たった二つの行動原理
人が何か行動を起こす理由って言うのは、突き詰めると2つしかありません。
一つ目は「欲しい」という欲求です。これは良く分かるでしょう。
二つ目は「嫌だ」という感情です。嫌だから、それを避ける為に行動を起こす。この場合、「嫌だから何もしない」というのも立派な行動です。
言い換えると、「欲しい」というは「快感の追求」であり、「嫌だ」は「苦痛の回避」であると言えます。
もっと突き詰めると、ありとあらゆる生物は“快感の追及”か“苦痛の回避”のどちらかでしか動いていません。
もちろん、苦痛の回避から快感の追及へとシームレスに繋がっている場合もありますし、両者が同時に働いている場合も多く見られます。
“欲”という言い方をするなら、快感の追及は「得たい欲」であり、苦痛の回避は「避けたい欲」であると言えます。
人を怒りつけていう事を聞かせようとする場合、実際にやっているのは「避けたい欲」を刺激するという事です。
確かに、避けたい欲を刺激する方がお手軽で簡単です。しかも、短期的には非常に強力に作用します。
しかしこれにはいくつか問題もあって、一つは短期的に強力に作用する分馴れて麻痺するのも早いという事ですね。
また、多くの場合は怒るだけ怒っておいて、対策や解決方法は「自分で考えろ」とか「そんな事は当たり前だ」とか言って丸投げです。
考えて分かったり、当たり前のように知っていたりするならそもそもミスは発生しませんね?
このような事からも、怒る人というのは「怒りたい人」であり、「問題を解決するつもりのない人」である事が分かります。