第一章-♪異〜人さんに連れられて…?-
放心状態で、何が何だか解らなくなっている亜里珠の肩を、誰かが“ポンポン”と叩いた。
「What are you doing here?」
「(……?!英語?!?!)」
亜里珠はバッと勢いよく後ろを振り返った。
「…?ι」
そこには、《何この女…ι》とでも言いた気な不審な目で亜里珠を見ている目付きのことさら悪い、しかしそれでいてモテそうな顔の整った17〜18歳の男が立っていた。
彼の不審な目も仕方なかった。
そりゃあ誰だって真っ昼間森の前に、パジャマ姿の女の子が一人でつっ立ってれば不審な目を向けるだろう。
亜里珠はなんでよりによって寝てる最中に変なことが起こってしまったのか大層後悔した。
「…ぇ(外人‥だよねι さっき英語話してたしι)」
亜里珠は地元では滅多に見かけない外人さんの姿にかなりキョドっていた。
そんな亜里珠をみて、男はもう一度ハッキリゆっくり、イライラしながら
「What are you doing?」
と、言った。
腐っても亜里珠だって高校二年生。
この位の英語なら聞き取れる。
が!!しかし!
あまりにも英語で説明がたい状況の為、返事が出来ない。
うろたえている亜里珠を見ながら、男はまたもイライラメーターが上がったようだ。
その様子を見ていた亜里珠は、困った時いつもしてしまう癖、黒く美しい長い髪を指でいじりながら、焦ってこう答えた。
「ぁ…っ I can't speak English !!!(汗」
亜里珠のカタコト英語を聞いて男はイライラ顔のまま、
「…Asian ? Ah〜… follow me. …Can you understand ?ι」
と、言った。
彼は彼なりに簡単そうな単語を選んでいるようで、
彼の云いたい事は亜里珠にも伝わった。
「(知らない人についてって良いのかなぁ〜ι でも無視する訳にもいかないし、この人にしかまだ会ってないからなぁ。 でも、ついていけばなんとかしてくれるかもしれない!…となれば答えは) Ok Yes! 」
ぅ〜、むずかしいわあ。