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【刀剣乱舞】夜明け【創作審神者】

創作審神者のオリジナル設定の話なので、

大丈夫な方だけお進みください。

人の思いが物を神にするのが付喪神

人の思いなかずんば、神たらしめることすらなく

神として存することもなく

総ては人の思想、思いが生むものぞ

それ以上でもそれ以下でもなく

物に神が住まうは人の心、人の思い

故に思い入れの強い物には其れ相応の神住まうべし


----


何時ぞやか斯様な言葉を聞いた事があると梛木は考えていた。

その言葉を伝えたのは神主であった彼の祖父からであった。

記憶は往々にして遠い物と化してゆき、人の思想であったか、

己の思想であったかが不明瞭となっていくことも多々在る。

だが、この言葉だけは祖父の物であったというのが明確ではある。


「ああ…そうか。祖父が亡くなる直前だったか…。」


と、起き上がり様に独りごちた。

またしても夢の中。此方側に来てからというもの割と頻繁に夢を見ているようで、

そこまで夢を見ているということは熟睡が出来ずレム睡眠が多い事を指していた。

しかし、いくら環境が違えど1ヶ月は経っている。慣れていないわけではない。

ならば何が原因か。このままでは疲労なぞ取れたものではないと思考を逡巡させるも

寝起きの頭では答えが出てくるわけもなかった。


まだ朝も早く、日が昇る前の時間帯。

朧月に照らされた明るいとは言い切れぬ本丸の廊下を歩くと、

神棚の置かれた部屋へと知らず脚を進めていた。

儀式の為に設置された神棚、その実は刀剣の御霊を呼び出す為の

プログラムとして必要な機材。だがそこは神棚には代わりなく、

召還でないならば役割は神棚としての其れでしかなかった。


付喪神。神々に連なる者。尊敬の意を表すべき存在。

なまじ生身な存在の彼らを前に尊敬の意を表するような事、其れが出来ずに彼はいた。

だからなのだろうか、幼い頃に祖父の傍らで幾度も聞いた祝詞が声に出たのかもしれない。


「…高天原に神留まり坐す……。皇が親神漏岐神漏美の命以て八百万神等を。神集へに集へ給ひ……。」


大祓詞。大祓詞は本来は年の中間とそして年の終わりに穢れを祓うべく使われる祝詞。

己の手も染めはしたが、多くは刀剣らが倒してきた歴史修正主義者達。

刀剣の御霊も清浄に祓い、更には罪穢れを持つ己も祓うことにしたのだろう。

詠唱が終わった頃だろうか。早い時間でもあるにも関わらず、初期刀である

歌仙兼定が室内へと入ってきた。


若しかすると彼らには睡眠や休息という概念、通年は本来必要ではないのかもしれない。

肉体は持っている。怪我をしたら休息は取る。だが、バックアップシステムから引き出せば

その怪我も瞬時に治る。

ならば通常の睡眠も本来はそこまで必要とはしていないのだろう。


「主。今のは祝詞だよね?主でも読むことがあるのだな。」

「…一応は。祖父が神主だったのでな。」


他の審神者がどうしているかはわからないが、自らはあえて刀剣の前で祝詞を読む事はなかった。

本来なら祝詞を読み、敬意を表するべきだったのだろうが、自らを武器と、道具と言う己が

読み上げるべきものではないと、そう考え読まずにきていた。


「主。キミは色々と自分の事を縛りすぎだ。もう少し楽にした方がいいと僕は思うよ。」


歌仙兼定は労いの言葉のつもりでも同情でもなく本心から彼に伝えていた。

無言。無音。静寂が広がる。


「歌仙。それが出来たら俺は少しは楽になるのかね?」

「縛るのを止める事が出来れば或いは…。」

「そうか…。お前には俺が俺自身を縛り付けているように見えるか…。」


問いかけられ、それに対し頷くのみで答えを返す。

明確ではない刀剣の答え。答えを求めていない主の問いかけ。

別に愉しむような遣り取りではない。

だが、歌仙兼定は柔和な優しい笑みを浮かべていた。

それは今の自分の主の中に人間らしい何かは確かに存在しているのだろうというのが

わかったからに他ならなかったのだろう。


主と呼ばれるもそれを中々受け入れずにいる審神者は

その光を宿さないような、決して澄んでいるとは言えない目。

元々は弱視の有機と無機を持ち合わせる瞳で眺めていた。

もう暫くしたら夜が明ける。薄らと明るくなり始めた夜とも朝ともつかぬ空その空を。

なんというか、もう、読んでいると色々懐かしいなぁと思ってしまいます。

歌仙さんは世話焼きな感じだよね。



ちなみに現在はAIを駆使してオリジナル小説を書いております。

ただ、描写的にどうしても必要なのでミッドナイトノベルズにアップしています。

興味のある方は「みらると」で検索かけてみてください。

和風ダークファンタジーで鬼ばっかり出てくる鬼の里の話です。

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