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04-16.エピローグ




「詩葉ってやっぱり少しおバカだよね……」


「まあ……今回ばかりは養護できないかも……」


「詩葉ちゃんにも困ったものだよね……」



「「「はぁ~……」」」



 詩葉よ……。あの時懲りたんではなかったのかい……。



「でも今回も響ちゃんが何か言ったんじゃないの?」


「前回の件もそうだったんでしょ?」


「それは……言ったかも……」


「「ほら~」」


 いや。けどだって……。



「私はただ、詩葉の料理は美味しいから将来二人で喫茶店でもやれたらいいねって。そんな感じの事を言っただけで」


「それでいきなり料理コンテストに出て優勝したの?」


「バッチリ顔写ってるね。名前付きで」


「これだから天災ちゃんは……」


 マジ憂鬱……。詩葉ママになんて言おう……。



「今日久しぶりに白鞘先生とも会うんでしょ?」


「ちづ姉は家に来るだけだから。危険なことはないと思うけど」


「久しぶりにお説教だね♪ しら先怒ると怖いよね♪」


「奏ちゃんのことも叱ってもらおうかな」


「なんでよ!?」


「最近授業までサボってバイトに明け暮れてるし。このまんまじゃ留年しちゃうよ? 去年だってギリギリだったでしょ?」


「大丈夫♪ いざとなったら響ちゃんと詩葉ちゃんの特別補習が受けられるから♪」


「それは構わないけど、単位が足りなかったら意味ないじゃん」


「あはは~……頑張ります……」


「そんなに詰め込んで何に入り用なの? 琴音に婚約指輪でも送るの?」


「ちょっ!? なんで言っちゃうの!?」


「えっ!? そうなの!? 奏ちゃん♪」


「あ、ごめん」


 いや。こんなカマかけですらないやり取りでテンパられても困るけども。



「もう! 台無しだよ! 響ちゃん!」


「ごめんて」


「ごめんじゃ済まないよ!?」


「いや、今のは奏が大げさに」


「響ちゃん!」


「悪かったってば。琴音も苦労するね」


「~♪ え? なんで?」


 ダメだ。浮かれポンチだ。どうせまたすぐ喧嘩するのに。それでもこの数年、なんだかんだと続いてきたもんね。琴音と奏は今では仲良しバカップルだ。私も大概人のことは言えないけれど。



「わかった。お詫びに二人も招待するよ。ちづ姉もきっと喜ぶし」


「わ~♪ 楽しみ♪ 詩葉ちゃんの料理も出るんだよね♪」


「うん。本人も張り切ってたよ」


 ついでに対策会議だ。またまた身バレしちゃったもの。しかも大学の名前入り。主催だからね。当然だね。ちくせう。



「何話してるの?」


「おかえり、詩葉。これは何?」


「……ごめんなさい」


「何かって聞いてるんだけど?」


「ちょっと……試してみようかなって……思って……」


「いつも殆ど一緒にいるよね。私たちって」


「そう……だね……」


「最近コソコソしてるなぁって思ってたんだ。今も勝手に何処か行っちゃってたし」


「ごめんなさい……」


「何処行ってたの?」


「お手洗いに……」


「それなら一緒に行けばいいよね? わざわざ私を置いて黙って行く必要ないよね?」


「……」


「吐け」


「……料理サークルの」


「ダメに決まってるでしょ!!」


「っ!? ごめんなさい!」


「いい? 詩葉? 詩葉は私の側に居ないとダメなの。それはわかるよね?」


「はい……」


「私は詩葉が心配だよ。あれからまだ三年しか経ってないんだよ? 一人で出歩いたら何があるかわからないでしょ?」


「けど……」


「詩葉」


「ごめんなさい……」


「大丈夫。泣かなくていいんだよ。よしよし。わかってくれたね。良い子だよ、詩葉。大好きだよ。詩葉」


 なでなで。



「「……」」


 何だね? ちみたち?



「まるでDV彼氏だよね」


「あの詩葉ちゃんをよくそこまで躾けたよね」


「失敬な」


「……」


 あ~、よしよし♪



「それでも結局手を噛まれているわけだけども」


「だからこそじゃない? 実は自由になりたいのかも?」


「本当に失礼だな。二人とも」


「響」


「帰ろっか。詩葉も戻ってきたし」


「うん」


「「無視しないで~」」


「二人も行くでしょ?」


「「もちろん♪」」


「え? 今日?」


「いいかな?」


「うん。なら帰りに少し買い足して行きましょう」


「おっけ~♪ ボディーガード兼、荷物持ちは任せて♪」


「奏ちゃんがボディーガード? 無理しないでね」


「何さ。琴音ちゃんまで」


「そりゃまあ、琴音の方が断然強いもの」


「そうね。奏では少々心許ないわね」


「何さ! 皆して! ぷんぷんだよ!」


「いい歳してよくそういうこと口に出来るよね」


「そんなところが可愛いんだよ♪ 私の奏ちゃんは♪」


「変わってるわね。琴音って」


「たぶん詩葉にだけは言われたくないと思う」


「……嫌?」


「そんなわけないでしょ♪ 私はどんな詩葉だって大好きだよ♪」


「響♪」


 イチャイチャ♪ ラブラブ♪



「「ほらほら行くよ、二人とも。準備間に合わないよ?」」


 ふふ♪ 息ぴったり♪



「行こう♪ 詩葉♪」


「うん♪ 響♪」


 大丈夫。何があったって乗り越えていける。私と詩葉は二人じゃない。頼りになる友達や家族が側に居てくれる。一度は離れてもまた同じ道を歩んでくれている。側に寄り添って気にかけてくれている。だからきっと今回も。


 それはそれとしてお説教も忘れずに。ママたちも今回ばかりは怒るだろうなぁ。私も監督不行き届きで同罪だなぁ。


 しかも、実はまだコソコソ何かやってるんじゃないかと思うんだ。私の目は誤魔化せないぜ♪ いやまあ、めっちゃ誤魔化されまくってるんだけどさ。おっかしいなぁ。殆ど二人で一緒に居る筈なのに。詩葉にも困ったものだ。実はまたバーチャルアイドルとして転生しようとか目論んでないよね? 企業勢なら安心とか思ってないよね?


 家に帰ったらパソコンをチェックしてみよう。一回スマホも見ないとダメかしら? 詩葉ママに同席してもらって問い詰めてみる? 流石にない? もう必要ない筈だもんね。本当の恋人になった私たちにはさ。……筈なんだけどなぁ。


 詩葉は行動力の塊だから。私の幸せの為なら私との約束はすっぽりと抜け落ちるから。やっぱり片時も目を離しちゃダメなんだよ。ずっと指を絡めておかないと。ずっと隣に置いておかないと。いつまでも可愛がってあげるからね♪ 私の詩葉♪


 全ては【詩葉のため】だよ♪

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