第三章-飲み物は飲むものです。-
“ガチャ”
二人はドアを開けて中へ入った。
「(何だろ…あんまり知らない人の家に入っていいのかな…?ι しかも男の人だしι)」
とかなんとか亜里珠が考えていると、セルリックが《座って待っていろ》と目で指示を送ってきたので、亜里珠はテレビらしき機械の正面にあるソファに座って、何処かに行ったセルリックを待った。
“ポスンッ”
亜里珠はソファに座りながら考えていた。
「(しっかし此処何処なのかしら〜…。日本にあんな大きな森あったっけ…?でも日本は広いからなぁ。。)」
亜里珠は気付いた!!
「(Σはっ…ι!! ま…まさか英語圏…トカ…?!)」
一人目まぐるしく表情を変化させていると、何処かに行っていたセルリックが戻ってきた。
手にはグラスが握られている。
…その中では、見た者を不安にさせる色をした、ややドロドロ系の液体が気泡を上げていた。
もはや亜里珠の目はその液体に釘付けだ。
心なしか今から自分がすべき事を知ってしまい、冷や汗をかいているように感じる。
ドキドキドキドキ…
ドキドキドキドキ…
…
「Drink.(命令形(笑)」
「(…やっぱきた――――――ι(涙)」
「ヤダ…(←ささやかな抵抗)」
「…」
セルリックは首を振りグラスを押しつけた。
「…ぅぅιやっぱ飲まないとイケナイのね…。」
このまま拒否し続けてもイタチごっこだと感じた彼女は潔く、その見た者が…(略)な飲み物(らしき液体)を飲むことにした。
耳…は、塞がなくても平気。
目は…閉じておこう。
鼻…つまんどかないと失神しちゃう!!ι
「ょし!(完全防備! これで一気に飲み込めば…!!)」
震える手!
あわ立つ液体!
涙ぐむ目!
近づいてくるグラス!!
“ごっくんvv”
「…ぇ?意外とおいし…℃¥@★◎#%♂&〜〜!?!?!?!?」
亜里珠は、後日談で、
《見た目からしてダメなものはまず最後まで信用しない方がいい。》
と、語った。
飲み物イメージはあわ立つ泥。笑