと言われたので、大人しく、ホワイトボードに書かれた言葉を詠みあげる。が、やり直し、という鋭い声がすぐに飛んできた。


「ただ詠唱してどうする。魔力を込めろ」


 口を噤み、だが、気を取り直してメアは咳払いをした。もう一度、詠唱に入る。右肩の魔法陣を意識しながら言の葉を空気の乗せると、不思議と爽快だった。この魔術がどのような効果があるのかは知らないが、早く発動しないかと気が逸る。が、やはり、やり直しという声がメアの爽快感を横からぶち壊しにした。粉々になってしまった気分の欠片を拾い集める気にもなれず、彼女は首を傾げる。


「何がいけないのですか?」

「暗記しろ、暗記」


 ホワイトボードを小突き、立花は腕を組んだ。むっとしながらも、メアは、目に力を込めて一文を網膜に焼き付ける。暗記をした上で何回か詠唱を繰り返すが、一向に変化は見られなかった。魔力の密度が濃くなっていく気配はあるのだが、どうにも摩訶不思議な現象が起きる風ではない。顔をしかめるメアの鼓膜を、澄んだ声色が叩いた。はっと立花の方を見やると、彼女の白い手から浮かび上がるように、大気が朱色に染まった。蝋燭の如く火を灯す立花の手先を、メアはじっと見つめる。


「ま、簡単な火の魔術だ。古典魔術の中で最もポピュラーなものになる」

「その簡単な魔術一つものにできない私はよほど重症ね」


 思わず卑屈な言葉が飛び出た。だが、それを訂正するのも癪で、メアは肩を竦める。彼女の年相応な姿に立花は僅かながらに表情を崩した。


「はっきり言わせてもらえば、魔力の使い方がド下手くそだな。実践はまだ早いか……。座学に戻る。この初歩魔術が使えなければ新興魔術なんてとてもじゃないが教えられない、無論、授業でもな。まずは魔力の制御から身につける必要があるが、君の体質のことは知っている。こればかりは私の独断で練習させるわけにもいかない、何せ、君が異世界にでも引きずり込まれたら私のクビが飛ぶ」


 そう言って微笑する彼女は大層優美な絵画を彷彿とさせたが、その冗談ともつかない最後の言葉に、メアは全く笑みを返すことができなかった。立場上のクビが飛ぶという意味以上に、身体上の首が飛ぶ気がして恐ろしい。祖父が高笑いしながら斬首命令を出す姿が容易に想像できてしまい、メアは神妙な顔つきになった。


「先生の命は私が繋ぎ留めてみせます」

「そうか、頼む」


 いきなりの宣言に首を傾げつつ、立花はボードマーカーをくるりと回した。




 

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