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第十一日 「全然おもしろくなさそうだなあ…」と感じる昔話の出だしは? 2019.9/25 『絶望的ヴィジョン』から眼差したもう一つのパラドックスの突破~今回はサービスデー~

判定には四段階あります



玄武 マイナス!……いわゆる一本!


続行!……好意的延長要請


続行・・・……否定的延長要請


白虎 マイナス!……自爆判定



「全然おもしろくなさそうだなあ…」と感じる昔話の出だしは? #ダイナマイト関西お題


第一投

昔むかしあるところに、倦怠期のおじいさんとおばあさんがいました。無言の朝餉を済ませおじいさんはそそくさと家を飛び出し山へ芝刈りに、おばあさんは長いため息のあとしずしずと土間の方を見つめるばかりでした。


判定

白虎 マイナス!


第二投

魚に脚が生え人間にはヒレが生えました、世界は巨大な下克上が始まっていこうとしていました。魚はすぐに干からびてしまうし、人間にはエラがないため秒で溺れてしまう、それが生物界全体の悩みどころだったのです。


判定

続行・・・


第三投

昔むかし浦島という優しい青年がどう見たところでプルコギになってしまった亀を浜で見つけ、潮騒で耳をいっぱいにしながら海一面を赤々と染めるまばゆさは霞んで見えなくなっていくばかりでした。


判定

白虎 マイナス!


第四投

うつろな目をしたジョニーはゆうに2mを超える巨体で、気がつけば生き殺しのまま首もとから順番に噛みついて同胞であるはずの人間を食っていき、我に返ってからはすべて嘔吐してしまう症状を繰り返しておりました。


判定

続行・・・


第五投

街じゅうが屍のかたまりで出来たような凄まじい悪臭に包まれている世界に、なぜかしら両親が帰らなくなってひと月 経とうという小さな娘が住んでいます。家の扉を開けたとたんに吐き気が襲います、しかしそろそろ食料が底をつくのです。


判定

白虎 マイナス!


第六投

肌が蛍光色に発光する一族がありました。お父さんは夜になると家族に笑顔を残して、世界を照らすための仕事に朝がくるまで向かいます、内心とても空しい退屈な仕事だと秘めていました。


判定

続行!


第七投

殺したい殺したい殺したい。じいさんは隣人であるいじわるなあのジジイを心底恨んでおりました。ある日噂で効果絶大の毒草があることを知りますが、それだけでは足らぬ、地獄を見る以上に恥ずかしめねば、ただ殺すだけでは足らぬのじゃ、そのようによこしまに考えてしまうのでした。


判定

続行・・・


第八投

可愛がり、という建前で身の毛もよだつ仕打ちを繰り返している昔むかしあるところにヨットスクールがありました。アザだらけの体を投げてしまおうと川原に座り込む少年は「べえろべろばあ」。孫へ本気の可愛がりしている会長を偶然見かけ驚嘆して、どちらに身を預けようかと少年は迷ってしまいました。


判定

続行!


第九投

気が触れたじいさんとばあさんが住んでおった。じいさんは芝刈りへ行けばどう間違えたか人間の生首を刎ねてもどり「たいそうな切り株を刈って戻ったぞ」、ばあさんは「それはそれはご苦労様です」とそれを薪にして粥を炊いたそうな。


判定

続行!


第十投

やはり気の触れたじいさんとばあさんが住んでおった。孫から貰った宝箱を飽きもせず毎日まいにちうっとりと眺めるばあさんに、「そのジュエリーボックスを見せておくれ」とじいさん。ばあさんは中から取り出したゴキブリの触覚を嬉々として耳穴に通して結び、さも得意気に毛虫を指に巻いてみせた。


判定

続行!



第十一日感想戦


悪い結果だったので結論から。今日は一本なし。

マイナス判定 白虎3 続行・・・3

続行!4


はい。第一投がいきなり白虎! を食らってしまったので雲行き怪しいなあ、と感じていましたが、そのまんま終わっちゃった感じでしたか。

ただ、今回もいつも通りの 録って出し だったので、ダメージはほとんどなかったですよ。もしかして惜しい判定もあったのかも知れませんが、まあ、そこはハマらなかったということで、どちらでも結構です。

軽く分析していくと、笑いとして引っ掛かりのないものが続行・・・ 、笑いの部分もあるがカテエラと判断されたのが 白虎! 。まあ判定者ではないのでそれがどうかは分かりませんが、今回も自分を出しきったため悔いはありません。ただし、今回の場合は、オカしいぞ?とはあまりならなかったです。

お題が文章系で、それをシンプルにまとめることもなかったし、「面白くない」というお題をそこまで頓着せずに挑んだ結果がこれだったのかなあ、と。

しかしこれは大喜利ですから、面白くないというお題でも面白くあらねばならないのかなあ、そういうパラドックスの突破があるものが一本を貰えたのかなあと。

今回はサービスデーみたいなものだったかと思っています。あまり大会の攻略には力を注ぎませんでした。これまでの回で一本をある程度頂いているので、その貯金を崩して、徹底的に自分のやりたいことをやり放題やれた日かなあと。

小説家、としての自己主張のみに力を注がせてもらった特異な日、そんな感じですね。次からはまた、大喜利に向けての、デフォルトでいきたいと思います。

さて。今回、「面白くない」というものをどう捉え切り込んでいくか。パッと浮かんだのは あるある のやり方で、メタに俯瞰で見る、というずらし。それと、いかにもすべっていそうな物語の出だし。

ただ、それをやっちゃうと、試合のための試合にしかならず、スケールがちっちゃくならざるを得ない。それよりも、違う角度で。それがボクの今回のテーマとなりました。

戦略はシンプルでした。

面白くない、という種類を、読んでいて厭になる、みたいな嫌らしいものに絞りました。それをたった二通りで分けました。

一つは鬱ネタ、もう一つはシュールネタです。近ごろ定番の55ですね。



鬱5ネタ

昔むかしあるところに、倦怠期のおじいさんとおばあさんがいました。無言の朝餉を済ませおじいさんはそそくさと家を飛び出し山へ芝刈りに、おばあさんは長いため息のあとしずしずと土間の方を見つめるばかりでした。


昔むかし浦島という優しい青年がどう見たところでプルコギになってしまった亀を浜で見つけ、潮騒で耳をいっぱいにしながら海一面を赤々と染めるまばゆさは霞んで見えなくなっていくばかりでした。


うつろな目をしたジョニーはゆうに2mを超える巨体で、気がつけば生き殺しのまま首もとから順番に噛みついて同胞であるはずの人間を食っていき、我に返ってからはすべて嘔吐してしまう症状を繰り返しておりました。


殺したい殺したい殺したい。じいさんは隣人であるいじわるなあのジジイを心底恨んでおりました。ある日噂で効果絶大の毒草があることを知りますが、それだけでは足らぬ、地獄を見る以上に恥ずかしめねば、ただ殺すだけでは足らぬのじゃ、そのようによこしまに考えてしまうのでした。


可愛がり、という建前で身の毛もよだつ仕打ちを繰り返している昔むかしあるところにヨットスクールがありました。アザだらけの体を投げてしまおうと川原に座り込む少年は「べえろべろばあ」。孫へ本気の可愛がりしている会長を偶然見かけ驚嘆して、どちらに身を預けようかと少年は迷ってしまいました。


シュール5ネタ


魚に脚が生え人間にはヒレが生えました、世界は巨大な下克上が始まっていこうとしていました。魚はすぐに干からびてしまうし、人間にはエラがないため秒で溺れてしまう、それが生物界全体の悩みどころだったのです。


街じゅうが屍のかたまりで出来たような凄まじい悪臭に包まれている世界に、なぜかしら両親が帰らなくなってひと月経とうという小さな娘が住んでいます。家の扉を開けたとたんに吐き気が襲います、しかしそろそろ食料が底をつくのです。


肌が蛍光色に発光する一族がありました。お父さんは夜になると家族に笑顔を残して、世界を照らすための仕事に朝がくるまで向かいます、内心とても空しい退屈な仕事だと秘めていました。


気が触れたじいさんとばあさんが住んでおった。じいさんは芝刈りへ行けばどう間違えたか人間の生首を刎ねてもどり「たいそうな切り株を刈って戻ったぞ」、ばあさんは「それはそれはご苦労様です」とそれを薪にして粥を炊いたそうな。


やはり気の触れたじいさんとばあさんが住んでおった。孫から貰った宝箱を飽きもせず毎日まいにちうっとりと眺めるばあさんに、「そのジュエリーボックスを見せておくれ」とじいさん。ばあさんは中から取り出したゴキブリの触覚を嬉々として耳穴に通して結び、さも得意気に毛虫を指に巻いてみせた。


はい。

今回のテーマは『絶望的ヴィジョン』です。


心理的に作用するヴィジョン、鬱パート。救いのない世界観であるシュールヴィジョン。いずれにしてもネガティブな情景が占めていく、それが今回のテーマとなりました。

投稿順は。


鬱シュール鬱鬱シュールシュール鬱鬱シュールシュール

という戦略で。


今回ハマらずですが後悔なし。受けるより自分が面白いものを放つ、そして満足する、というスタイル。

今回から十一、新たな1のスタートですから、新しいサイクルがまたやって来たのかな、そして再び前途多難から始まるのか。そういう気持ちになった回でした。 玄武0。

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