第二章-You can't understand Japanese , Oh ! I can't understand English !-
亜里珠が返事をすると、男が歩きだした。
「は…速い‥ι」
亜里珠は、心のなかで思った言葉を無意識に口に出していた。
“ギロッ”
男が睨んだ。否、これは彼の元々の目付きなのだろうか。
男のギロリンビームをまともに浴びてしまった亜里珠は慌てて
「Σふぎゃっ…! ごっ…ごめんなさ…ッ(半泣」
と、謝った。
…が。
あくまでも亜里珠は日本人な訳で謝罪の言葉も日本語で、結局のところ男には少女が怯えて異国語を口走っているようにしか見えていなかった。
「…」
「…………」
「…………………………」
無言。
…無言。
…確かに、異国人同士、言葉の壁は厚い。
しかも、初対面ときた。
無言になるのも仕方ない。
…しかし、嫌いな事ランキングに《無言》が入ってしまっている少女が此処にι
無言で自分の数歩先を歩く男に、亜里珠はついに無言に耐えきれなくなり声をかけた。
もちろん…カタコトの英語で。
「ぇ…っと、May ‥I ask your name ?」
彼女は相手の名前をきく時に《What your name ?》ときく事は多少失礼な印象を与えるということを覚えていた。
だが、どちらできいてもきっと男の射る様な目付きは変わらなかっただろう。そんなことを内心考えていた。
「Celric Alroadia.」
「‥セルリッ‥ク、アルローディア。」
落ち着いた様子で答えた彼の言葉をそのまま覚える為に繰り返す亜里珠。
男…セルリックは
「Yes.」
とだけ答えた。
そして二、三分歩くと、二人の目の前に、少し大きめかつ一軒家らしい一軒家が建っていた。
だがしかし、日本の、いや、普通の一軒家とはいたる所が違っていた。
…煙突は不自然な場所からも生え、ドアに至っては何ヶ所も、それこそ二階三階、屋根裏らしき所も外に繋がるドアがついていた。
「…ほゎぁぁぁ(驚 (何?!このカラクリ屋敷みたいな家は!!ι セルリックって人忍者とかそぉいう系なの?ι)」
亜里珠は変な想像をしていたが、その想像はセルリックの放った半ば強制的な
「Come in.」
という言葉で遮られた。
英語難しいです。そんなあたし、高校一年生(泣 とりあえず亜里珠ちゃんの英語力はとても低いです笑