第十二章-無茶と無謀と無理と無知。-
「アリスも入学させてしまえ!」
「名案!超名案!お前天さぁぁい!」
無謀な案を言い放ったリストに、むしろ気持ち悪い勢いの演技がかった反応をするルーディア。
「そうね!アリス!それがいいわよ!」
絶賛のリサ。
『ち、ちょっと待て!』
またもいい感じにハモるのはもちろんオリバーとセルリック。
亜里珠は自分の所為で一家がグダグダになっているにも関わらずも、
セルリックは父親似、
双子は母親似に綺麗に分かれてるなぁ等とかなりどうでもいい事に考えをめぐらしていた。
そんな亜里珠を置き去りにし、アルローディア家の話し合いは進む。
「第一、家にもう一人学校にやる金があるか?」
そう言ったのは次男。
「お前は」
「アリスを」
『野ざらしにし、野蛮なそこらへんのおっさん等に●●●されて、あげくの果てに●●●させるつもりなのか?』
「お前達は何処でそんな卑猥な…ι」
タイミングピッタリに言い返す長男sに、呆れてものも言えなくなるオリバー。
「そうね〜。」
長男達の放送禁止用語連呼をスルーし考え込むリサ。
「あの…」
亜里珠が申し訳なさそうに口を開く。
…
ギャーギャー言い合っていた息子達は止まり亜里珠の方を見た。
「えと…迷惑かけたくないし…、あたし…どっかで働ける所探します。セルリック、拾ってくれてアリガト☆」
亜里珠は困った様に笑うと長い髪を翻してドアへ向かうとペコッとお辞儀をして、その変にドアが多い家を去った。
「……へ?」
誰ともなく発したそのことばが引き金となった。
「外は今魔法も使えないのに一人で歩いていたら危ない!!馬鹿達!連れ戻しておいで!!!私と父さんは東の塔に行ってアリスの事を言ってくるから!!!!急いで!」
ここでの馬鹿達とは、
=息子達である。
『Σアリス!!!』
3人は、即座に亜里珠を追い掛けに行った…。