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04-04.勉強会




「いらっしゃ~い♪ 二人とも♪」


 夏休みが始まって早々、我が家では勉強会が開催されることになった。真面目だね♪



「「こんにちは~♪」」


 あらま。すっかりいつも通りだ。あれから数日しか経ってないのに。



「もしかしてもう別れたの?」


「「!?」」


 あ、違うっぽい。ぐふふ♪ 詳しい話を聞かせてもらいましょうか♪



 早速二人を部屋に案内した。



「詩葉♪ 来たよ♪」


「……いらっしゃい」


 詩葉はこちらを振り向きもせず、呟くように答えた。



「ちょっと。感じ悪いよ。忙しいからってそんな態度ないでしょ。どうしても続けたいなら自分の部屋に戻りなよ」


「……もう少し」


「まったくもう。ごめんね、二人とも。気にせず座ってて」


 二人を部屋に通し、私はキッチンにお茶を取りに向かう。



「はい♪ 響♪」


「ありがとう♪ ママ♪」


 既に準備してくれていたようだ。



「頑張ってね♪」


「うん♪」


 お盆を受け取って部屋へと引き返す。



 部屋に戻ると詩葉もパソコンから手を離していた。奏たちと何やら話していたようだ。



「さて♪ 早速始めようか♪ どれからがいい? 夏休みの宿題? 期末テストの復習? それとも恋バナ? 二人のその後を聞かせてくれたっていいんだぜ♪」


「「宿題!」」


 ちっ。躱されたか。



「ダメ。その前に期末テストの復習から」


 詩葉がすっかり先生モードだ。ちょっち懐かしい。



「「は~い」」


 素直。



「響は奏を見て。私は園崎さんを担当するから」


「逆じゃなくて?」


「園崎さんの方が点数低いから」


 なんで知って……ああ。さっき話していたのは二人の成績の件なのか。詩葉の手には二人の答案用紙が握られている。



「頑張ってね♪ 琴音♪ 詩葉は厳しいから♪」


「お手柔らかに……」


「無駄口はおしまい」


「はい……先生……」


 がんばぇ~。



「奏の見せて」


「はいどうぞ♪」


 ふむふむ。まあまあだね。



「じゃあ先ずはこの問題から」


「はい先生!」


 いっぱいお勉強した。




----------------------




「少し休憩しようか」


「はふぅ~~~」


 奏から魂が抜けてしまった。



「きゅ~~」


「しっかりして園崎さん」


「はい~~」


 向こうはまだ続けるようだ。



「響ちゃんいつもこんなに勉強してるの?」


「してないよ」


「えぇ!?」


「前はいっぱい勉強してたけどね。今は程々かな」


「……そっかぁ」


 遠い目しちゃった。



「奏はどうすることにしたの? やっぱり琴音と同じ進学先を選ぶの?」


「うん……えへへ♪」


 照れてらっしゃる。



「もうデートした?」


「ううん。まだ」


 確定だ。二人は本当に付き合うことにしたのだ。少し意外だ。冷静になったらすぐに無かった事にすると思ってた。



「響。園崎さんが集中出来なくなるからその話題はやめて」


「は~い♪」


 ぐふふ♪



「ごめん。ちょっとお花を摘みに……」


「どうぞ。場所はわかるでしょ」


「あ! あの!」


 あれ? 私?



「忘れちゃった? ふふ♪ しょうがないなぁ♪ 私が案内してあげる♪」


「なんで? そんな筈ないでしょ。もう何度も来てるんだから」


 どうしてこういう時だけ察しが悪いのか。あと堂々と盗撮や盗聴でしか知り得ない情報を明かさないで欲しい。この二人は既に知っているけれども。



「いいから。詩葉は少し奏の方も見ていて」


「……わかった」


 渋々引き下がってくれた。


 これはもしかしてあれか? 気付いてないわけじゃなくて私が琴音と二人きりになるのが不満なのか?


 ふふ♪ 可愛い♪




----------------------




「響ちゃん!」


「別にからかうつもりは」


「そうじゃなくて!」


「……まさかまだ言えてないの?」


「そうだよ! だから困ってるの!」


 あらま。



「奏は付き合ってるつもりみたいだよ?」


「だから!」


 琴音は困っていると。



「えっと……二人を別れさせればいいの?」


「違うよ! 誤解だったって伝えるの!」


「そういう雰囲気に持っていけばいい?」


「響ちゃんが伝えて!」


「私から? 琴音からじゃなくて?」


「言えるわけ無いじゃん!」


 ああ。まあ。うん。そうだよね。あんなに嬉しそうなんだもんね。奏は。



「けど琴音が余計なことするなって」


「響ちゃんのせいでしょ!?」


 ごめんて。



「わかった。なら私が伝えるよ。それで謝る」


「うん……お願いね……」


 琴音は心苦しそうだ。奏を悲しませたくはないのだろう。



「やっぱり付き合っちゃえば?」


「響ちゃん!」


「ごめんなさい」


 もう言いません。

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